東電 海にストロンチウム流出
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東電 海にストロンチウム流出

12月6日 19時35分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水の処理施設で水漏れが見つかった問題で、東京電力は放射性ストロンチウムを含む汚染水およそ150リットルが海に流出したとみられると発表しました。東京電力は「環境への影響はほとんどないと考えられるが、改めておわびしたい」と話しています。

福島第一原発では、汚染水から放射性物質を取り除いたあとに塩分を除去する装置から4日、大量の汚染水が施設の中に漏れ出し、建物の土台のひび割れから一部が外に流れ出たのが見つかりました。東京電力が、施設の近くにある海につながる排水路の水を調べたところ、放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が海まで流出した痕跡が確認できたということです。流れ出た量は水漏れが続いた時間などの分析から150リットルとみられています。この水に含まれる放射性物質は、処理装置によってセシウムは減っていますが、ストロンチウムは高濃度だということで、海に流出した放射能の量は全体で260億ベクレルと推定されています。放射性ストロンチウムは、放射線の量が半分になる期間、「半減期」が29年のストロンチウム90などがあり、カルシウムと性質が似ているため体内に取り込むと骨に蓄積し、長期間にわたって放射線を出し続けると指摘されています。東京電力は「流出した量から環境への影響はほとんどないと考えられるが、地元をはじめ社会の皆さんに迷惑をかけていることについて改めておわびしたい」と話しています。