【ソウル西脇真一】朝鮮日報など韓国の新聞社系列のテレビ局4社が1日、一斉に開局した。軍事政権時代の80年代から禁じられてきた新聞社と放送局の兼営が、メディア市場の活性化を目的とした09年の法改正で可能となった。いずれもケーブルテレビ局として出発するが、報道に加え娯楽番組も扱う「総合編成チャンネル」で、既存の放送局と広告市場などをめぐり激しく争うことになる。
開局したのは「TV朝鮮」(朝鮮日報系)▽「JTBC」(中央日報系)▽「チャンネルA」(東亜日報系)▽「MBN」(毎日経済系)で各新聞社が大株主。これとは別に通信社系のニュース専門局も開局した。
4局合同の開局式がソウル中心部の世宗文化会館であり、李明博(イ・ミョンバク)大統領は「経済に新たな活力を吹き込み、若者の好む創造的な雇用の場が多く生まれることを期待する」とメッセージを寄せた。
今回4局が参入するケーブルテレビは契約率が全世帯の約8割とされ、既存の地上波3局に影響力は劣らないと言われる。
保守系大手新聞社の放送進出に対し、進歩系の「全国言論労組」などが反対集会を開催し、式典会場周辺は物々しい雰囲気に包まれた。
毎日新聞 2011年12月1日 20時58分(最終更新 12月2日 7時14分)
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