農林水産省は、全国でことしより2万トン減らす、来年のコメの生産に関連した、都道府県ごとの生産目標を発表し、30の府と県は生産を減らす一方で、米の生産が盛んな北海道や東北などでは、横ばいか、僅かに増やすことになりました。
農林水産省は、コメの消費の減少に歯止めがかかっていないことから、来年のコメの生産目標はことしより2万トン少ない793万トンとすることを決めており、都道府県別の目標を1日に発表しました。それによりますと、過去の販売実績などに基づいて、来年は西日本を中心に30の府と県は生産を減らします。一方、北海道は58万4300トン、新潟県は54万8580トンと、ことしとほぼ同じにするほか、秋田県は0.7%多い44万3640トン、宮城県は1.5%多い37万3560トンとするなど、コメの生産が盛んな地域では横ばいか、僅かに増やします。これについて、農林水産省では「コメの価格下落によって、割安感のある東北や北陸産の需要が高まっており、こうした地域では生産目標を維持するか、僅かに増やした」と説明しています。各都道府県では、発表された生産目標を基に、地域の農業団体などを通じて、来年春までに農家に割りふる生産目標を決めることにしています。