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グリーンウッド新宿店宅建業法違反を契機とした御堂岡啓昭からの誹謗中傷
林田力『東急不動産だまし売り裁判』新聞 グルメ
ランチ 渋谷 定食
道玄坂の居酒屋千両
渋谷で働く人にとって関心事の一つはランチの場所である。高層ビルばかりのオフィス街とは異なり、渋谷には個性的な料理屋が軒を連ね、道を歩きながら店を選ぶ楽しみがある。但し、ネックは値段である。1食1000円を超える店も少なくない。さすがに毎日となると、懐の面では以前のオフィスに存在した社員食堂が恋しくなる。
本記事では値段が比較的安く、ボリュームのある定食を提供する店を紹介する。店名は「居酒屋千両」(渋谷区道元坂)である。京王井の頭線渋谷駅を出て、南に1ブロック歩いた角地にある。この1ブロック歩くまでにも色々な店があるため、相対的に営業上不利な位置にあるが、それを跳ねのけるだけの魅力はある。
居酒屋千両は、その名の通り、夜は居酒屋である。毎朝市場から直送した新鮮な豚肉を使用したという、もつ焼き・もつ煮込みが自慢のメニューである。
一方、ランチタイムには廉価な定食を提供する。価格は680円、750円、780円と3段階に分かれ、それぞれの価格帯で複数の定食が用意されている。例えば串カツ定食やコロッケ定食などは680円で、豚肉生姜焼き定食や肉野菜炒め定食が750円である。
千両では1階がカウンター席、2階がテーブル席となっている。テーブル席は、ゆったりしており、落ち着いて食事ができる。記者が初めて千両に行ったきっかけは、昼食時に店の前を歩いた際、入口に出ていた店員から「2階席が空いています」と声をかけられたことであった。
記者は2008年7月24日の昼食時にコロッケ定食を注文した。円形のコロッケはボリュームがあり、揚げたての衣はサクサクしていた。キャベツにはマヨネーズを少し付して食べる。よくキャベツに大量のソースをかける人がいるが、ここはキャベツの素材を味わいたい。リーズナブルな値段で満腹になったランチであった。
200807241236000.jpg 居酒屋千両外観
200807241224000.jpg コロッケ定食
200807241221000.jpg 同席者の注文した肉野菜炒め定食
林田力(2008年7月24日撮影)
クリープのないコーヒー
味付けに惑わされず、素材の旨さを味わおう。写真については勉強します。ご指摘ありがとう御座いました。
ちゃんこ オフ会 時津浪
ちゃんこ料理屋「時津浪」
江東区は両国国技館のある墨田区に接していることもあり、相撲と関係するものも多い。ちゃんこ料理屋「時津浪」(江東区大島)も、その一つである。
記者はSNSサイトのオフ会で、この店を利用した。このオフ会は江東区在住者を中心とした飲み会で、2年前から江東区内の色々な店で開催されているものである。時津浪は記者には初めてであったが、オフ会では何度も利用している馴染みの店で、参加者からは店に関する薀蓄を色々と聞かせてもらった。
時津浪は1970年開店という歴史ある店である。ちゃんこ鍋は、鴨と鳥もつの2種類である。相撲では「手をつく」ことは敗北を意味するため、伝統的なちゃんこ鍋では牛や豚などの四足動物の肉を使用しない。この伝統を堅守する時津浪では現在でも鳥肉を提供する。
スープの味付けは味噌、そっぷ(醤油)、塩の3種類ある。2種類の具材と3種類の味付けを掛け合わせた合計6通りの鍋から選ぶことになる。
オフ会では鴨(塩)と鳥もつ(そっぷ)の2種類の鍋を注文した。点火前の鍋は具が山盛りになっている状態である。30分弱で煮立っていき、肉の旨味と野菜の甘みが混ざった濃厚な鍋料理になる。2つの鍋の好みは分かれるところだが、記者は鴨(塩)が、さっぱりしていて気に入った。両方食べる時は鴨(塩)を食べ、その後に濃味の鳥もつ(そっぷ)を食べると良い。
一人3900円で食べ放題・飲み放題(一部飲料を除く)というリーズナブルな料金であったが、最初の鍋(4人前2個)だけでも十分な量で、2人前を追加した程度であった。店としては何杯も食べられる訳ではないことを計算して食べ放題としているかもしれない。いずれにしても3900円で満腹になれるのだから安いと言える。
カウンター席、お座敷、宴会席があり、オフ会では座敷席を利用した。参加者10人弱のオフ会であったが、テーブル席の店では2つのテーブルに別れてしまい、特定の人とばかり話すことになりがちである。しかし今回は一つにまとまった座敷席であり、全員で話題を共有でき、話は盛り上がった。一人ひとりの料理が出されるのではなく、皆で同じものをつつく鍋料理はオフ会にマッチしていると感じられた。
200807251846000.jpg 時津浪外観
200807252010001.jpg 点火前の、ちゃんこ鍋
200807252025001.jpg 煮立った、ちゃんこ鍋
林田力(2008年7月25日撮影)
焼肉 江東区 東陽町
江東区 焼肉大野屋
江東区は焼肉店がしのぎを削る激戦区である。本記事では区役所所在地の東陽にある焼肉店「焼肉大野屋」を紹介する。焼肉大野屋は東京メトロ東西線木場駅と東陽町駅の中間くらいの場所にある。それぞれの駅から徒歩6分程度の永代通り沿いにある焼肉店である。
店舗1階はビビンバ&クッパ(辛ラーメン)専門店となっており、2階及び3階で焼肉を提供する。営業時間は午前11時から午後2時半まで(ビビンバ&クッパ店のみ)と午後5時から11時半まで、定休日は毎週月曜日(祭日の場合翌日休)である。
店のホームページは店主の自作で、手作り感が漂っている。希望する顧客は写真をサイトに掲載してもらうことも可能である。
焼肉店はテーブル中央にある鉄板で肉を焼くスタイルである。顧客には子ども連れのファミリーも多い、アットホームな雰囲気の店である。但しスタッフが少なく、混雑時の応答はやや遅い。
記者(=林田)は2008年8月3日に焼肉店で、ハラミ焼、ロース焼、カルビ焼、タンブツ塩焼き、上タン塩焼きを注文した。日曜日の夜ということで客も多く、多少注文を待たされ、出てくる順番も変であったが、美味しい焼肉で夏バテ状態を解消できた。
肉は火の通りが早く、すぐに焼ける。牛タンは肉厚があり、それでいて柔らかい。レバ刺しは、どことなく甘みがある上に臭みがない。レバーが好きではない人でも難なく食べられそうである。心おきなく食べられ、満足できる店である。暑い夏は焼肉でスタミナを付けて乗り切りたい。
DSCF0281.JPG 焼肉大野屋外観=3日
DSCF0277.JPG 牛タンなどを焼いているところ=3日
林田力
とんかつ トンカツ イベリコ豚
とんかつ 新宿さぼてん豊洲ららぽーと店
とんかつ専門チェーンレストラン「とんかつ新宿さぼてん」の期間限定メニュー「イベリコ豚ロースかつ定食」を2008年8月19日、豊洲ららぽーと店で食べた。「アーバンドック ららぽーと豊洲」は再開発が進む豊洲の中心的な商業施設である。ファミリー向け大規模マンションが増えている豊洲では、日中、子供連れの母親を良く見かける。
イベリコ豚ロースかつ定食は2008年6月27日から10月31日までの期間限定メニューである。スペインから直送した厚切りのイベリコ豚ロースかつに、ご飯、味噌汁、キャベツなどが付いている。ご飯は白米と五穀米から選択できる。
イベリコ豚は独特な飼育法で育てられたスペイン西部原産の黒豚である。イベリコ豚の肉は固めで、よく噛んで味わえる。放牧によって運動をさせながら育てられたイベリコ豚は肉が引き締まっているためである。
他の定食メニューと同様、ご飯、味噌汁、キャベツはおかわり自由である。家庭的なサービスをコンセプトとしているだけあって、空の皿があると、店員の方からおかわりを勧めてくれたり、お茶を注いでくれたりする。嬉しい気配りである。
おかわり自由のメニューは、満腹になって、それほどおかわりできないことが多い。その例に漏れず、ロースかつ定食も、ボリュームのあるロースかつを食べ終わると、満腹になってしまう。但しキャベツはロースかつが給される前の早い段階で出てきたため、先にキャベツをたくさん食べられた。
さぼてんの特徴としてはオリジナルの「すり胡麻ソース」がある。トマトピューレ、リンゴ、にんじん、玉葱などをベースとした独自のソースで、とんかつ用の市販ソースと異なり、ドロドロしていない。味もさっぱりしている。
記者(=林田)は素材の味を楽しみたいタイプであり、ソースで食べるような食べ方はあまり好きではない。しかし、このソースは薄味で、成分の野菜類が肉の脂肪とマッチして美味しく食べられた。
