オーストコリアとはオーストラリアの負の側面、特に反日的な部分について強調する際に用いられるスラングである。「オーストラリア」と「コリア」(韓国)の合成語。
当然、侮蔑を含んだ表現であるのであまり乱用するのは望ましくない。本稿ではそのあたりの事情をおもに扱うので、南半球にある自然豊かな国についての情報は「オーストラリア」の記事を参照されたい。
余談ではあるが、「オーストラリア」の語源はラテン語の「南の大地」である。よって、オーストコリアとは「南の朝鮮」という風に読めなくもない(ややこじつけだが)。
批判される主な要因
「犯罪者の末裔」というイメージ
そもそも現在オーストラリア人と呼ばれる人々はほとんどが欧州、イギリスからの移民の子孫である。初期の移民は流刑者や下層階級などいわゆる「タフな人々」が主だったため、現在でもそうした「アウトロー」的なイメージが引き告がれている。
ある英国人がオーストラリアへ移住しようと移民局で手続きを始めました
移民局 「犯罪歴はありますか?」
英国人 「やはり必要なんですか?」
またオーストラリア人がこうした風潮をむしろ誇りにしている向きがあり、「ガタガタ言う奴はブン殴ればいい」的な体育会系な気風が強いのは紛れもない事実である。
ニュージーランド出身・オーストラリア育ちのハリウッド俳優であり、暴力沙汰のスキャンダルで有名なラッセル・クロウも「自分はオージーだから、アメリカ人やイギリス人みたいな対処法はしない」「豪州ならあの程度は後で和解すれば済む話なんだよ」と自身の喧嘩について語っている。
先住民の虐殺
加えて当時のヨーロッパ移民の例に漏れず、彼らはオーストラリアに移り住むと原住民のアボリジニを迫害・虐殺したり、それまでオーストラリアにいなかった動物や病原菌を大量に持ち込んで生態系を混乱させた。
カンガルー狩り(これも倫理的な問題行為であるが)と並んで、「アボリジニ狩り」をハンティングの一環として行う乱行すら行われ、他に片端から射殺したり井戸に毒を投げ入れたりとあらゆる方法で間引きが行われた。凄惨な虐殺劇でアボリジニの部族には文字通り絶滅に追い込まれた例も存在する。
勿論、それは100年以上前の話であって現在でもそんなことを続けているわけではないとする擁護もあるが、過去の事例が時効になった訳でもなければ、そのように考えて良い筈もない。アボリジニへの謝罪や保障は近年になってやっと認められたが、既に虐殺の影響は致命的な状態に達しており、しかも社会生活での民衆レベルの偏見は依然として継続している。
白豪主義
こうしたアボリジニに対する虐殺もさることながら、そもそも有色人種に対する差別感情自体が非常に強い国である事も知られている。これは他の植民地に比べて白人移民者の割合が多い事、にも関わらず欧州本国のように周辺に白人国家が存在しないという状態から、「有色人種に飲み込まれる」という不安感が欧州より強い事に由来する。
更に付け加えるなら同じ白人同士でも民族面から差別心を抱いている。オーストラリアは英連邦の一部としてアングロサクソン系民族が主体を占めてきた。従って同じ白人でも東欧・南欧、それに中東の住民は移民規制を受けた時代もあった。その為、他国より過激な白人至上主義が罷り通る結果になり、「白人の豪州」を目指す白豪主義が台頭した。
第二次世界大戦中には自国を守りに来たアメリカ軍のアフリカ系部隊の上陸を拒絶した事で知られている。
動物への迫害
オーストラリアという地域は雄大な自然に恵まれた土地柄であり、カンガルーはこの国を象徴する存在として知られている。彼らもその点に自負心を持ち、自然愛護団体のメッカの一つとして機能してきた。日本の捕鯨問題に対するヒステリックな反応は上述の白豪主義と自然愛護の精神が合致した結果とされている。
だが一方でカンガルーが食用などとは別に、娯楽目的のハンティング対象にされている事は国内で余り問題視されていない。自分達の好みで駆除する動物、保護する動物を決めていたりするあたり、本質的にはアボリジニ虐殺とメンタル面では何ら代わっていないのではないかと思われる部分がある。
日本への敵対感情
そもそも何故「オーストコリア」という蔑称が生まれたのかというと、上記の要素に加えて非常に「反日的」であり、その状況が日本との遺恨や対立で印象付けられる韓国と似通っていると認識されている為である。人種感情が背景にある点を踏まえれば、民族的対立が背景にある韓国よりも根が深い対立とすらいえる。
特にクロースアップされている要因の一つに捕鯨問題があり、ニコニコ動画やYouTubeにはその手の動画が多数アップされている。オーストラリアは捕鯨反対に際しては一応「環境保護」を謳ってはいるが、基本的には自分達の都合を優先しているに過ぎない。「くじらさんかわいそう」と言う感情的な理由以外にオーストラリアが過剰な反捕鯨に走る理由としては、南極海域における海洋権益の確保、食肉(牛肉)の販路確保、環境活動団体(SS、緑豆など)の既得権益化などがあるのではないかと推測されている。
また悪質と見られているのが彼らの言動であり、日本人(役者が日系人かは不明だが、日本人を揶揄している内容に違いはない)を銛で串刺しにするコマーシャル、国営放送の教育番組で日本の駐在大使に「日本人を捕鯨と同じ目に合わせてもいいですか」と質問して激怒させるなど、外交問題レベルの中傷行為が公の場で堂々と行われている。
しばしば日本が槍玉に挙げられる理由としては前述の白豪主義以外にも、「第二次世界大戦で日本が敵対したこと(目と鼻の先まで攻め込まれた)」「戦後の経済発展」などに由来する日本脅威論などが上げられる。また、近年では同じアジア系である中国系・韓国系勢力が日本に対する宣伝戦略の一環として、第三国で日本に対するディスインフォメーションを行うようなケースがある。米議会で慰安婦決議なるものがあった背景には、中国系勢力による働きかけがあったことが指摘されているが、こうした動きがオーストラリアでもあるのではないかと危惧されている。
まとめ
こうした国の内外における非常識な振る舞いを指して、好意的でない人々は「オーストコリア」と揶揄する。近年では、変態毎日新聞問題で騒動となった記事を書いていたライアン・コネルもそうしたオーストラリア人の一人として槍玉に挙げられる。「オーストコリア」でタグ検索すると不快な動画が複数ヒットするだろう。
かつては上記のようなことが行われていたオーストラリアであるが、さすがに20世紀の後半や21世紀になって表立ってそんなことをすれば世界中から非難を浴びるので今現在では大っぴらに先住民の虐殺や生態系の破壊をしているわけではない。しかしオーストラリアは南太平洋にあって英連邦の一部たるアングロサクソン国家であり、第二次世界大戦後しばらくまで公的にそう振舞ってきた(白豪主義)。そのため、表向きには「ポリティカル・コレクトネス」に従ってはいても、メンタリティの部分では人種感情が根強く残っている面がある。
産経新聞によれば、現在でもオーストラリア人の10人に1人は人種差別を公に肯定しているという。インド系移民に対するカレー・バッシング事件や、中東系移民へのシドニー暴動など大規模な迫害行為も発生し続けている。
関連動画
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%82%A2
読み:オーストコリア
初版作成日: 09/07/07 05:08 ◆ 最終更新日: 11/08/14 00:13
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