元同級生らへの賠償請求棄却=中2「いじめ」自殺―岐阜地裁

2011年11月30日 16時31分

 岐阜県瑞浪市で2006年、いじめを苦に自殺したとされる中学2年の女子生徒=当時(14)=の両親が、遺書に名前が記されていた元同級生4人とその保護者に計約5600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁は30日、いじめと自殺との因果関係を認めず、請求を棄却した。原告側は控訴する意向。

 鈴木正弘裁判長は「部活の練習中に失敗した際の大声での叱責などは通常の出来事。直ちにいじめ行為に当たるとは言えない」と指摘。いじめがなかったとする同級生の証言や女子生徒が部活で活躍していたことに照らし、「遺書の記載を考慮しても認める証拠はない」と述べた。

 生徒への無記名アンケートでいじめがあったとした学校の対応について、「到底理解することができない」と批判した。

 判決によると、06年10月23日、女子生徒は同級生4人の名前を挙げた遺書を残し自殺した。

 女子生徒の父親は「正直残念。いじめの暴力で死に追いやられたという真実は何一つ変わらない」と話した。 

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