Xデーは2年以内! すでに投資家から1億100万ドルを募集
「有毒国債による危機は世界最大規模」空売り王カイル・バスが仕掛ける日本破綻のシナリオ
(SAPIO 2011年6月29日号掲載) 2011年7月4日(月)配信
暴落の黒幕は『日本のXデー』の到来を予測していたヘッジファンドだ。92年にジョージ・ソロスが100億ドル相当をつぎ込みイギリス中央銀行をポンド危機に追い込んだように、巨額なマネーが日本売りに標的を合わせ市場に流れ込んでいた。
この時、米国テキサス州ダラスにあるオフィスの取引スクリーンで日本国債相場の値崩れを冷徹な鷹のような目で見つめている男がいた。ヘッジファンド運営会社「ヘイマン・キャピタル・マネジメント」の創始者カイル・バス氏(41歳)だ。マイアミ生まれで、大学卒業後に大手証券会社に就職。すぐに独自の調査に基づく株の空売りで認められた彼は、2000年代半ばから日本のXデー到来を予測していた「日本空売り王」。日本の財政破綻による空売り投資のうま味は、リーマン・ショックを招いた住宅バブルよりも大きいと豪語してきた。
読みが実現した今、彼の頭には次の投資戦略の青写真ができている。売りの後は買いだ。日本を訪問した際に崩壊後の日本のリストラクチャリング(事業の再構築)局面で何を買うかの目星はつけている。08年、米国の住宅バブル崩壊でフロリダ州やラスベガスの住宅価格が暴落した際「ヘイマン・ウッズ・レジデンシャル・ストラテジーズ・ファンド」を立ち上げ、不動産投資にいち早く動き、10年にギリシャが財政破綻した時も、すでに買い物件は絞ってあった。次は日本の安値買いだ。
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