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事件
「被曝発病」デマがネットで拡散 「原発周辺で釣った魚食べ死亡」 「福島にいたから急性白血病に」
▼「国は情報発信を」
専門家も、現時点で白血病などを発症した事例は、被曝とは無関係と指摘する。
北海道がんセンター(札幌市)の西尾正道院長は「被曝によるがんや白血病は通常、数年以上潜伏する。この時期に(原発事故での)被曝が原因で発症する確率はゼロと言い切れる」と断言する。
西尾院長によると、被曝で細胞が傷ついてがん細胞が生じても、がん細胞が増えるには何十回もの細胞分裂が必要で、期間は年単位になるという。その上で西尾院長は「誤った情報を国民が安易に信じたり広めたりしないために、国はもっと正確で丁寧な情報発信をすべきだ」と話した。
危機管理コンサルティング会社「クライシスインテリジェンス」(東京)の浅利真社長は「政府の震災後の情報発信は不十分。『被曝と因果関係がない』というなら、明確な根拠を示すべきだ。今のままでは国民は疑心暗鬼に陥る」と指摘した。
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