DSCF0319.JPG イベリコ豚ロースかつ=19日
DSCF0320.JPG とんかつ新宿さぼてん豊洲ららぽーと店=19日
DSCF0321.JPG 「さぼてん」の入っている「ららぽーと豊洲」入口=19日
林田力
暑い夏が続くと思っていたら、急に寒くなってきた。鍋料理が特に美味しく感じる季節がやってくる。一足先に私は「もつなべ きむら屋錦糸町店」で2008年2月29日、カレーもつ鍋を味わった。「もつなべ きむら屋」は本場博多の秘伝の味をセールスポイントとし、各地に出店している。
錦糸町店はJR東日本・錦糸町駅南口を出てすぐの場所にある。駅から近いという点では好立地である。しかし、歓楽街もある錦糸町であり、店に行くまでに「マッサージどうですか?」と怪しげな客引きに呼び止められることもある。そのため、行き辛さを感じる向きもあるかもしれないが、店内は小洒落ており、落ち着いた雰囲気である。店内では座敷とテーブル席を選ぶことができる。鍋料理だからということで、座敷を選択した。
この日は季節限定メニューということでカレーもつ鍋に挑戦した。具材はモツにキャベツやニラなど至ってシンプルである。点火前の鍋は野菜が山盛りになっている状態である。グツグツ煮込むことで、具材が沈んでいく。カレーもつ鍋は正統派ではないが、それなりに美味しい。当然のことながら辛いので、飲み物の消費は通常以上になる。鍋を煮過ぎるとカレーシチューのようにもなる。
モツの量は必ずしも多くなく、野菜ばかり食べた感がある。しかし味は確かで、野菜も含め、鍋料理を丸ごと味わえる。店には二人で入り、最初に二人前を注文したが、モツと野菜を一人前ずつ、追加で注文した。そして締めには、ちゃんぽんを投入した。サイドメニューの特製のレバカツや酢モツ、サラダも味わい、満腹になった。特にレバカツは逸品である。間違いなく濃厚なレバーの食感だが、レバー特有の臭みはない。レバーがあまり好きでない方にも是非お勧めしたい。
◆もつなべ きむら屋 錦糸町店
東京都墨田区江東橋3-11-3シリアル錦糸町ビル2F
TEL 03-3846-3261
営業時間 17:00〜翌5:00 Last Order 4:00
手作り居酒屋かっぽうぎJR吹田駅前店で昼食に三品定食を食べた。「かっぽうぎ」は手作り料理をセールスポイントとするチェーン店である。JR吹田駅前店はJR西日本・吹田駅を出てすぐの場所にある。複合施設・吹田さんくす1番館の2階に位置するが、JR吹田駅の改札口が2階にあり、ペデストリアンデッキで連結されているため、文字通り改札を出てすぐである。
三品定食は、ご飯、味噌汁に、おかず三品が付いた定食である。おかずは主菜が1つ、副菜が2つである。主菜・副菜とも複数種類あり、カウンターに並べられている皿をカフェテリア形式で選択する。
前金制であり、最初に入り口のレジでお金を払う。次に、お盆をとって、隣のカウンターから、おかずを選択する。私は主菜にハンバーグ、副菜に豆腐・ポテトサラダを選択した。最後に奥のカウンターから、ご飯と味噌汁をとって席に着く。お茶はセルフで注ぐ形である。
カウンターに並べてある作り置きのものをとっていく形であるため、ハンバーグもできたてのアツアツではない。しかし、冷たくなっているわけでもない。この点は実家の手作り料理というコンセプトに合っている。作り置きのものを選択するために待たずに食べられる点は昼食向きである。それでいて安食堂のように食べ終わったらすぐに出なければならないわけでなく、お替りやお茶を飲んでゆっくりできる雰囲気が良い。
「かっぽうぎ」では実家に帰った雰囲気を売りにしており、食べ終わって店を出る時は「行ってらっしゃい」と送り出す。秋葉原のメイド喫茶が珍しかった時代は、店を出る時に「行ってらっしゃいませ、ご主人様」と声をかけることが話題になったが、「かっぽうぎ」のコンセプトも類似しており、面白く感じられた。
かっぽうぎJR吹田駅前店
住所:大阪府吹田市朝日町1番
TEL:06-4860-7272
200901151223000.jpg かっぽうぎJR吹田駅前店
200901151211001.jpg 三品定食
記者は2008年1月2日に、かっぱ寿司与野店(さいたま市)で寿司を食した。かっぱ寿司はカッパ・クリエイト株式会社の運営する回転寿司のチェーン店である。高級そうなイメージのある寿司を庶民的にしたのが回転寿司であるが、かっぱ寿司は庶民的傾向を徹底している。
その特色は一般の寿司屋らしからぬメニューを充実させていることである。洋風のネタ(ハンバーグ、生ハムなど)やサイドメニュー(チキンナゲット、たこ焼きなど)、デザート(チーズケーキ、デザートなど)などである。生魚が苦手の人も含め、ファミリー層が楽しめる店になっている。
かっぱ寿司では「新春初売り」と称して年始から営業している。新春初売りキャンペーンでは、「自慢の大トロ食べ比べ」をキャッチコピーに「みなみまぐろとろ」「とろびんちょう」「とろかじき」などトロを中心としたネタを提供する。
握り寿司の代表格はマグロである。そのマグロが沢山あることは嬉しい。また、トロというと先ずマグロを想起するが、本来は肉の脂肪の多い部分を指し、マグロに限定されない。「とろサーモン」や「鴨とろ」など様々なトロを味わえることも魅力である。
記者が印象に残ったネタは「とろかじき」である。通常の握り寿司は一皿に2貫乗っているが、これは一皿に1貫しかない高級品である。カジキマグロは通常のマグロに比べて歯応えがあるものである。しかし、口に入れるとフワフワで、脂身が旨みとなって口の中に広がる。引き締まった脂身を味わうことができた。
記者が店に入ったのは13時半くらいという中途半端な時間にもかかわらず、満席状態で少し待つ必要があった。店を出た14時過ぎになっても待っている客は増加の一方という盛況振りであった。
満席の場合、受付のカウンターに名前を書いて待つ。順番が来たら呼ばれて席に案内される仕組みである。先着順に案内するのが基本であるが、人数や席の希望(カウンター席かテーブル席か)によって順番が前後してしまうことがある。その場合、アナウンスで「お席の関係で順番が前後しますが、○○様をご案内します」とフォローを入れている。一言付けるだけだが、嬉しい気配りである。
記者は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実(隣地建て替えなど)を説明されずにマンションを購入して裁判トラブルになった経験がある。その経験があるため、消費者の立場に立った企業姿勢は高く評価する。かっぱ寿司が正月から繁盛していることに納得できる味とサービスであった。
かっぱ寿司与野店
住所:さいたま市中央区本町西5-5-7
電話:048-840-0425
営業時間:午前11:00〜午後11:00 最終入店(ラストオーダー)午後10:30
回転寿司チェーン・がってん寿司は旬のメニューとして愛媛産・桜鯛の握りを提供している。がってん寿司は株式会社アールディーシーが運営するチェーン店である。記者は2009年4月5日に北浦和店(さいたま市浦和区上木崎)で食べた。
回転寿司といえば安価な寿司というイメージがある。これに対して、がってん寿司は回転寿司ながら本格志向で、市場直送と店内調理という2つのこだわりを有している。そのため、単なる回転寿司ではなく、グルメ回転寿司と自称する。
また、店名にも使われている「合点承知(がってんしょうち)」を合言葉に、機械的な接客ではなく、店員の威勢の良さを売りとしている。記者は14時台という中途半端な時間に訪れたため、回転レーンにはそれほど寿司が回っておらず、店員に注文することが多かった。回転寿司でありながら粋な店員に注文して握ってもらうという楽しみも味わえる店である。
金額は一皿100円台で統一している同業他社に比べて高めである。例えば定番ネタである「まぐろ」は一番安い一皿126円(税込み、以下同じ)ではなく、一皿189円に位置付けられている。一皿525円という高額メニューもある。しかし、ネタは握りから食み出るほど大きく、コスト・パフォーマンスは悪くない。
旬のメニューになった桜鯛は産卵を控えた鯛を指す。桜の咲く時期に獲れ、ウロコが桜色をしていることから桜鯛と呼ばれる。桜色になるのは産卵場所に集う雄と雌が恋をして赤くなったというロマンチックな説明もなされる。冬の冷たい海を越えた桜鯛は、引き締まった身の中に旨みが凝縮されている。産卵のために深海から内湾の浅瀬に群集する桜鯛は漁獲しやすく、しかも美味しいという正に旬のネタである。
