チベット僧の焼身自殺:中国が英国紙に抗議「歪曲報道だ」

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  中国の駐英国大使館は29日、英ガーディアン紙に対し、四川省西部のチベット族居住地域でチベット仏教僧侶の焼身自殺が相次いでいることについて「事実を歪曲(わいきょく)した報道をした。まことに遺憾だ」などと、書簡で抗議したことを明らかにした。

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  中国大使館は、英ガーディアン紙を「少数の亡命チベット人の話を引用して、焼身自殺を公然と賛美した。白を黒と言いくるめ、人々を惑わすものだ。まことに遺憾だ」と批判した。

  書簡は焼身自殺について、「チベット仏教は平和を追求し寛容の精神がある。修行に専念すべき僧侶や尼が焼身自殺したことは、仏教精神に対する最も致命的は破壊行為」、「現地の群集は焼身自殺を広く非難しており、宗教人はさらに心を痛めている」と主張した。

  チベット族については「中国国民として、正当かつ合法的な意思表明の方法が完全に認められてている」、「自殺という極端な方法をとる理由はない」と主張した上で、「焼身自殺については、ただひとつの解釈しかできない。異常な力でコントロール・支配されていたということだ」と主張した。

  中国大使館の主張は、自殺した僧侶らは、ダライ・ラマによるマインド・コントロールを受けて異常な精神状態になっていたと言うに等しい。

  中国大使館は、「ダライ・ラマはこの種の極端な行為を非難もせず、止めようともしていない」、「ダライ集団は(焼身自殺などを)美化し、煽動(せんどう)し、さらに多くの人を傷つけている」、「背後には人に言えない政治目的がある。仏教の教義にそむき、人類の良知と道徳にそむき、ましてや人道主義にもそむいている」などと、ダライ・ラマ14世を非難した。(編集担当:如月隼人)

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