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(C)えすのサカエ・角川書店/12人の日記所有者たち
第9話「着信拒否」
飼育日記。それは、愛犬達のステータスを記すもの。
人間よりも犬を溺愛する日記所有者10thの月島狩人は、娘の日向にこの予知能力同士のサバイバルゲームの概要を打ち明けた。
他の日記所有者達は、狩人を狙う日々が続く。そんな状態を鑑みた日向は、父の為に代わりに他の日記所有者を消す事を決意したのだった。
・フィフティー・フィフティ
今、月島邸で日向は雪輝を人質にとり、その仲間達を牽制していた。動けば、雪輝の命はないのだと。
しかし、日向の狙いは雪輝ではない。秋瀬 或(あきせ ある)。世界的な探偵になる事が夢である同級生。彼は日々、日向の父・狩人の近辺を探り続けていた。日記所有者であると思われる彼を消す事が狙いだ。
所有しているであろう日記を要求された或は、コイントスの賭けに勝てたら日記を渡す事を宣言し、コインを宙に舞わせた。
「ライトか、レフトか。」
日向の手には、雪輝の未来日記がある。そこには、これから出るであろうコイントスの答が記されていた。負けるはずがない。
「ええやろう、その勝負受けたるわ。」
・負けるはずのない賭け
負けるはずがなかった。コイントスの結果は、雪輝の日記に全て記されており、その答えを参考にするだけで必ず勝てるはずだった。
しかし、最初の一度は勝てたものの、二度目、三度目はことごとく負けた。或の所有する未来日記は、雪輝を上回るという事なのか?
・大事な事を、聞き忘れていた。
由乃はこの状況に違和感を感じていた。或が自分の日記を賭けてまで、雪輝を助ける理由がわからない。そして、ふとある事に気づいた。
日記所有者特有の、日記が書き換わる音が彼から聞こえないのだ。
ラストゲームが始まろうとしていたその時、由乃は或を取り押さえた。由乃の行動に、その場の誰もが驚愕した。由乃は、構わず或に質問を投げかけた。
「大事な事を聞き忘れていたわ、お前は何番目だ…!?」
・秋瀬或という男
勝負に、雪輝の命が賭けられる事になってしまったこの状況。
日向は内心、それを望んでいなかったようです。こんな状況でさえ、もし雪輝達がかったら、一緒に帰ろうと言ってくれる雪輝。
日向は、何故こんな事をしてしまったのか。何が彼女をそうさせるのか。
そして、ここの皆全員を見殺せば良いと雪輝に笑顔で言う由乃。後悔を感じている日向に対して、雪輝以外の命をどうとも思わない由乃。本当に恐ろしいのは、どちらでしょう…?
由乃は断定した。或は日記所有者ではないと。雪輝の命を賭けたコイントスを行なっていた或、しかし彼は日記所有者ではなかった。
「お前は勝ち負けではなく、ただ遊んでいた。」
雪輝の命を弄んでいた或に怒りを覚えた由乃は、手にしたナイフを振り上げた。しかし、或は軽々と由乃の腕をひねり、彼女を逆に取り押さえた。体術の経験があるようだ。
そして或は改めて宣言した。日向が勝てば、或の命を差し出す事。そして、命を賭けて雪輝の日記を必ず取り戻す事を。
「私は、お前を信用していない。」
由乃は、或に対して改めて敵意をむき出しにした。しかし、或は由乃にやさしく伝えた。
「友達のラインを超えて好きなんだ、雪輝君が。」
或は由乃に、自分の心中を告白した。或は、天野雪輝を愛しているのだと。由乃の額に、大粒の汗が浮かんだ。
命を賭けて雪輝を助ける事を宣言する或。このままでは、雪輝が死ぬかもしれない。そして、勝負に勝っても、雪輝が或に取られてしまうかもしれない。
我妻由乃の前に、新たな問題がつきつけられた。由乃は、雪輝を残してここの全員を殺すべきなのか…?
【記事:フェイトちゃん】
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