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国際
タイ洪水収束へ 4工業団地で排水作業完了
2011.11.30 19:56
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【シンガポール=青木伸行】タイの大規模な洪水は、ポンプによる運河への排水作業が奏功し、首都バンコク中心部への水の流入を食い止めるなど、収束へ向かっている。冠水した7工業団地では4カ所で排水作業が完了し、一部の工場で操業を再開するなど復旧が進んでいる。だが、死者661人を数え、3兆円規模とされる被害から国家を立て直すまでには、長い時間と多大な労力を要する。
バンコク市は、北から中心部へ向かっていた洪水を、ドンムアン空港の北に敷設した巨大な土(ど)嚢(のう)の防水壁によって阻止。同時に、排水ポンプで水を運河などへ流し込み、タイ湾へと排水した。
この結果、タイ北・中部と首都では総じて水位が下がり、水が引きつつある。ただ、冠水したままの地域では、水門の開閉などをめぐる住民と行政当局とのトラブルが絶えない。
一方、タイ南部ではトラン、スラタニなど複数の県で洪水が発生し、政府の対策地域は拡大している。
工業団地ではロジャナ、ハイテク、ファクトリーランド、バンパインの4カ所で排水作業が完了した。入居する日系企業は計284社で、ワンナラット工業相などによると、ファクトリーランドでは93工場中、日系4社を含む47工場が操業を再開した。
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