Blender

Blenderのポーズ機能

アーマチュアを作成した後は、各ボーンを動かして様々なポーズを取らせる事ができます。

 

Blender

 

使用ソフト:Blender2.49b〜2.6

 

オブジェクトとアーマチュアを用意

Blenderのモデリングツール(アーマチュア)」の人体オブジェクトを使用して、ポーズを作成します。
オブジェクトとアーマチュアのセットファイルをダウンロード

 

頂点グループ

オブジェクトを動かすには「頂点グループ」が必要になります。
自分で作成するにはメッシュ編集モードにして、「Link and Materials」パネルの「Vertex Groups」で「New」ボタンを押し、新しいグループを作成してから手動で頂点を選択し、「Assign」ボタンでグループに頂点を加えていきます。

 

しかしこの方法で一から作ると時間が掛かってしまうので、ボーンの範囲にあった頂点グループを自動で作成する方法を使った方が早いです。

 

各ボーンに合った頂点グループを自動で作成する

最初にオブジェクトを選択し、Shiftキーを押しながらアーマチュアを選択します。
(「ポーズモード」になっている時はTab+Ctrlキーでオブジェクトモードにする)

 

この状態でCtrl+Pキー「Make Parent To」の「Armature」を選択します。
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さらに「Create From Bone Heat」を選択します。
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2.5以降Ctrl+Pキーの「Set Parent To」メニュー→「With Automatic Weights」を選択します。

 

オブジェクトがアーマチュアの子になり、それぞれのボーンに対応する頂点グループが作成されます。
オブジェクトの「Modifiers」パネルに「Armature」が仮に生成されているので「Make Real」ボタンを押して有効化します。

 

2.5以降頂点グループはヘッダーのタイプ「Properties」→「Object Data」→「Vertex Groups」タブで確認できます。
Armatureモディファイアはヘッダーのタイプ「Properties」→「Object Modifiers」→「Modifiers」タブにあります。

 

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頂点グループを作成し、Armatureモディファイアで両者を関連付けた後であれば、Alt+Pで親子関係を解除しても良いです。

 

ボーンを動かしてみる

アーマチュアを選択し、Tab+Ctrlキーでポーズモードに入りボーンを動かしてみます。
腕を選択し、マニピュレータ(Ctrl+Speceキー)で回転させて腕を下ろした状態にしてみました。

 

オブジェクトの変形は良好ですが、片方のボーンしか動かしていないにもかかわらず反対側の腕も下がってしまいました。
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これはオブジェクトがMirrorモディファイアによって左右対称に作成されている為です。
しかし、Mirrorモディファイアを適用し、メッシュとして実体化させる必要はありません。

 

オブジェクトを選択し、「Editing(F9)」→「Modifiers」パネルを見てみます。
先程有効化したArmatureモディファイアが一番上にある状態です。

 

2.5以降モディファイアはヘッダーのタイプ「Properties」→「Object Modifiers」→「Modifiers」タブにあります。

 

右側の矢印ボタンでMirrorモディファイアを一番上に移動させます。
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ボーンにあった正しいポーズになりました。
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Blenderでは半分だけ作成した鏡面オブジェクトでも左右別々のポーズを付ける事ができるので、データ量を抑えて効率よくオブジェクトの編集が可能です。

 

ポーズの編集

ポーズを貼り付け

ポーズモード中の3Dビューのヘッダ「Pose」のメニュー内にあります。

  • Paste Flipped Pose(2.5以降はPaste X-Flipped Pose、Shift+Ctrl+V):コピーしたポーズを反転して選択ボーンに貼り付け。歩いている動作などに便利
  • Paste Pose(Ctrl+V):コピーしたポーズを選択ボーンに貼り付け
  • Copy Current Pose(Ctrl+C):選択ボーンの現在のポーズをコピー

 

ポーズを解除

ボーンによる変形を元に戻したい場合は、ボーンを選択して以下のキーを使用します。

  • Alt+R:回転解除
  • Alt+G:位置解除
  • Alt+S:拡大縮小解除

 

ポーズを一時的に無効化

ポーズモード中、「Editing(F9)」→「Armature」パネルの「Rest Position」ボタンを有効にします。
有効にしている間はデフォルトの状態になり、ポーズを付ける事はできません。

 