がってん寿司の桜鯛は県魚をマダイとする愛媛県の産である。透き通るような白い身はクセがなく、美味しく食べられる。淡白にして味わい深い桜鯛であった。
投稿分野名:食品・飲料
リポビタンD ファイト!パワートライアル2008
東京・秋葉原のヨドバシAkiba前で2008年8月30日、「リポビタンD ファイト!パワートライアル2008」が開催された。ヨドバシAkibaはヨドバシカメラを核とした複合商業施設である。
リポビタンDは大正製薬の栄養ドリンク剤である。「ファイト!パワートライアル」はリポビタンDの拡販イベントである。リポビタンDや低カロリー商品・リポビタンファインを無料で試飲できる上、様々なアトラクションも提供する。
記者(=林田)は、この日に別の用事で秋葉原に出かけたところ、イベントが開催されていることに気付いて参加した。リポビタンDは栄養ドリンクの代表格であるが、記者が飲むのは久しぶりである。無料で試飲できるという軽い気持ちが動機であったが、それほど簡単ではなかった。
イベントには大勢の人が集まっており、試飲のために行列ができていた。最後尾に並んでいれば自動的にもらえるものと思っていたが、甘かった。リポビタンDを受け取るためには受け取る前に係員の「ファイト」の掛け声に対し、「一発!」とコールしなければならない。雑踏の中で叫ぶのは少し恥ずかしかった。中には「ファイト」の時点から叫ぶ人もいて、もっと恥ずかしそうにしていた。
受け取ったリポビタンDはCMのように腰に手を当てて一気飲みした。この日は暑い中を江東区の自宅から秋葉原まで自転車で出かけていた。そのため、喉が渇いており、ちょうど良かった。リポビタンDを飲むことで消費したエネルギーをチャージできたと考える。今後、疲れた時や元気を出したい時にはリポビタンDを飲むことを検討したい。
DSCF0323.JPG ヨドバシAkiba前にて=31日
東京・秋葉原で美味しい焼肉丼が廉価で食べられる店を紹介する。昌平橋通り沿いにある「たどん」(千代田区外神田)で、2008年8月5日に開店した。焼肉屋の肉質を気軽に賞味できるというコンセプトで、カルビ丼やハラミ丼が食べられる。
記者(=林田)は開店早々の8月31日に「たどん」でカルビ丼を食べた。「たどん」に行くことになったのは秋葉原無料案内所で薦められたためである。秋葉原無料案内所はメイドカフェをはじめとする秋葉原の店舗情報を案内してくれる場所で、「秋葉マップ」というカラー地図を配布していた。昼食を食べるにはどこがいいか尋ねたところ、「たどん」を紹介された。
「たどん」は黒壁の店構えで、焼肉屋的な雰囲気を醸し出している。店の看板を見て「たどん」が木炭ベースの燃料である炭団から来ていることが分かった。これは店のロゴに小さく「炭団」と表記されていたためである。
「たどん」では遠赤外線でじっくり焼かれた肉を提供する。厨房に向かったカウンター席のため、炎を上げて肉を焼いている様子が眺められる。カルビ丼は肉がジュージュー言っており、焼け具合が香ばしい。タレも店のオリジナルである。ファーストフードの牛丼とは全くの別物である。
キムチが食べ放題であるのも「たどん」の特徴である。キムチはカウンター上の壺に入っており、セルフサービスで好きなだけ食べられる。水分が少な目のキムチはシャキシャキしており、食べ応えがある。それほど辛くなく、どんどん食べられる。職場が秋葉原ならば、毎日昼食を食べてもいいと思える店であった。
今回、いい店を紹介してくれた秋葉原無料案内所は案内所といっても露店程度のものである。ハードは貧弱だが、ソフト(情報)は優れている。無料案内所を知ったのも駅前でビラを配っていた黒服白エプロンのメイドさんに教えてもらったためである。多くの店舗や人が連携して少ない資金で効率よく運営しているものと推測する。この発想は地域の様々な局面にも活かせるのではないかと考える。
DSCF0327.JPG 焼け具合が香ばしいカルビ丼=31日
オタクの聖地・東京・秋葉原にアニメスタジオを併設したメイドカフェがある。その名は「ぽぽぷれ」で、2008年4月にオープンした(東京都千代田区外神田1-6-7秋葉原センタービル3F)。私は8月31日に知人と出掛けた。秋葉原の路上で、この店のメイドが看板を持って呼び込みしていたのがきっかけである。
入店すると黒服白エプロンの正統派メイドが「お帰りなさいませ」と出迎える。目を引くのは店内にある大型ビジョンがある。ここでは併設のスタジオで制作したアニメーションを放映している。メイドと一緒に同スタジオで制作したオリジナルアニメのアフレコのサービスも提供している。
ここは1オーダー60分制で、チャージ料が存在しないのが特徴である。メニューはカレーライスやピラフ、パスタからケーキまで揃っている。味も分量も十分で、食事としてもいける。オムライスはメイドがケチャップで、お絵かきをしてくれる。この日は知人がオムライスを注文したのだが、顔文字を描いてもらった。そのメイドは顔文字が一番得意という。
隣のテーブルでは二人のメイドが食器を下げていたが、一人が手伝ったのに対し、もう一人が「かたじけない」と答えていて、笑えた。武士語が流行っていることを実感した。
この店ではトイレは男性の小でも便器に座ってすることが特徴である。その旨の注意書きがトイレの壁紙に貼られている。
店内のメイドの数が多く、女子高のような華やいだ雰囲気であった。
肉の万世(にくのまんせい)は関東各地に肉料理専門レストランや焼肉店、ラーメン店をチェーン展開する料理屋である。本記事で紹介するのは秋葉原本店である。本店は神田川にかかる万世橋の近くにある。店名の万世は、この万世橋から付けられた。
最初に驚かされるのは本店の規模である。「肉ビル」とも呼ばれる本店は10階建ての大規模な建物である。各階に万世グループの各種店舗が入っている。例えば最上階の千代田は高級店である。黒毛和牛霜降りロース150g&ロブスターコースが13800円である。
私は2008年9月15日に3階にあるオーソドックスな「洋食の万世」で食事をした。私が注文したのはアメリカンハンバーグの洋食セットである。アメリカンハンバーグはハンバーグに目玉焼きとベーコン、コーンなどが付いている。セットにはライスとサラダ、スープが付く。
このメニューの特徴は肉の量を150gから300gまで50g刻みで選択できることである。ファミレスとは異なる肉に対するこだわりが感じられる。私は250gの肉を食べた。ボリュームがあり、満腹になってしまった。ライスのお替わりは自由であったが、お替りできなかったほどである。肉が50g増えると僅か200円上がるだけなので、思い切って食べられるだけのハンバーグを味わいたいところである。
私が座った席は北側の窓際であったため、万世橋から中央通沿いの眺めを満喫できた。秋葉原を代表する家電販売店である石丸電気もよく見える。テレビなどで紹介される秋葉原の街並みそのものである。3階とはいえ中々の景色である。秋葉原とビーフを堪能した気持ちになる。とはいえ秋葉原本店内の店舗の一つで食べたに過ぎない。まだまだ未踏の店舗がある。レジャーランドにおける東京ディズニーランドのように一度の訪問では全てを語れない。今度は別の階に行ってみようとリピーター意欲を刺激させる店であった。
◆肉の万世・秋葉原本店
東京都千代田区神田須田町2-21
TEL:03-3251-0291
3階の営業時間
平日 ランチ 11:00〜17:00、ディナー 17:00〜23:00(L.O)、23:30(CLOSE)
土日祭 ランチ 11:00〜15:00(L.O)、ディナー 15:00〜22:00(L.O)、22:30(CLOSE)
ラーメン 豚骨 とんこつ
よってこや日吉店で
地域情報充実企画「関西あっちゃこっちゃ見・聞・食」に便乗して東京で食べられる関西の味を紹介したい。紹介するのは「よってこや日吉店」である。「よってこや」は京都の屋台の味をコンセプトとしたラーメンのチェーン店である。島原千本という京都出身の頑固職人が屋台で始めた京風ラーメンという設定になっている。
日吉店(横浜市港北区日吉本町)は東急東横線日吉駅西口を出て普通部通りを進んだ先にある。店舗は黒を背景色とした看板が人目を引く。看板には白字の大きな手書き風の文字で「門外不出の屋台の味」と書かれている。
単なるチェーン店ではなく、こだわりのラーメン屋であることを強く自己主張している。日吉にはラーメン屋が多い。慶應義塾大学があるため、学生も多く、ラーメン屋にとって激戦区とも言える。その中でも「よってこや日吉店」は一際目立つ店構えである。
