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【グラニュース】


選手会長・小川に聞く 「全試合出場続けたい」

2011年12月5日 紙面から

 J1連覇を狙った名古屋グランパスは、優勝した柏に勝ち点1及ばず2位で全日程を終えた。今季から選手会長に就任し、プロ5年目で初めて全試合先発出場したMF小川佳純(27)が激動のシーズンを振り返った。 (聞き手・木本邦彦)

 −あと1歩で優勝に届かなかったが、フルシーズン戦った感想は

 「去年は全試合出場といっても途中からベンチスタートも多くなって悔しかった。優勝を逃したのは残念だけど、こうやって最後まで先発出場できたのも、メディカルスタッフをはじめ、いろんな人に支えられてできたことなので本当に感謝している」

 −いつも万全な体調ではなかったと思うが

 「ダメかな、と思ったのは6月(18日)の大宮戦。前半、右の太もも裏がピリッときた。プロ5年目で太ももを痛めたことがなかった。これが肉離れなのか、と不安になった。でも休みたくなかった。ハリやマッサージで懸命に治療してくれたおかげでC大阪(22日)、浦和(25日)と続いたタイトな日程も、何とか乗り切ることができた」

 −チームの調子が上向いたと感じたのは

 「磐田戦(6月11日)あたりかな。直前に2週間、試合が空いて、いい練習ができたし、気持ちも整理できた。そこまで攻撃が機能しなくて、もどかしかった。タマ(玉田)さんや、淳吾(藤本)さんとゆっくり話す機会も多くなって“自分の感じたようにプレーしようよ”っていう気持ちで一つになった。チームの決まりごとを意識し過ぎて、言われるがままプレーしているようなところがあったから。その場で何が必要かは選手しか分からない。当たり前かもしれないけど、チームのやり方を理解しながら、自分の感覚を大事にするという意識をハッキリさせてから、いい感じで攻撃ができるようになっていった」

 −得点できずに苦しんだ時期もあったが

 「3得点は納得していない。20試合目の磐田戦で初ゴールするまで長すぎた。でも、夏ごろだったかな、試合前のミーティングで、自分の裏に抜け出す動きを監督がほめてくれるようになって、みんなからイジられ始めたけど、評価されてうれしかった。このままやっていけばいい、と自信になった」

 −選手会長としての活動も忙しかったのでは

 「大震災が起きて、募金活動をしたり、チャリティーオークションをしたり、思ったより忙しかったけど、選手会長をやってよかったと思っている。チームのことや選手会、社会との結びつきをより深く考えるようになった。震災直後は、サッカーを続けていいのかと思う時期もあった。7月に宮古(岩手県)を訪れた時に見た、看板の一部だけ残った銭湯みたいな建物や、ぐにゃっと曲がったままの校庭のネットが忘れられない。普通にサッカーできる喜びというか重みをあらためて感じた」

 −来季に向けて

 「去年よりチームの波が少なくて、前に一歩進めた感じはある。僕自身も、可能性は無限にあると思っているし、満足はしていない。これからは試合に全部出て、10点以上ゴールを決める選手を目指したい」

 【小川佳純(おがわ・よしずみ)】 1984(昭和59)年8月25日生まれの27歳。東京都出身。173センチ、67キロ。三菱養和クラブから市船橋高に進み、全国高校サッカー選手権で優勝。明大から07年に名古屋グランパス入り。08年に10得点を挙げ新人王とベストイレブン。09年には日本代表候補合宿に参加。今季は全34試合に先発出場し3得点。J1通算145試合21得点。独身。

 

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