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新しいことにチャレンジするときの恐怖を消す技術
何かを始めるときの恐れ、どうやって乗りきる?初めの一歩を踏み出す?
ハァー...、私は怖じ気付いていた。
一週間後、めっちゃ大勢の人の前で話さなければいけない。
話しベタ×あがり症×人見知りの私はブルブル震えている。
考えるだけで、心臓がバクバク叩く。
私たちは時に、新しいことにチャレンジする前、失敗ばかりが頭に浮かんで、めっちゃネガティブになってしまう。
(勝負に負けるのは、怖い、悔しい、いやだ。
だれかに笑われたり、見くびられたり、おちょくられるのが怖い
攻撃されるのが怖い。
失望したり、されたりするのが、怖い。
胸がズタズタにやれてしまうのが、怖い。)
逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ...。
恐怖に直面しようとするだけで、胸焼けがして、背筋が冷汗でビッショリになる。
それが一巡すると、そんな自分がいやになる。
「うーん、、なんでこんなネガティブやねん、オレ!!
もっと、自然にポジティブになりたい!」
人生は時に、自信がないことにチャレンジしなければいけないときがある。そして、それを乗り越えなければ、人は成長しない。
自信がないことにチャレンジするときの恐怖、どうやって取りのぞいたらいい?
ワラをもつかむ思いで、タロット占い師のオジサンに相談 (^^;)
いったい、どうやって乗り切ればいいんだ!?
私はテンパって、ワラにもすがる思いで、恵比寿の知る人ぞ知る「タロット占い師」に相談しにいった。(←末期症状だと思った人は、ビンゴ)
一部始終を説明して僕は、単刀直入に、きいた。
「チャレンジが怖いんです...、僕は、どうすればいいんでしょう!」
タロット占い師のオジサンは、何もいわずにカードを引いた。
そこには、こんなカード(→)が出ていた。
...意味分からん。ってか、なんじゃコレ。フエを吹いた少年が空とんどる。
あぁぁぁ、やっぱ占いで安心しようだなんて魂胆が間違えてたんだ...。
でも、お金払っちゃったし、モトを取るためにも、ちゃんと意味をきいてから帰ろう。気をとりなおそう。
「こ...これは、どういう意味っスか!?」
占い師のオジサンは、静かに口を開いた。
「人は成長して、ラクダからライオンになる」らしい
「かの有名な哲学者ニーチェは"ツァラトゥストラはかく語りき"のなかでこういいました。"人は、はじめは駱駝(らくだ)のようにひざを折り、その内に自我に目覚めて獅子となる。だがしかし、最後には幼子となる"と」
僕のリアクションが鈍かったのか占い師のオジサンはきいた。
「ピンと来ませんか?」
「はい、申し訳ないですが...。」
いろいろと考えてみたが、わからず、僕は正直にそうこたえた
占い師のオジサンは、カードに描いてあるラクダを指さした。
「人はまず、弱いラクダとして、生まれる。
眠たげで、受け身で、まだ"勝ち方"を知らない。
だから、負け続ける。虐げられる。」
次に占い師のオジサンは、真ん中に描いてあるライオンを指さした。
「やがて人は自立する。
努力をして勝ち方を学び、強いライオンとなる。
察するに、あなたは今、ライオンだ。」
ンフッ、ライオン?
ライオンといわれて悪い気はしない。
思い返せば、人生はそういうもんだった。
会社もラクダっぽい新入社員ではじまって、30歳をすぎて、いまじゃちょっと責任のあるライオンになった。ビックリするぐらいモテなかったラクダっぽい僕が、ファッションやモテテクを勉強して、今じゃ嫁を守るライオンになった。ネクラでヒッキーだった性格だって、最近明るく社交的になってきたじゃないか。
今までを振り返って悦に入っていたら、占い師のオジサンはピシャリといった。
「だが、勝ち続けることはできない」
ギクリとした。
「戦いをやめない限り、戦いは厳しくなる一方だ。あなたは永遠に"勝ち方"を学び続けなければいけなくなり、やがて、押しつぶされる。」
そうだ...、僕の性格上、ライオンになると責任を感じ、プレッシャーやストレスに支配されてしまう。ネガティブな責任感でグッタリしてきて、あれがダメになったらどうしよう、あれはどう処理しよう!?と頭がまったく休まらなくなる。
そして、自爆するのがいつものパターン...(涙)
「負け方」を知る?
「あなたはいつもライオンで、どうやって"成功するか"、どうやって"勝つか"ばかりを考えている。それが苦しみの原因になっているんだ」
んんん...そりゃあそうだ。
だって責任もあるし、前向きに考え続けることが大事だからね、と内心思っていたのだが、真面目な雰囲気だったので、べらべらとボヤいていけない空気だったのでやめておいた。
「あなたは、"負け方"を学ぼうと思ったことはあるかい?」
何をいっているんだ、このオジサンは?
「いやぁ、ないですね。もし、負け方なんかを考えようものなら、本当に負けちゃいそうだし、怖くって睡眠不足になって、胸ヤケでゴハンも喉を通らなくなってしまいますから。あまりのネガティブさに寝こむこともしょっちゅうです」
占い師は、答えを知っているかのように、僕の言葉を待っている。
「なんていうか、最終的には、"いかんいかん!そんなことをウジウジ考えてるから、ダメなんだ!"って、いつも気合を入れて頭をポジティブに切りかえているんです。だから、負け方なんて、考えませんねぇ、タブーですよ、それは。」
占い師は一息ついて、いった。
「それは"偽ポジティブ"ですね」
「偽ポジティブ」とは?
