東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の久保田崇副市長が2日、復興支援ボランティア派遣への謝意を伝えることなどを目的に佐賀県武雄市を訪問、樋渡啓祐市長と面会した。樋渡市長は、震災がれきの処理受け入れを表明(11月28日)しながら、千件以上の抗議や批判を受け1日に見送りを決めた経緯を説明。「期待されていた方もいると思う。非力をおわびしたい」と陳謝した。
武雄市は9、10月に、ボランティアを陸前高田市へ送るバスを5回に分けて運行、市民や市職員ら97人が参加した。
久保田副市長は「(支援により)遠くから気にしていただいていることが伝わり、市民の気持ちも奮い立った」と感謝。がれき処理受け入れの見送りについては「がれきからは基準値の半分以下だが、微量のセシウムも検出されており、引き受けを無理にお願いはできない。復興は進んでいると想像されがちだが、実際はがれきのそばで生活している」と語った。
武雄市は3、4日に開く物産まつりで陸前高田市の特産品を販売する。
=2011/12/03付 西日本新聞朝刊=