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最終更新:2011年12月3日(土) 13時20分

英MOX加工工場「新設」暫定方針

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 イギリス政府は1日、原発の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムをMOX燃料に加工する新工場を建設するという暫定方針を発表しました。イギリスで保管され、行き場がなくなっていた日本のプルトニウムを引き取る可能性にも触れています。

 イギリスのエネルギー・気候変動省は1日、イギリス国内に大量に備蓄されているプルトニウムの処分方法について検討した結果、MOX加工工場を新設して燃料に加工し、国内の原発で再利用することが「好ましい」との結論に達したと発表しました。

 MOX加工工場はすでに中西部のセラフィールドにありますが、不具合が相次いだうえに、福島第一原発の事故の影響で主要な取引先である日本の需要が不透明になったことから、今年8月、閉鎖が決まっていました。

 日本の各電力会社は、この工場向けに使用済み核燃料を輸出してきたため、イギリス国内にプルトニウムの在庫を抱えていますが、イギリス政府はこうした日本のプルトニウムについても、利益が出るようならば引き取る用意があるとしています。

 新工場の建設地としてはセラフィールドが有力ですが、工場の新設はあくまで暫定方針で、イギリス政府は安全性や採算に確信が持てるまでは実行には移さないとしています。(03日09:25)

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