食品大手の明治(東京・江東)は6日、生後9カ月以降の乳児向け粉ミルク「明治ステップ」(850グラム入り缶)の一部製品から、最大1キログラム当たり30.8ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。検出された製品と同期間に生産した粉ミルクは約40万缶で、同日から無償交換に応じている。厚生労働省は「暫定規制値(同200ベクレル)を下回っている」として回収は命じない。
同省によると、福島第1原子力発電所の事故後、粉ミルクから放射性セシウムが検出されたのは初めて。
明治によると、検出されたのは埼玉県春日部市の埼玉工場で3月14~20日に原料を乾燥させる工程を経た製品。消費者から「放射性物質を検出した」との指摘を受け、今月3日検査したところ、来年10月4、21、22、24日が賞味期限となっている製品から同30.8~21.5ベクレルの放射性セシウムを検出した。
原料の脱脂粉乳はすべて東日本大震災より前に加工されたもので、一部は北海道産だが大半は米国やオセアニア地域からの輸入。同社は「加熱した大量の空気で乾燥させる製造過程で、福島第1原発事故により放出された放射性セシウムが混ざった」とみている。
同製品は、生後9~12カ月の乳児に飲ませる場合、200ミリリットルの湯に粉ミルク約30グラムを溶かして使うため、1キログラム当たりの放射性セシウムの濃度はさらに下がる。同社は「暫定規制値を大きく下回り、毎日飲用しても健康への影響はないレベル」と説明している。
同社は埼玉工場で製造し賞味期限が来年10月中に来る同製品(約40万缶)の無償交換に応じる。
明治は今後、粉ミルクについてすべての製造日ごとに放射性物質検査を実施、結果をホームページで開示する。これまで3月以降に製造した粉ミルクについて月ごとに1製造日を選んで検査していたが、検出されたことはなかった。
問い合わせ先は「明治 お客様相談センター」(電)0120・077・369(平日午前9時~午後5時。18日までは土日も対応)。
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