2.5以降ヘッダーのタイプ「Properties」→「Object Data」→「Skeleton」タブ→「Rest Potion」を有効にします。

 

ポーズを保存

気に入ったポーズができたら、ライブラリに登録しておくといつでも呼びだす事ができて便利です。
Editing(F9)」→「Link and Materials」パネルの「Pose Library」のボタンから「ADD NEW」を選択し、新規ポーズライブラリを作成します。
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保存したいボーンを個別またはAキーで全選択し、「Add Pose」を押します。
名前を付けて完了です。

 

2.5以降ヘッダーのタイプ「Properties」→「Object Data」→「Pose Library」タブにあります。
New」ボタンを押して新規ポーズライブラリを作成し、下に現れた一覧(新規なので空の状態)横の「+」ボタンで新規ポーズを作成します。

 

保存したいポーズが出来たら、保存したいボーンを選択した状態で3DビューでTキー「Pose Tools」→「Pose」→「Add To Library」ボタンを押してメニューから「Add New(新規ポーズとして保存)」または「Replace Existings...(既存のポーズを選択し置き換える)」を選択して保存します。

 

ポーズライブラリ内のポーズを適用するには適用先ボーンを選択後、Pose Libraryの一覧からポーズを選択し、一覧右の虫眼鏡アイコンをクリックします。

 

これでポーズライブラリの中にポーズを保存する事ができ、以降ボーンを選択中にポーズライブラリからポーズを選択すると、保存したポーズが適用されます。
1つのポーズライブラリの中にいくつもポーズを保存できるので、タイプ別に名前を付けておくと分かりやすくなります。

 

Replace Pose」は現在のポーズでポーズライブラリの中にあるポーズを置き換えるボタンです。
少しポーズを変更した後に上書き保存したい時などに使用します。

 

ウェイトペイント

各ボーンの影響度を設定するための機能で、ブラシで塗るようにして設定する事ができます。
ウェイトは「Create From Bone Heat」によって自動で設定されますが、手動で微調整を加える時に使用します。

 

オブジェクトを選択し、3Dビューのヘッダのプルダウンメニューから「Weight Paint」を選択します。
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直前にポーズモードで選択していたボーンの箇所に対応する頂点グループの場所に色が付いており、これは「Create From Bone Heat」によって作成されたボーンの影響範囲です。
影響の度合いは青がゼロ、赤になるほど強くなります。
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ウェイトペイント中にボーンを選択すると、そのボーンの影響範囲が表示されます。

 

ウェイトペイントパネル

3Dビュー上でNキーでプロパティを表示する、または「Editing(F9)」→「Paint」パネルでブラシの設定などを行います。
どちらでも表示内容は同じです。
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2.5以降3DビューでTキーでパネル一覧が表示されます。

2.5以降はBrushタブにあります。

  • Weight(2.5以降はStrength):塗る強さ
  • Opacity(2.5以降はJitter):透明度
  • Size(2.5以降はRadius):ブラシのサイズ

右側にあるのはペイントモードです。
2.5以降ではToolパネル内にあります。

  • Mix:ミックス
  • Add:加算
  • Sub:減算
  • Mul:乗算
  • Blur:ぼかし
  • Lighter:より明るい場所をペイント
  • Darker:より暗い場所をペイント

 

2.5以降・Appearanceタブ
ブラシカーソルの色、形を変える事が出来ます。

  • Wire:ワイヤーフレームを表示

2.5以降ヘッダーのタイプ「Properties」→「Object」→「Display」タブ→「Wire」を有効にします。

 

2.5以降ではOptionsパネル内にあります。

  • All Faces:頂点を共有する全ての面を同じ強さで塗る
  • Vert Dist:頂点間の距離を考慮する
  • Soft:ソフトブラシを使う
  • Normals:ペイント前に頂点のノーマルを参照
  • Spray:マウスを動かさなくてもペイントし続ける
  • Vgroup:表示中の頂点グループの範囲内でのみペイント
  • X-Mirror:左右対称にペイントする(Mirrorモディファイアを使用していれば無効でも左右対称になる)
  • Clear:選択中の頂点グループのウェイトを削除

 

Mirrorモディファイアを使用している時は、実際に存在する側がペイントの対象になります。
左半身が実体であれば、左側をペイントすれば右側も同じになります(この場合右側をペイントしようとしても反映されない)。

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