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選奨土木遺産:猿猴橋と京橋を認定 「原爆を耐え、戦後の復興見届けてきた」 /広島

 土木学会が認定する今年度の選奨土木遺産に、現存する広島市内最古の橋「猿猴橋」と、市内最古の鋼橋「京橋」が選ばれた。「花こう岩を多用した装飾的な橋梁(きょうりょう)で、原爆を耐え、戦後の街の復興を見届けてきた」と評価された。【加藤小夜】

 00年度に創設された選奨土木遺産は、土木建築の価値を評価し、社会への理解や保存、まちづくりへの活用を促すことが目的。県内では、京橋川の雁木(がんぎ)群(広島市)▽旧三高山砲台(江田島市)▽旧呉鎮守府兵器部護岸・関連施設(呉市)--など5カ所が認定されていた。

 猿猴橋は広島駅前の猿猴川に架かり、1926(大正15)年建築。両側の親柱には、地球を模した球の上に大きなワシが羽根を広げたブロンズ製の照明が乗り、欄干には桃を持つ伝説の生物「猿猴」2匹の透かし彫りが施された。広島随一のぜいたくな橋として知られたが、戦時中の金属供出で外された。

 京橋は1927(昭和2)年完成。橋が架かる京橋川右岸の緑地では、社会実験「京橋川オープンカフェ」として04年から、飲食店が出店、市民や観光客から親しまれる。

 まちづくりなどに取り組む市民グループなどは認定を喜ぶ。猿猴橋近くで被爆約3年後から店を構える「マスヤカメラ商会」店主で、親柱の復元を進める「猿猴橋復元の会」副会長の増本光雄さん(70)は「復元運動の追い風になる。力強いことだ」と話している。

毎日新聞 2011年11月19日 地方版

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