店内は2階まであり、1階はカウンター席、2階はテーブル席である。記者が2008年6月10日の12時過ぎに入店した際は1階席がほとんど埋まっており、2階に案内された。2階の方がゆったりしている感じで、かえって良かった。屋台から出発した店をコンセプトにしているが、季節限定メニューもあり、メニューは豊富である。記者は豚骨ラーメンとご飯のセットを注文した。
コッテリしたスープは豚骨が効いていて美味であった。脂身がのって柔らかいチャーシューもスープとマッチし、口の中でとろける。麺は細く、量も少なめであるが、濃厚なスープを飲み干せば満腹になる。それでいて胃もたれするような濃さはなく、言わば上品なコッテリ感である。スッキリとさえ言える後味で、ご飯も美味しく食べられた。
関西風の味を考えるならば、互いに矛盾する印象が出てくる。一方では「コッテリ」である。他方では関東濃味に対して関西薄味と言われている。「よってこや」のラーメンには両者が止揚された味わいが感じられた。
20080610130843.jpg よってこや日吉店外観
20080610125111.jpg ラーメンとご飯のセット。チャーシューの大きさに注目。
林田力(2008年6月10日撮影)
豆乳ラーメン 満天ラーメン 水天宮前
水天宮前の満天ラーメン
スープに豆乳を用いたユニークなラーメンを食べたので、紹介する。東京都中央区日本橋蛎殻町にある満天ラーメンである。東京メトロ半蔵門線・水天宮前駅から歩いてすぐの場所にある。この辺り(日本橋界隈)は狭い道路が碁盤の目のように走り、昔ながらの独特の店がある。
記者(=林田)は市民記者の御堂岡啓昭氏に満天ラーメンが美味しいと言われ、2008年8月20日にご馳走になった。御堂岡氏とは、記者の東急不動産との紛争について取材を受けた仲である(参照「伊達鶏を丸ごと味わった!」)。この日も東急不動産との裁判の経験を踏まえた話をした。
店内は狭く、カウンター席のみである。記者(=林田)も御堂岡氏も満天ラーメンと餃子を注文した。料理は注文して10分程度で出てきた。店の雰囲気に呑まれたのと予想以上にラーメンが早く出てきたため、写真撮影を忘れてしまったほどである。
スープの色は豚骨ラーメンを少し明るくした感じである。麺は、やや太めである。満天ラーメンは、この店にとって基本のラーメンであるため、具材は少ない。満天野菜ラーメンや満天チャーシューラーメンなどの上位メニューがある。
肝心の味であるが、豆乳スープは豆乳そのものとは異なり、豆乳の味もする豚骨塩ラーメンといったところである。豆乳が入っているために、さっぱりしていて上品な口当たりになっている。ラーメンのスープというと、油を飲むようなイメージがあるが、そのようなしつこさは全くない。健康にも良さそうである。
但し、上記の裏返しになるが、さっぱりし過ぎており、スープを全て飲み干しても満腹感は味わえない。まだまだ食べられる感覚である。実際、記者達は、この後に近くのジョナサン水天宮駅前店に行き、軽食を食べ直した。好き嫌いは分かれるとは思うが、ユニークなメニューであり、店主の試みは高く評価したい。
「創新麺庵 生粋本店」は東京都豊島区池袋にある独創的なラーメン屋である。店名に「創新」とあるとおり、タレに焼き秋刀魚を使用するなど独創的な麺料理が特徴である。浦安、新小岩、本八幡にも系列店舗がある。
店舗はJR池袋駅西口からは少し歩き、西口五叉路から路地に入った先にある。分かりにくい場所にあり、通りがかりに何となく入る客は少ないと思われる。評判を聞きつけて来る客とリピーターで占められていると推測する。
店内は対象ロマンをイメージしており、レトロな雰囲気である。座席数はカウンターのみで少なめである。日曜日の14時半という中途半端な時間に二人で入ったが、ほとんどの座席が埋まっており、一箇所だけ並んで座れる席が空いていた状態であった。
この店は食券制である。入口右手の券売機で食券を購入する。こだわりのラーメン屋で食券制は合わない感覚もあるが、店員が紙幣や硬貨の勘定をしなくて済む点は合理的である。私は上生粋塩そばに揚蒸チャーシューのトッピングで注文した。餃子も食べたかったが、残念なことに売り切れていた。代わりに串玉飯を注文した。
上生粋塩そばは豊富な具材で埋まって麺が見えない状態であった。メニューの「上」とは多くのトッピングが入ったメニューという位置付けである。具体的にはワイン煮玉子、揚蒸チャーシュー、深谷ネギ、軟骨入りつくねなどである。チャーシューは別メニュー(トッピング)で追加しただけあって、6枚と豊富である。一般のチャーシュー麺では、これだけのチャーシューを付けてくれない。しかも一枚一枚のチャーシューは厚く、ボリュームがある。チャーシューは脂身でトロトロはしておらず、肉厚の食感がある。
スープは透明感があり、さっぱりとした塩味である。塩は海洋深層水から作るバリ島の天然塩を使用しているという。秋刀魚の脂の甘さであろうか、決して塩辛くなく、そこはかとなく甘みが広がる。知人の正油そばのスープを軽く飲ませてもらったが、こちらは秋刀魚の味が濃厚に出ていた。
全体の分量はやや少なめで、さっぱり味ということもあり、スープを一気に飲み干してしまった。少なく感じるということは、十分に美味しかったことの裏返しでもある。トッピングも豊富で、限定メニューなどの企画もあり、分かりにくい場所という立地のデメリットを補うだけの魅力のある店舗である。
メガたまご マクドナルド メガマック
メガシリーズで豊かな味わい
ファーストフードチェーン大手のマクドナルドで「メガたまご」が期間限定メニューとして再登場した。元々、メガマック、メガてりやきに続く、メガシリーズ第三弾として2007年12月14日から2008年1月10日までの期間限定メニューとして初登場したものである。今回、6月6日からの期間限定メニューとして復活した。
「メガたまご」はビーフパティ3枚と玉子に加え、ベーコン2枚、レタス、チェダーチーズもゴマ付きのビッグマックバンズでサンドした。「メガたまご」といっても玉子が巨大だったり、何枚も存在したりするわけではない。
メガマックのビーフパティ4枚に比べると、1枚減らされており、肉好きには不満かもしれない。しかしメガマックの754キロカロリーに対し、「メガたまご」は846キロカロリーとカロリーは高い。
単にメガマックのパティ1枚が玉子に変わっただけと侮ってはならない。メガマックはビックマックの味付けである。これに対し、「メガたまご」はベーコンが追加されている上、ホット辛子ソースで味付けされ、ベーコンレタスバーガーの味わいが楽しめる。
メガマックがひたすらビーフのボリューム感を追求するのに対し、「メガたまご」は豊かな味わいを楽しめる。肉ばかりのメガマックには食傷気味だが、それでもボリューム感のあるメガシリーズを食べたいという方にはお勧めである。
メガシリーズは口よりも大きいため、綺麗に食べることは難しい。食べている途中にハンバーガーが崩れてしまうことが多々ある。この点、「メガたまご」はメガマック以上である。記者がマクドナルド東陽町店で食べた時は、ソースで手がベタベタになってしまった。食べる前に写真を撮影しておいたことは我ながら賢明な判断であった。
DSCF0203.JPG マクドナルド東陽町店でオーダーしたメガたまごとアイスコーヒー
林田力(2008年6月8日撮影)
ジューシーチキン マクドナルド ケンタッキーフライドチキン
辛さが特徴の異色のメニュー
ファーストフードチェーン大手のマクドナルドは2008年7月24日から新商品「ジューシーチキン 赤とうがらし」の販売を開始した。期間限定ではなく、レギュラーメニューとしての販売である。
ジューシーチキンはその名のとおり、チキンを使用したハンバーガーである。赤唐辛子で味付けした鳥モモ肉とレタスを合わせてゴマ付きバンズでサンドする。鳥モモ肉はジューシーさにこだわり、一枚肉を使用したという。レタスにはマヨネーズが付されている。
記者は2008年7月28日にマクドナルド東陽町でメロンパンやホットアップルパイと共に食べた。商品名に「赤とうがらし」と特記されているとおり、辛さが第一印象である。ちなみにレシートにも半角カタカナで「ジューシーチキン アカトウガラシ」と印字される。
ジューシーチキンの辛さは、辛さを売りにしている世の中の食品と比べるならば序の口であり、激辛というほどではない。それでも子ども向けの味付けが基本であるマクドナルドにしては珍しい。
