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真の勝利者はフレオ氏 ボスキエロのセコンド/BOX (2/2ページ)

2011.11.29 19:27
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特集 : ボクシング
真の勝利者はフレオ氏 ボスキエロのセコンド/BOX

約10年前のボスキエロ選手(前列右)【フォト】

 若者の就職難と将来への不安、そこに忍び寄るドラッグの魔手。事件当時の報道によれば、仲間の未成年(17歳)のルーマニア人少女他1名とともに、警察から事情聴取を求められ、ボスキエロの自宅のキッチンで15グラムのコカインが発見されたという。この時点で、病弱の母親を抱えていたボスキエロだが、この年の7月まで従事していた作業員の仕事を失ってから4カ月が経過しようとしていた。

 やりきれないのは、事件の発覚後、間もなくボスキエロの母親が亡くなってしまったことだ。しかし、ボスキエロには「この手でお前のことを殺してやりたいくらいだ」と本気で叱ってくれる大人がいた。フレオ氏だ。地元ピオーヴェ・ディ・サッコに悲願の初のボクシング・クラブ設立を実現したのが1985年。ガイドブックにも載らないこの小さな街のクラブが、フレオ氏の愛情と熱血指導により2001年から2年連続でイタリア全土のアマ・クラブで最高の戦績を挙げるまでになったのだから、実に凄い。今回の世界戦に話を戻せば、再生したボスキエロの大健闘ぶりに、もはや過去の過ちを持ちだす輩はいない。としたら、称えられるべきは、やはり、どん底にあっても彼を信じることのできたフレオ氏ではないだろうか。(共同)



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