「それは、本物のポジティブさじゃない」
占い師はつづける。
「意味がないポジティブ、いや、ちょっと有害なポジティブだね、それは」
「ええ?ちょっと待ってくださいよ。昔読んだ成功者の本に、"前向きなことだけ考えろ"と書いてあったんです。僕はそれをカタクナに守っている。それじゃあダメなんですか?」
「あなたは、恐怖から逃げまわって、逃げまわって、必死にこしらえた希望的観測をポジティブだと履き違えている。それは現実逃避なんです。わかりませんか?」
いや~...、、そう??
そう言われると、、そうッスかね、確かに...。
いつもの思考パターン↓
チャレンジしよう! → 失敗するかも → んなこたぁない!!(偽ポジティブ!) → 漢(オトコ)なら玉砕覚悟でチャレンジじゃー(ヤケクソ) → ツライ → 自爆。
私たちのほとんどは「偽ポジティブ」に気がついていない
「残念ながら、私たちのほとんどは、恐怖によって作り出された"偽ポジティブ"を本物のポジティブと思い込んでいる。"ヒーヒーがんばって"いるのです。」
話をききながら、ふと、高校時代からの友だちで、いつも一生懸命ポジティブしてるけど、実は傷つきやすい岳下クンを思い出した。
そっかー...、あれは、裏側には繊細な部分があったんだな...。
自分のことはよくわからないけど、人のことならよくわかる。
実は、みんながんばってライオンしてるのかもしれない。
「ポジティブというのは、行動ではなく、状態。
なろうと思ってなるものじゃない。
とても自然な状態。本当に希望があるのなら、心はハイでもローでもなく、とても落ち着いているはずです」
なるほど~。
「その境地に至るには、負け方を学ぶのが大事なんです」
負け方を知る
「恐怖は未知から、生まれます。
だったら"失敗・負け"を既知にすればいい」
ちょっとわかった気がして、僕はきいた。
「どんどんチャレンジして失敗しろってことですか?失敗は成功の母といいますし...」
「いや、違います」
「あ!わかりました。あらかじめ失敗をシミュレーションして、リスクマネージメントしろってことですよね?」
僕はまたきいた。
「そういうことじゃありません。
知っている知識に当てはめて、答えを急いではいけない。」
...じゃあ何やねん!クソジジイ!
といいそうになったけど、こらえた。
「負けたときの感情を、先に感じ尽くしてしまうのです。
偽ポジティブの隠れミノをひっぺがして」
マジか。
僕はちょっと怖いけど、頭に思い浮かべてみた。
恋愛、起業、新しい人の集まりへの参加、社長プレゼン、大チャレンジ...。
惨めでこっぴどい負け方を最後までイメージした。
ボコボコにやられ、侮辱され、辱められ、完敗している自分。
完膚なきまでにフラれる。ボロクソに論破される。会社で首になるぐらい失敗する。立ち直れないぐらいクレームを食らう。アルタのビジョンに素っ裸が放映されるぐらい恥ずかしい思いをする。
「その次に、それが自分にどんな害を与えるか、考えてみください。
本当の本当に、それって、何が苦しみなんですか?って」
僕は占い師に誘導されて、想像する → 自分にどんな害があるか考える → 想像する → 自分にどんな害があるか考える、という質問をひたすら繰り返して考えた。
細部までリアルに想像して...。
「うぎゃーぁああ!!」
・
・
「って思ったけど、何が害なんだ?」
・
・
「うげえーーー!死ぬほど、恥ずかしい、顔から火が出ちゃう!切腹したい!」
・
・
「って思ったけど、何が害なんだ?」
・
・
(30分後)
・
・
・
「...まぁ、こんなもん?別に死ぬわけじゃないし大丈夫か」
(血が出るわけでもない、骨が折れるわけでもない、実際に痛いわけでもない、気にしなければいい)
100%やりきったとき、「負け方」は「既知」となった。
ちゃんとわかったら、実は怖くなかった。どってことなかった。
わかりきったら、さほど怖くなくなった。いうなれば、オチをきいてしまったホラー映画みたいなものだ。
まぁ少しはビビるかもだけど、こんなもんかと受け入れる準備はできた。
ライオンの後は「幼子」にになる
「今の君には、被害者ぶったラクダみたいな気持ちもない。
そして、無茶して強がるライオンみたいな気持ちもない。
ただ楽しむ幼子になった。これがニーチェのいわんとしていたことだ」
「さ、最後は幼子ッスか...」
僕はそこが終着点!?と思って、ビックリした。
でも、ネガティブさは消えた。
だから、それを打ち消すために「ポジティブになろう」だなんて、考えなくてもよくなった。そういえば、ハッピーです、とても。
「あなたは、変にがんばらなくていい。
負けを感じ尽くしてみれば、それは自分の頭が創りだした幻想だと気がつくだろう。」
占い師は、しめに入る。
「このカードには"REBIRTH"と書いてあります。
日本語でいうと"再誕生"という意味です。
ライオンにならなくてもいい、ライオンにならないほうがいい、そう悟ったときに、あなたは幼子として、第二の自分に生まれ変わるのです。
そこから、成功と幸せが、はじまるのです。」
そういえば、一番幸せだったのは、小さい時だったかもしれない。
なんも考えてなくて、ただ楽しくて、その日暮らしで「今ここ」を生きていた。一番幸せだったかも。
それが理想ね。
たーのしもっと。
PS. 帰りにここで登場したタロットカードを買いました。良い感じです。
This article is ISNPREID by
OSHO 「禅タロット」カード