津波がマンホールから噴出
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津波がマンホールから噴出

12月6日 7時6分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東日本大震災が起きた当時、津波が海沿いの下水管の中を通ってマンホールから激しく噴き上げる現象が起きていたことが、宮城県気仙沼市で当時撮影された映像から確認されました。専門家は、海沿いを避難する人が危険にさらされるおそれがあるとして、津波の避難路などで安全対策を取る必要があると指摘しています。

この映像は、気仙沼市の中心部が津波の第一波に襲われた直後、ビルの屋上から男性が撮影していました。津波で水につかった道路の交差点の地下から、水が住宅の2階の高さまで激しく噴き上げる様子が捉えられています。気仙沼市によりますと、津波が何らかの原因で下水管に入り込み、マンホールのふたを飛ばして噴き出したとみられ、海沿いの少なくとも10か所のマンホールで、同じような現象が起きたとみられています。この現象は、集中豪雨で下水管に雨水が急激に流れ込んだ際に、内部の圧力が高まった際にも起きることが知られていて、水中に隠れた穴に人が転落して死亡する事故も起きているため、ふたが外れない構造のマンホールが開発され、一部で導入されています。マンホールの防災対策に詳しい国土技術政策総合研究所下水道研究室の横田敏宏室長は「津波の圧力でもマンホールのふたが飛んで水が噴き出し、海沿いを避難する人が危険に巻き込まれるおそれがあることが分かった。津波の避難路などでもマンホールのふたが飛ばないような安全対策が必要だ」と指摘しています。