メガマックなどのメガシリーズに慣れてしまい、普通のハンバーガーでは物足りなさを感じる向きにも、食後も口の中がヒリヒリする辛さはボリュームとは別の意味で食後感がある。逆に辛くてハンバーガーのバンズや他のサイドメニューとマッチしていない感もある。
マクドナルドは過去に「サルサチキンフィレオ」を期間限定メニューとして発売した。これはチキンフィレオをピリ辛のサルサソースとチーズで味付けしたものである。ジューシーチキンは、より単純に辛さで勝負した感がある。暑い季節には辛いものが好まれるため、この時期のメニュー化は穏当であるが、ジューシーチキンがレギュラーメニューとして季節を超えて定着するか注目したい。
マクドナルドのメニューとして異色なジューシーチキンであるが、マクドナルドの戦略に適合したものと考える。2点指摘したい。
第1に比較的高い年齢層の顧客を呼び戻す戦略である。この点でプレミアムローストコーヒーと同様の位置付けである。ジューシーチキンの辛さはビールのツマミとして注文される可能性も期待できるだろう。
第2に牛肉偏重からの分散である。マクドナルドはビーフ100%を謳い、自社の牛肉に自信を持っているが、狂牛病などによる牛肉離れが生じた場合、牛肉に特化していると打撃も大きくなる。このリスクを回避するためには、牛肉以外のメニューを充実させる必要がある。
実際、マクドナルドは7月18日にはマックベーカリーと称し、メロンパン、チョコデニッシュ、シュガークロワッサンも新発売した。ジューシーチキンもビーフ偏重からの分散戦略の一環と言える。
チキンフィレオやトマトチキンフィレオ、シャカシャカチキンに続く、ジューシーチキンのレギュラーメニュー化で、マクドナルドのチキン商品は充実した。この点でチキンを専門とするファーストフードチェーンのケンタッキーフライドチキン(KFC)と直接競合する。
既にKFCでは辛さをセールスポイントとするレッドホットチキンを販売している。逆にKFCではシャカシャカチキンに類似した形態のボンレスチキンを2008年7月10日に新発売した。両者共に似たような方向を目指しているのは興味深い。チキンをめぐった大手ファーストフードの競争激化からも目が離せない。
200807271354000.jpg マクドナルド東陽町店でオーダーしたジューシーチキンら=27日(撮影:林田力)
コメントありがとう御座います。
メロンパンについては御指摘の通りと思います。あまり特徴がないと感じました。私はハンバーガーが好きでマックに行くので、パンを食べたいとは思いません。マックベーカリーについても記事を書こうと思っていたのですが、書けずに断念しました。
マクドナルド流の不易流行
大手ハンバーガーチェーンの日本マクドナルド株式会社は2008年10月3日から期間限定メニューとしてマックリブ、マックリブダブル、ベーコンポテトパイを発売した。私は発売日にマックリブダブルとベーコンポテトパイを食べたので、報告する。
マックリブはポークパティのサンドイッチである。過去にも複数回、期間限定商品として登場した。マックリブダブルはポークパティが二枚で、ボリュームのある商品である。マックリブダブルは今回初めて商品化された。
ハンバーガーと比べた特徴は形態である。ハンバーガーのバンズが円形であるのに対し、マックリブは楕円形である。マックリブのキャッチコピーは「おいしい時間は、長いほうがいい。」である。円形のハンバーガーと比べて、細長い分、文字通り長く食べられる。
マクドナルドは効率化を徹底している企業である。様々な種類のハンバーガーを提供するが、同じ形のバンズを使用することで、多品種少量の材料を用意しなければならないことによる高コストを回避してきた。
マックリブのように異なる形のバンズをメニューとして導入するならば配送時の容器や保管時の配置方法なども、それに応じて変える必要が生じうる。その意味でマックリブは思い切ったメニューである。既に何度も期間限定で販売しており、売れ行きに手応えを有していることがうかがえる。
マックリブは味も独特である。マックリブにはゴマ付きの楕円形バンズにポークパティと、バーベキューソース、レタス、オニオン、スイートレモンソースが挟まれている。目立つのはバーベキューソースである。ケチャップ色の強いバーベキューソースにより、ホットドックを食べているような感覚になる。マクドナルドでありながら、非マクドナルド的な感覚にもなるメニューである。
ベーコンポテトパイは1990年から2002年までレギュラーメニューとして販売されていた商品である。ホットアップルパイと並ぶサイドメニューとの位置付けであった。ホットアップルパイは甘く、お菓子としても食べられる。ホットアップルパイが後に100円マックの一つになるが、これも軽食としての利用を期待した戦略であろう。
これに対し、ベーコンポテトパイはベーコンやポテト、オニオンなどの具材が濃厚で、食事のサイドメニューとして十分なボリュームがある。フライトポテトを食べても芋を食べているという感覚はないが、こちらは芋の味を強く感じることができる。また、アップルパイのようにメニュー名に「ホット」を冠していないものの、トロトロした具材はアツアツである。こちらの方が「ホット」に相応しく、特に寒い季節には向いている。
マックリブもベーコンポテトパイも過去に登場した商品の復活である。ここには過去の成果や資産を活用する企業姿勢が見られる。一方でマックリブダブルというボリュームのある新商品を登場させた。また、ベーコンポテトパイは、パイ系のサイドメニューを一度は気軽に食べられるホットアップルパイに一本化した後での復活である。これにより、メガマックのヒットに代表されるようなボリュームを求める消費者の傾向に応えている。今回の期間限定メニューからはマクドナルド流の不易流行が感じられた。
写真 マックリブダブルとベーコンポテトパイ=3日
大手ファーストフードチェーン・日本マクドナルドの新商品ダブル・クォーターパウンダー・チーズを食べた。クォーターパウンダー(Quarter Pounder)は1/4ポンド(パウンド)の牛肉を使用した高級感あるハンバーガーである。
日本マクドナルドは2008年11月に表参道と渋谷駅東口の直営2店舗を「QUARTER POUNDER SHOP」に改名して、クォーターパウンダーを販売するという斬新なキャンペーンを実施した。同店ではマクドナルドのブランドが隠され、黒と赤を基調にしたスタイリッシュなデザインはファミリー層向けの既存マクドナルド店舗とは大きく趣を異にしていた。この意外性や謎を前面に出したキャンペーンは話題となり、同店は行列ができるほどであった。
キャンペーンの成功が追い風となり、11月28日からは関東などの店舗でクォーターパウンダーが新商品として販売を開始した。海外のマクドナルドでは定番メニューとなっているクォーターパウンダーであったが、日本では1970年代に販売された後は一部の地域で販売されるのみであった。
販売されるクォーターパウンダーは、クォーターパウンダー・チーズとダブル・クォーターパウンダー・チーズの2種類である。後者はビーフパティとチーズが二枚重ねになっている。私は12月2日に東京都江東区の店舗で後者を注文した。その店舗では店員のユニホームも赤と黒を基調としたクォーターパウンダー風に変わっていた。
クォーターパウンダーはパティの肉厚が通常の2.5倍というボリューム感をセールスポイントにした商品である。それは「1/4ポンド」に由来する商品名から裏付けられる。しかし、ハンバーガーの外観は既存のハンバーガーと比べて、それほど意外性がない。メガマックを最初に見た時の方がはるかに衝撃的であった。
メガマックが衝撃的であったのはハンバーガーの高さのためである。ダブル・クォーターパウンダー・チーズの高さはビッグマック以下であり、サイズ的にはそれほどでもない。しかし、メガマックの大きさは通常人の口のサイズに合っていない。食べている途中で崩れてしまい、綺麗に食べられないことが多い。そのため、メガマックの食べ方は高級とは言いがたいものになってしまう。その意味でクォーターパウンダーの大きさは高級志向にマッチしている。
味付けはマクドナルドの既存のハンバーガーと大きく変わるものではなく、既存メニューに親しんだ人にとっても違和感なく食べられるものである。むしろ味付けは抑制されており、牛肉のボリュームの割にはあっさりとした食後感であった。普段はメガマックを食べている身には物足りなさが残るくらいであった。この点も空腹を満たすのではなく、牛肉を味わうという高級志向の食べ方にマッチしている。
