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事件
「被曝発病」デマがネットで拡散 「原発周辺で釣った魚食べ死亡」 「福島にいたから急性白血病に」
東京電力福島第1原発事故による放射線被(ひ)曝(ばく)と、がんや白血病などの病気を安易に結びつける風潮が、インターネット上を中心に広がっている。「原発周辺で釣った魚を食べた男性が白血病で死亡した」など、誤った事実に基づく噂が広がる背景には、被曝に伴う病気の周知が不十分なことや、情報が精査されないまま拡散される現状がある。風評被害の拡大や復興の妨げにつながりかねず、専門家は「国はより丁寧な情報発信をすべきだ」と警鐘を鳴らしている。(小野田雄一)
11月28日、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、個人が運営するブログの記事を情報源として、「原発周辺で野宿し、釣った魚を食べていた男性が急性白血病で死去」という書き込みがあり「ツイッター」などを通じて広められた。
この男性は、9月に急性白血病で死去した釣りコラムニスト、阿部洋人さん=当時(24)。11月末に発売された釣り雑誌「ロッドアンドリール」(地球丸社)が追悼記事を掲載したところ、記事中に魚を食べたとの記載はないにもかかわらず、誤った形で広まった。元となるブログは記事を削除したが、拡散された書き込みは大量にネット上に残ったままだ。
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