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狩場刑部左衛門の祭り
遺徳しのび郷土の繁栄願う
那智勝浦町樫原


 那智勝浦町樫原の狩場刑部左衛門を祭る社で1日、 その遺徳をしのび郷土の繁栄を願う祭典が営まれた。
 神事には刑部左衛門顕彰会 (久保逸郎会長)、 色川地区の各区長や来賓の古座川町の奥根公平町長ら約20人が参列。 神職が祝詞を奏上し、 参列者らが玉ぐしを捧げた。
 その後、 境内でもちまきが行われ、 次々に投げられるもちを拾い集める30人ほどの区民らの歓声が響いた。
 那智勝浦町史 (昭和55年発行) によると、 狩場刑部左衛門は今から約580年前の室町時代の初めに、 熊野三山周辺を荒らす盗賊 「一つただら」 を退治した功により、 那智山から寺山3千町歩をもらった。 それを独占せずに色川郷18カ村に譲り、 永く郷の助けとした。
 その死後、 郷民らはこれを徳とし、 勇士を神体として王子権現と称し、 郷中の氏神とした。 王子権現は明治43年に色川神社に合祀されたが、 刑部左衛門追福のため現在の地へ記念碑を建てて祭った。


狩場刑部左衛門の宮で神事が営まれた=1日、 那智勝浦町樫原

次々と投げられるもちを拾う区民ら
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