ファーストフード大手のマクドナルドは2009年1月26日、「シャカシャカチキン スパイシーガーリック」を新発売した。シャカシャカチキンは骨なし一枚肉のフライドチキンである。後からフレーバーを入れてシャカシャカと振って味を付けることから、シャカシャカチキンという商品名になっている。
新しく登場したのはフレーバーのスパイシーガーリックである。フレーバー人気投票でNo.1に輝いた商品という。ガーリックの名に違わず、粉末のニンニク臭は強烈である。但し、食べてみるとニンニク色はきつくない。昼食で食べても大丈夫そうである。スパイシーの名のとおり、辛味が利いているが、一方で甘くもある。老若男女食べられる味になっている。
マクドナルドはシャカシャカチキンをスナックと位置付けている。食事としてだけでなく、間食としての利用も期待されている。100円マックというワンコインで購入できる廉価商品とされていたのも、間食としての利用を見込んでのことであろう。その後、シャカシャカチキンは120円に値上げされたが、携帯電話のクーポンを使えば100円で購入できる。
間食利用客を増加させる戦略はマクドナルドにとって大きな意義がある。飲食店にとって混雑するのは食事時であるが、間食として利用する客が増えれば、時間帯による繁閑の平均化に資する。マクドナルドは24時間営業を進めているが、営業時間を拡大しても顧客が入らなければコストがかさむだけである。メインの食事は別に済ませた人でも、軽く食べたいという人を惹きつける必要がある。
スナックとしてシャカシャカチキンを捉えると、競合として最初に想起するのはケンタッキーフライドチキンのボンレスチキンである。しかし、競合はファーストフード店に限らない。例えばコンビニエンスストアチェーンのファミリーマートではファミマチキンを販売している。これら競合商品と比較したシャカシャカチキンのセールスポイントはフレーバーを振りかけてシャカシャカさせることにある。その意味で魅力的なフレーバーを揃えることがシャカシャカチキンの成功要因となる。
日本マクドナルドは、「マクドナルドの日本(ニッポン)の味」キャンペーンの第3弾として、往年のレギュラーメニューのチキンタツタを2010年5月17日から6月下旬まで期間限定で販売する。
「マクドナルドの日本(ニッポン)の味」は日本生まれのマクドナルドのメニューを順次期間限定で販売するキャンペーンである。既に「NEW てりたま モチモチバンズ」「NEW ゴマえびフィレオ ごまごまバンズ」を販売した。
チキンタツタは1992年から2004年までレギュラー商品として販売されていた。2009年に期間限定で復活したところ、予想以上の売れ行きとなった商品である。2009年のチキンタツタ復活は日本オリジナルの4商品を期間限定で販売するキャンペーン「NIPPON ALL STARS」の一環として行われた。「たまごダブルマック」、「月見バーガー」に続く第3弾として2009年9月25日から10月15日までの期間限定で発売する予定であった。ところが予想以上の売れ行きで10月10日に販売を終了した。
マクドナルドにとってチキンタツタは以下の2点で異色の商品であった。
第一にパティである。ショウガ醤油風味のチキンタツタパティに千切りキャベツと辛味のあるソースを合わせている。今でこそ「マックポーク」や「ジューシーチキン赤とうがらし」とパティのバリエーションが豊富になっているが、ビーフ一色であったレギュラーメニュー販売当時はユニークな存在であった。濃縮された100%ビーフと比べると、サクサクした食感が特徴である。
第二にバンズである。チキンタツタ独特のふんわりした形状が特徴である。フカフカした食感は通常のハンバーガーのバンズとは異色であった。
このチキンタツタの独自性がレギュラーメニューから消えた要因であると推測する。つまり、独自性の高いチキンタツタは低価格でも利益を上げるために標準化を徹底するマクドナルドの方針に合わなかったのではないだろうか。この推測が正しいならばチキンタツタの販売中止はチキンタツタへの需要が乏しかったからではないことになる。その意味でチキンタツタの復活が人気を集めたことも当然である。
大手ファーストフードチェーンのマクドナルドは冬季の定番メニュー「グラコロ」「チーズグラコロ」を期間限定販売中である。これは日本オリジナルの4商品を期間限定で販売するキャンペーン「NIPPON ALL STARS」の一環である。既に「たまごダブルマック」、「月見バーガー」、「チキンタツタ」が復活しキャンペーンの最後を飾るのが「グラコロ」「チーズグラコロ」である。
第3弾の「チキンタツタ」は2009年9月25日から10月15日の販売予定であったが、予想以上の売れ行きで10月10日に販売を終了した。このため、当初は10月16日から11月5日までの販売を予定していた「グラコロ」「チーズグラコロ」は、10月11日から前倒しで販売開始となった。「チキンタツタ」は12月中旬から2010年1月上旬まで改めて販売される予定である。
「グラコロ」は毎年冬に販売されるメニューという印象があるため、レギュラーメニューから削除された「チキンタツタ」と比べるとテンションは上がらない。冬の定番メニューを「チキンタツタ」という希少なメニューと合わせて復活キャンペーンの一環とするマーケティング戦略の巧みさに感心する。
記者は2009年10月16日に「チーズグラコロ」を食べた。グラコロはグラタン・コロッケの略である。バンズはフワフワで、コロッケはクリーミーである。チーズが入っているとまろやかになる。セットを注文し、ドリンクは爽健美茶にした。グラコロのドリンクはカロリー控えめなドリンクが向いている。出来立てのグラコロは芯から暖かくなることができるメニューである。
NTTドコモとのキャンペーンも
ファーストフードチェーン大手のケンタッキーフライドチキン(KFC)は2008年9月25日から、炭火焼きチキンサンドを期間限定で発売した。
私は炭火焼きチキンサンドのセットを2008年10月6日にKFCイトーヨーカドー木場店で食べた。通常のセットは炭火焼きチキンサンドとポテト(Mサイズ)、ドリンク(Mサイズ)で630円である。KFCのウェブサイトにあるクーポンを利用すると570円になる。
これに対し、「ドコモプレミアクラブ」では炭火焼きチキンサンドとポテト(Sサイズ)、ドリンク(Mサイズ)を480円にするクーポンを提供する。私が注文したのはこれで、ドリンクはアップルティーにした。
ドコモプレミアクラブはNTTドコモが運営する、同社の携帯電話ユーザー向けの無料会員制サービスである。プレミアクラブでは会員には様々な企業のクーポンも提供している。その一社にKFCがあり、特別限定価格として上記のセットメニューのクーポンを提供している。
クーポンは他のメニューについても提供されているが、残念ながらKFCのウェブサイトから得られるクーポンと価格的に大差なく、ドコモプレミアクラブ会員としてのメリットは薄い。例えばボンレスチキンは通常価格180円であるが、ウェブサイトでもドコモプレミアクラブでもクーポン価格は150円である。
その代わり、2008年9月25日から10月31日まで「KFC×ドコモプレミアクラブ秋トクキャンペーン」と題し、クーポン以外にも特典を提供する。KFC店内のトレーマットやレシートから携帯サイトにアクセスしてアンケートに回答したプレミアクラブ会員はドコモのポイントを獲得することができる。また、アンケート回答者に抽選でドコモダケのグッズをプレゼントする。
競合のマクドナルドでは携帯アプリ「かざすクーポン」など独自の携帯電話ユーザー向けサービスを展開している。これに対し、KFCはNTTドコモと連携し、その顧客基盤を利用する形になっている。優待についても各社各様の戦略が見られて興味深い。
包装を開けた炭火焼きチキンサンド=6日
撮影:林田力
ファーストフード大手のケンタッキーフライドチキン(KFC)で辛旨チキン(からうまチキン)とサーモンサンドを食べた。ともに期間限定メニューである。
辛旨チキンは辛めの和風チキンで、2008年12月26日から発売されている。和風チキンということで、和服姿の井川遥さんが出演するテレビCMも放送されている。
これまでもKFCでは「香り揚げ醤油チキン」や「ゆず辛チキン」などの和風チキンを販売してきた。それらは、お高く澄ました上品な和風という感じであった。これに対し、辛旨チキンは泥臭い和風である。ニンニク醤油で味付けし、唐辛子の辛さが効いている。チキンというよりも唐揚げ的なイメージである。決して上品ではないが、直球的な味付けはファーストフードに適している。
