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進退窮まってきたぷっちアドバイス部81
- 投稿者：（っ・ヮ・）っぷっちくん
- ぷっちに有用なアドバイスを書くマジレススレ。
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「108番台、スタートいたしました！」
そんなコンピュータ合成の声が、ともすればお客が出入りする時のドアの開いた瞬間に聞こえてくる。ここは「パーラースロット大銀河ホール」裏手の通り。その裏手口の真正面にたぬき酒場がある。
「そろそろお客さん来るかいねぇ？」
おばちゃんたぬきは言った。
「そろそろも何も準備は万端だよ。へぇっへ」
おっちゃんたぬきは焼き鳥を焼く炭火に団扇で風を送りながら言った。
「みっちゃん、ぷっち、仕度して」
おばちゃんが言った。
「はぁーい、おばさん」
みつ子たぬきがさっと座っていた畳の小上がりから立って、塗っていた風景画の塗り絵をたたんで、それから暖簾を持って表に出た。ぷっちたぬきは勉強していたたぬき社労士のテキストを閉じると奥のこたつから店内へ出てきた。みつ子が暖簾を入り口にかけるとびゅうっと木枯らしが吹いて、通りを過ぎていった。
「もう寒いわ」
みつ子がつぶやくと、右隣の99円ショップの店員の姉ちゃんが店頭に並べていたみかんをフェイスアップしながら、
「みっちゃん、こんばんは。そろそろ忙しくなるねっ」
と元気よく言った。
「うん！でも楽しいよー」
「また何か足りなくなったら仕入れに来てねっ！持ちつ持たれつよ」
姉ちゃんが語尾をくすくす笑いしながら言うと、みつ子はうなずいて、
「さあ仕事仕事！」
っと言って姉ちゃんに手を振り、ガラっと戸を開けて店内に戻った。
店内では割烹着を着たぷっちがたぬきぽんぽんしながらなにやら串から団子をほうばっていた。
「ああっ、あたしもっ」
「はっはっは、みっちゃんの分もあるよ、新メニュー、焼き団子！」
おっちゃんは得意げだった。
「さあ10時を回ったよ。あと45分の勝負だね。みんなどんな顔してくるかな」
ぷっちが言った。
「またすってんてんにされた人がいなきゃいいけどねえ」
おばちゃんが続けた。
そこへお客第一号が来た。銀さんだ。銀さんは定年したばっかりの、暇をもてあました隠居様で、働いていたころからパチンコは大好き。
「らっしゃい！！」
みんな声を揃えて言った。
「だめでぇ、まあるでだめだじ、せっかくドル箱あんなに積んだだに、何箱飲まれたことやら…。へぇ逃げてきただい」
「じゃあいくらかは勝ったの？」
みつ子が聞きながらご注文はとばかりお品書きを差し出した。
「なんだい、ここのメニューならみんなたいてい知ってるだよ。季節で変わるし、日替わりだけど。あれ、新メニューかい」
みつ子はたぬきぽんぽんして笑った。
「よしっ、親父、いつものと、この焼き団子！」
「あいよっ！！」
おっちゃんは熱燗のお銚子とお猪口をさっと出して、ねぎ間塩の串を網の上に並べた。
「それ、みっちゃん、おやつだよ」
銀さんは余り玉でもらったカルパスをみつ子にくれた。そしてちびちびやりながら、初当り引くまで種銭がかかったから、あんなに何箱も飲まれちゃトントンがいいいとこだと笑った。
「また『CRたぬき剣士百烈斬』でしょ？マックスタイプしか絶対打たないんだから」
ぷっちが聞くと、
「てやんでい、ミドルだの甘デジだのじゃあ満足できねえのが大人のつらいところなのよ」
と銀さんは勝負師の顔になった。そしておっちゃんに一杯すすめた。
「ありがとござんす。では…。ぷはー…」
とおっちゃんは、これだからやめられないといった顔になった。
「徳治のやつがいつものスロで、それ、なんだっけ、AR…Tっていうのか、あれに入ってたぞ」
「徳さんが打つのは『たぬきの次郎長三昧』だから、『三昧ラッシュ』入ったんだね！」
ぷっちが言った。
「おう、それよそれ。あんなちびちびちびちび出るのがそんなにいいのか？俺にはわからん」
おばちゃんとみつ子は顔を見合わせて、毎日聞いても意味が分からない会話だねえと笑いあった。
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ぷっちは刺身のツマを全部食う。しょうゆなり、青ジソドレッシングなりで全部食う。当然である。もったいない。
とある、ぷっちが料理漫画の中で一番大好きなお寿司職人の活躍を描く漫画で、捨ててしまう部分である刺身のツマをこんなにおいしく作っている職人さんがいるという、そんな話があった。しかしこれはまだ、実際のお寿司職人さん、お寿司の世界の伝統だの美的意識だのに縛られて、大事な批判が抜けている。
普通は捨ててしまう部分を食べ物で作る。
このことへの批判がない。お寿司の世界の漫画で食べているこの作家さんは、お寿司の世界に批判を書けなかったのだろうか？？？
そしたらわれわれは、食べ物で作ってあるおいしいおいしい刺身のツマはありがたくいただくべきである。しかしこれはやるとややもするとマナー違反のそしりを免れない。
「ドケチ妻の節約生活」などと題打った番組で、「ドケチ」のそしりを受けた節約上手の奥様は、もちろん刺身のツマは食べていた。これはドケチではない。「当たり前」なのである。その辺のもったいない意識のレベル差、温度差、そこを誤解しないでほしいものだ。
ドケチ妻ケチのそしりを受けるともうら麗しき撫子の花 ぷっち
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http://www.youtube.com/watch?v=IR9hn6SpMCM
ぷっちのラプソディー