天皇陛下は、入院によって皇太子さまが代行されていた国事行為を、6日から再び務められることになりました。
気管支炎のため東京都内の病院に入院した天皇陛下は、先月24日、18日ぶりに退院したあともお住まいの御所で療養し、体調を見ながら少しずつ公務を再開されていました。天皇陛下は、熱が平熱に下がり、せきもほぼ治まって順調に回復しているということで、先月7日以来、皇太子さまが代行されていた国事行為を6日から再び務められることになりました。天皇陛下は6日午前、早速、政府から送られてきた書類に署名するなど、ほぼ1か月ぶりに国事行為に臨まれました。宮内庁によりますと、天皇陛下は、皇后さまと共にお住まいの庭や皇居の東御苑を散策するなどして体力の回復に努められているということです。
藤村官房長官は、閣議のあとの記者会見で、皇太子さまに委任されていた天皇陛下の国事行為について、6日の閣議で解除したことを明らかにしたうえで、引き続き、天皇陛下の負担軽減に努めていく考えを示しました。この中で、藤村官房長官は「天皇陛下は、先月24日にはご退院になり、御所でご療養いただき、ご体調のご回復を見ながら徐々に活動を始めてこられたが、ご病気のご回復の状況に鑑みて、本日、皇太子殿下に対する国事行為の委任を解除することになった」と述べました。そのうえで、藤村長官は「まず安どしているが、天皇陛下のご健康はすべての国民の願いだ。ご公務を大変重要なものとしてお務めになってこられた天皇陛下のお気持ちや姿勢を十分踏まえつつも、ご負担の軽減を考えるのが大切だ」と述べ、宮内庁と連絡を取りながら、天皇陛下の負担軽減に努めていく考えを示しました。