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国際
タイ洪水収束へ 4工業団地で排水作業完了
2011.11.30 19:56
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残るサハラタナナコン、ナワナコン、バンガディの3工業団地でも、排水作業が進められている。
排水作業には、日本の支援による排水ポンプ車10台が威力を発揮し、24時間体制で、1台当たり25メートルプールの水を10分程度で排水し続けている。
だが、排水後の清掃にはじまる工場の再稼働へ向けた復旧作業は、難題が多い。ジェトロ(日本貿易振興機構)のバンコク事務所によると、各企業とも配電盤など電気系統や製造機械の修理、交換を余儀なくされている。
一方、世界銀行バンコク事務所によると、洪水による損害額(試算)は、1兆3600億バーツ(約3兆3900億円)にのぼる。このうち民間部門は全体の94%。これに対し、復興には今後2年間で、7550億バーツ(約1兆8800億円)を要すると予測している。
財務省は今年の経済成長見通しを、2・6%から最低1・7%に引き下げた。ただ、来年は復興需要が期待され、5%の成長率が見込まれるとしている。
政府は、被害を受けた各世帯に5千バーツ(約1万2500円)の補償金を支給することを決め、冠水したドンムアン空港や道路などのインフラ、工業団地の復興予算などを、閣議決定している。最大の課題はしかし、抜本的な治水対策だといえ、政府の具体策が待たれている。
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