和風味付けで成功したファーストフード商品といえばテリヤキバーガーである。これも決して上品な和風を追求したわけではなかった。ドロドロとした味付けが魅力である。辛旨チキンも近いところを狙っているように思える。テレビCMでは井川さんが辛旨チキンを食べた後で指に付いた衣を舐めるシーンがある。上品な食べ方ではないが、ファーストフードの目指すべき美味しさをよく理解している。
サーモンサンドはオホーツク産のピンクサーモンのサンドで、2009年1月8日から発売された。レタスとマヨソースも一緒に楕円形のパンにはさんでいる。チキン専門のKFCでサーモンに違和感を抱く向きもあるかもしれないが、調理方法の点でチキンのフライ技術を活用できる。サクサクした衣ですっきりした味である。辛旨チキンのようなホットな辛さのチキンとは対照的であり、良い組み合わせであった。
KFCのサンドも基本はハンバーガーと同じく円形である。KFCの場合はハンバーガーショップと異なり、チキンがメインである。イートインではチキンはバスケットに入れられて提供される。そのため、円形のサンドも注文するとトレーが窮屈になりがちである。サーモンサンドのように細長いパンではチキンと一緒のトレーの収まりが良い。これは意外な発見であった。
ファーストフードの期間限定商品は年中行事のようになっているが、考えて作られていると感じられるメニューである。
ロッテリア新大阪駅店にて2009年1月16日に絶品ベーコンチーズバーガーを食べた。ロッテリアは大手ファーストフォードチェーン店である。新大阪駅店はJR新大阪駅構内の改札の外にある店舗である。
絶品ベーコンチーズバーガーは絶品バーガーシリーズの1種で、2008年11月21日から発売された。絶品シリーズは上等な食材を使用した高級志向のハンバーガーである。新大阪店では注文に悩んでいると店員から「絶品ベーコンチーズバーガーは如何ですか?」とリコメンドされた。また、レシート上段にも「とろーりチーズと極上ベーコンの絶品ベーコンチーズバーガー新発売!!」というコピーが印刷されていた。ここからはロッテリアにとって絶品ベーコンチーズバーガーが重点商品であることが分かる。
絶品ベーコンチーズバーガーの見た目は想像していたよりも小さい。特にマクドナルドのメガマックやクォーターパウンダーに馴染んでいると余計小さく感じられる。ボリュームではなく、凝縮された高級感で勝負している商品である。
絶品ベーコンチーズバーガーはビーフとチーズ、ベーコンのサンドである。バンズやビーフパティ、チーズは絶品シリーズの元祖商品である絶品チーズバーガーを踏襲している。味付けにはケチャップを使わず、素材の味で勝負する。また、サラダもはさまず、チーズと肉を前面に押し出している。
絶品ベーコンチーズバーガーは絶品チーズバーガーにベーコンが追加された形である。これによって、味わい深さが増した。チーズは言うまでもなく、バンズもビーフも柔らかい。これに対し、じっくりと燻製されたという厚切りのベーコンは噛み応えがある。ベーコンが一枚入るだけで食感は大きく変わる。
但し、厚切りベーコンは中々噛み切れない。噛み切れない結果、ベーコンだけが引っ張り出されてしまうこともある。ベーコンだけを先に食べ、残りは単なる絶品チーズバーガーになってしまう。食べ方には気をつけるべき点があるが、小さいながらも自己主張の強いチーズやベーコンによって食後も食感が持続するハンバーガーである。
200901151959000.jpg 絶品ベーコンチーズバーガーとチキン
ケンタッキーフライドチキンは2010年夏の期間限定メニューとして「3色ごまだれ炭火焼きチキンサンド」を発売中である。
炭火焼きチキンサンドは2008年にも発売された定番の期間限定メニューである。炭火で焼き上げた鶏のモモ肉に和風テイストの照り焼きソース、マヨネーズが付けられている。米国発祥のファーストフードにおける和風味付けという点で、ハンバーガーショップのテリヤキバーガーのような位置付けである。
この炭火焼きチキンサンドは定番の期間限定メニューである。この点でマクドナルドの月見バーガーや、てりたまバーガーを連想する。しかし、炭火焼きチキンサンドは毎年全く同じメニューではない点が面白い。2009年の炭火焼チキンサンドは「韓国風ピリ辛ソース味」であった。
そして今回は「3色ごまだれ炭火焼きチキンサンド」である。特製のピリ辛和風だれには金・白・黒の3色の胡麻が使われている。バンズも胡麻を練りこんでいる。バンズの色は胡麻の練りこまれた部分が黒などの点になっている以外は白である。通常のバンズの色は茶色である。このため、見た目の印象は大きく異なる。
バンズにはチキンとサラダが挟まれている。今回のサラダはレタスである。これは2008年の炭火焼きチキンサンドと同じである。「韓国風ピリ辛ソース味」では水菜であった。
炭火焼きチキンサンドは厚めのチキンとサラダのボリュームで、具材を挟んでいる(サンドしている)というよりも、上のバンズが浮き上がっている状態であった。サンドとして整った外観とは言い難いが、食べ甲斐はある。また、照り焼きソースやマヨネーズもふんだんに用いられているため、手を汚さずに食べることも難しい。
肝心の味はピリ辛ソースの存在感が強い。「韓国風ピリ辛ソース味」からの伝統だろうか。広告でアピールポイントにするほど胡麻の印象は強くなかった。
食感は柔らかさである。先ずバンズが柔らかい。「3色ごまだれ」のバンズはモッチリしており、「韓国風ピリ辛ソース味」ほどフンワリはしていない。それでも柔らかさを感じる。具材のボリュームでバンズが浮き上がっていると前述したが、バンズの軽さも一因になっている。
そしてチキンも柔らかい。火を通した肉とは思えない柔らかさである。流石はチキンの専門店である。炭火焼きと銘打っているだけあって、炭火で焼いたような匂いと食感は確かに存在する。サンドではなく、チキン単品として提供しても需要があるのではないかと感じられた。
ミニストップは2009年6月2日にファーストフードの新メニュー「ピタサンド 桜島チキンサラダ」を新発売した。ミニストップはコンビニエンスストアのチェーンであるが、ファーストフードを提供し、店内に飲食コーナーがあることが同業他社との大きな差別化要素である。
ファーストフードメニューはホットドッグやフライドポテト、チキンのようにファーストフードでお馴染みのメニューがある一方で、ミニストップの特色はピタサンドがあることである。ピタサンドは中東に起源を持つ平たい半円形のパンで中に様々な具を入れる。ピタはドラえもんの四次元ポケットのような形状であり、ポケット・パンやポケット・ブレッドとも称される。
ミニストップでは具として豚生姜焼きとガッパオ(タイ料理)を提供していたが、新たに桜島チキンサラダが加わった。記者は2009年6月8日にミニストップ越中島通り店でガッパオと桜島チキンサラダを食べた。
桜島チキンサラダは鹿児島の桜島で育てられている桜島鶏の厚切りのロースト2枚にサラダを加えた。マヨネーズベースのソースには、ごぼう、玉ねぎ、にんじん、枝豆の4種類の野菜がミックスされており、自然の中で育てられたヘルシーな桜島鶏の味を引き立てる。
パンに肉やサラダが挟まっているファーストフードと言えばハンバーガーをまず想起する。ハンバーガーのバンズに比べてピタサンドのパン「ピタ」はスッキリしている。一方、パンの中の具はハンバーガーが、いかにもハンバーガー向けに加工された具であるのに対し、ピタサンドの場合は普通の料理をそのままピタのポケットに詰めたような原始性がある。ピタサンドはポケットになっているため、パンに挟むだけではボロボロとこぼれてしまう細かいものも入れることができる。
マクドナルドではバンズからはみ出るほどのボリューム感あるパティを使用したクォーターパウンダーをヒットさせた。ピタからチキンが食み出ている「ピタサンド 桜島チキンサラダ」もヘルシーさを追求する一方で、同じようなワイルドなコンセプトが感じられた。
株式会社松屋フーズが展開する牛めし・定食店「松屋」は2009年2月12日から期間限定の新メニュー「味噌てりチキン定食」を販売した。メインディッシュはチキンの照り焼きで、御飯と味噌汁、生野菜が付く。2月19日15時まではライスの大盛が無料である。キャッチコピーは「照り焼きのコク!味噌の風味!美味しさの二重奏!!」となっている。カロリーは820キロで、価格は580円である。
チキンは味噌漬けの胸肉を焼いたものである。味噌味が染み込んだ柔らかい皮付きチキンが、甘みのある照り焼きのタレとマッチしている。「美味しさの二重奏」というコピーは決して見掛け倒しではない。チキンは美味しいので、あっという間になくなってしまう。気をつけないと、チキンを食べ終わった後に、ご飯だけを食べることになってしまう。もっと量があってもいいと思わせるくらいに、美味しく食べられる鶏肉である。
松屋では1月15日にも新メニュー「シチューハンバーグ定食」を販売している。これは肉厚なハンバーグにビーフシチューというボリューム感がポイントであった。それを是とするならば、味噌てりチキン定食は物足りなく感じるかもしれない。コスト・パフォーマンスが評価されがちな牛丼系ファーストフードにおいて、味で勝負したメニューである(松屋では牛丼ではなく「牛めし」と呼ばれるが、普通名詞として牛丼を使用する)。
ファーストフードとしての松屋の特徴は食券制である。接客担当の店員が調理も行うため、貨幣に触れなくて良い食券制は合理的である。最初に券売機で食券を購入し、席に座る。店員が食券を取りに来る。しかし、往々にして店員が食券を取りに来るまでの時間がかかることが松屋の難点である。
松屋は、同じファーストフードでもマクドナルドに代表されるハンバーガー系と比べて店員の絶対数が少ない。店員は調理に加え、配膳や下げ膳もしなければならない。配膳や下げ膳が原則としてセルフサービスになっているハンバーガー系とは異なる。そのため、店員は忙しく、席に座った客に直ぐに対応してくれないことがある。
ハンバーガー店でも混雑していれば注文までに行列になる。しかし、行列というのは順番に処理されるものであり、時間が予測できるものであるため、許せるものである。ところが、松屋の場合は待っている客がいることを認識した上で後回しにされているのか、そもそも気付いていないのか分からないために、いつ受け付けてくれるのか不安になる。実際に記者は忘れられた経験がある。また、既に食券を渡したにもかかわらず、再度注文を尋ねられたこともある。
通常の料理店に比べれば平均的には早い対応であるとしても、対応の予測不可能さはファーストフードとしては大きなデメリットである。但し、これは店員の少なさが根本原因であり、それが低価格に反映しているならば、トレードオフとして了解できないものでもない。
「牛めし」「豚めし」と牛肉や豚肉をメインとする松屋にとって鶏肉メニューはチャレンジャブルである。松屋のシステムに理解ある常連客にとって新しい趣向は歓迎できる新メニューと考える。
株式会社松屋フーズが展開する牛めし・定食店「松屋」は2009年6月4日から新メニュー「うまトマチーズ入りハンバーグ定食」の販売を開始した。「うまトマチーズ入りハンバーグ定食」は、ご飯、味噌汁、サラダ、ハンバーグの4点セットで630円である。
松屋ではトマトソースが肉の味を引き立てる「うまトマハンバーグ定食」を夏の定番メニューとしていた。ニンニクを利かせた濃厚なトマトの酸味と脂ぎったハンバーグのコラボレーションである。今年はハンバーグの中にチーズを入れて、コッテリ度がアップした。トマトをふんだんに使用したトマトソースが和食系ファーストフードにはない贅沢さを醸し出す。半熟卵にチーズも加わって、イタリアンな雰囲気になった。
注文するとすぐにコーンの乗っているサラダが出てくる。ほどなく、ご飯とハンバーグが出され、最後に味噌汁が来る。メインディッシュのハンバーグはトマトソースで覆われていた。ハンバーグを割ると中からチーズがトローリと出てくる。さらに肉汁もジュワーと溢れ出す。とろけ過ぎたチーズはソースの中に流れ出てしまいがちであるが、トマトとチーズの相性は良いので問題ない。
ハンバーグに付いてくる半熟玉子の食べ方には二通りある。
第一に玉子を潰してトマトソースに混ぜてしまう食べ方である。これによってサラサラのトマトソースが濃厚マイルドなグラタン風に早変わりする。これは特にトマトソースが少し辛いと感じる向きやトマトソース中のニンニクが気になる向きに推奨する。ご飯にかければリゾット風にもなる。ますますイタリアンな雰囲気である。
第二に玉子を崩さずに単体で食べる方法である。トマトの涼やかな酸味を味わいたい向きに推奨する。玉子を潰してソースと混ぜるとトマトソースの味わいが薄まってしまうためである。トマトに比べて玉子の黄身は強烈過ぎる。美味しいものほど儚く壊れやすい。微妙な素材の味を楽しむ味わい方である。
複数の食べ方が楽しめる贅沢な定食であった。
株式会社松屋フーズが展開する牛めし・定食店「松屋」は2009年9月10日に新メニュー「豚と茄子の辛味噌炒め定食」を発売した。ご飯、豚と茄子の辛味噌炒め、サラダ、味噌汁の4点セットで580円である。新メニューとは言っても昨年も販売されていたメニューであり、秋の定番メニューの感がある。
発売を記念して発売後1週間はライス大盛無料サービスが実施される。これも新メニューの発売にお馴染みのサービスである。記者が注文した時は記者がライス大盛りを指摘しなくても、店員の方から聞いてくれた。その店員は「豚と茄子の辛味噌炒め定食」を注文した他の客にも同じ様に確認していた。店員によって当たり外れがあるのであろうが、店員の方から聞いてくれるのは嬉しい。
メインディッシュの豚と茄子の辛味噌炒めは豚肉と茄子を炒め、ピリ辛の味噌ダレを絡めた一品である。豚肉と味噌との相性は抜群である。大きめにカットされた茄子は食べ応えある。その茄子が油を吸って美味しくなっている。ご飯が進む定食である。
和風ファーストフードチェーンの吉野家は季節限定メニューとして「うな丼定食」を2009年5月27日から販売する。「うな丼」に味噌汁と漬物が付いた定食で、値段は550円である。持ち帰りは「うな丼」単品(520円)のみとなっている。7月下旬までの販売を予定している。
「うな丼」は大盛りの設定はなく、並のみである。丼というよりも、やや大き目の茶碗という感じで、ボリューム重視の方には物足りなさがあるだろう。しかし、この値段でウナギが食べられるのは悪くない。スーパーマーケットで購入するウナギよりも安く食べることができる。吉野家でウナギを食べる必然性はないが、コスト・パフォーマンスには惹かれる。山椒が小さい袋に入れられており、「うな丼」にかけて食べることになる。タレもまずまずである。
競合では「すき家」がウナギに力を入れている。こちらは「うな丼」「特うな丼」「うな牛」「うなたま丼」「うなとろ丼」とメニューが豊富である。吉野家の「うな丼定食」に相当する「うな丼みそ汁セット」(並盛、味噌汁、おしんこ)は660円であるため、価格面では吉野家に軍配が上がる。食欲増進作用や疲労回復効果があるとされるウナギがリーズナブルな価格で食べられることは歓迎できる。記者が大手不動産会社との裁判に勝訴した年も暑い夏であった。ウナギでスタミナをつけて、暑い夏を乗り切りたい。
和風ファーストフードチェーン「なか卯」(なかう)は季節限定で、冷やし担々うどん(450円)と冷やし小担々うどん(250円)を販売中である。なか卯は「元気になるごはん」の提供をモットーとして掲げ、麺類にも力を入れている点が牛丼主体の吉野家など他の和風ファーストフードと一線を画す。
坦々麺は中国四川省発祥の麺料理で、麺には豚肉のそぼろとネギなどを載せ、タレには四川風の花椒(ホアジャオ)と唐辛子と少量の芝麻醤(チーマージャン)を利かせている。唐辛子の辛味と胡麻のまろやかさが絶妙なコンビネーションとなっている。なか卯の冷やし担々うどんは坦々麺の麺をうどんの冷やし麺とした。
冷やし麺であるため、ピリっと辛い濃厚タレが冷たい麺に絡み合う。刺激的な辛さと冷たい麺の爽やかさがマッチしている。なか卯のタレの一口目は予想していたほど辛くなかった。ところが、しばらくすると辛さが生じてくる。後から絡みつく辛さである。最初はあまり辛くないので、後から辛くなることを分かっていても食べたくなってしまう。
なか卯では飲み物として冷茶を出し、セルフサービスでお替わりもできる。そのため、辛めのタレでも冷茶を飲むことで満足できる。これがぬるい水しか出さなかったならば、冷やし担々うどんに対する印象も異なっていた筈である。
なか卯では冷やし小担々うどんのようにミニサイズのメニューも用意しており、並のメニューとミニサイズのメニューのセット販売もしている。たとえば牛丼並と冷やし小担々うどん、冷やし担々うどんと牛丼(小)の組み合わせが可能である。少しだけ辛さを味わいたいならば丼物の並と冷やし小担々うどんの組み合わせが向いている。バテ気味で疲れた夏の昼ご飯に食べれば辛味で刺激されて元気になれるメニューである。