ショー「ソロモンの指輪」
濃密な30分ショーでしたな〜。
最初30分と聞いて何すんねんオギーって思っていたんですが、30分間でこんなに魅力的なショーを見せてくれるとは、さすがです。
マヤさんはショーもご出演なんですね。今回2度観劇させてもらいまして、先週土曜日に1回目を観たときはちょうどミズさんの誕生日で、登場時に
「きょうは水夏希の誕生日ー!」
とおっしゃっていたので、あ、ここアドリブの出しどころなんやなと、きのう土曜日の2回目観劇時、期待していたんですけど、…何もおっしゃいませんでした(+_+)。
そのマヤさん宝石商が青年(ひろみ)に指輪を勧めて次に出てくるシーン、盆が回りながら指輪の中からいっぱい踊り子(←表現古っ)が出てきて隊列組んで踊るんですけど、これがまたようできてましたね。海のシーンも動物園のシーンもみんなきれいに踊っていて見ごたえありました(キリンのシナがかわいらしかった)。
そして、歌どころかまったく声を発さないミストレス@トナミ。
今まで「トップが歌わない、しゃべらない」ショーって観たことないです…。
それでも存在感ありありで、ユミコやキムを両サイドに従えて踊ります。
途中でコマがソロで歌うシーンがあったんですけど、コマってよう聞いたら、歌うまくないねんね…。
♪あーははん、あーははん、おおー、おおー、てゆうふうに歌てた最後の祝祭、マヤさん担がれて出てきたと思えばそのままどっか行きましたけど(^_^;)。
ハマリンコ副組長は、ホンママイクいらんと思う…。
終わり方がまた寂しくて、味がありますね。「すべては指輪の中に封じ込まれる」というコンセプトだそうで、余韻を残したこんな終わり方もまたよろしいかと思います。
芝居+フィナーレ「マリポーサの花」
ながーい!
あんな少ない登場人物&セリフやりとりで2時間は酷…。
好きなハリー芝居ですが、今回はハズレのほうですね…。
(これまで観た中では
あたり:愛するには短すぎる、ラ・エスペランサ、BOXMANなど
ハズレ:ホテル ステラマリス、ロマンス・ド・パリ)
ミズさんとユミコさんが「ハードボイルドな男の友情」を見せながら今後の戦法なんかを語り合ってるんですが、これがまたえらい長いねん(+_+)。
それでも、横で聞いてるお店のママとか、ダンサーたちが談笑しながら退社していく姿とか、ハリー芝居ならではの「出てる生徒はみんな演じている」というスタンスは変わらなくて、そうゆうのは私、見ていてとても気持ちよかったです(→それに引きかえ某巨匠のばら芝居なんて、下級生たち、順番にセリフ来るのぼうっと立って待ってるもんね…)。
最後は圧政を打破するために戦場に赴き、ユミコは負傷してしまいます。敵に包囲された中ミズはユミコを抱えて脱出しようとするものの、ユミコは「もういいよ、おれのことは構わず先に行け」みたいなことを言うんですね。この場面のやりとりはホント男っぽくて、マッチョな感じをイヤでも感じさせます。そうゆう演出はすばらしいです。
でも、今回ツッコミどころ若干多いかも…。
・やたらモノローグが多かったな。まあ、説明台詞よりマシですけど。
・大地主(マヤさん)、つまりお金持ちの子どもなのに、なんでセリア(トナミ)とリナレス(キム)はクラブダンサーの仕事なんてしてるんでしょう…? お父さんが「クラブでバイトでもして社会勉強してこい」とでも言ったんでしょうか。
・ネロ(ミズ)はセリアに一目ぼれだそうで、後半に戦場に行くと告げるシーンではセリアを抱きしめたりしてるんですけど、…ちょっと待て。セリアは単にリナレスの兄さんなだけでしょ? 弟を助けてとネロに頼んだだけでしょ? それでなんで相思相愛になるのか。そのへん描写が欠けてて、短絡的に感じました。
・大統領(ハマリンコ)は結局死ななかったんですよね(←確認)。ネロとエスコバル(ユミコ)がこらしめてやる乗りこんで倒してはいたんですが、その後「(大統領はまだ)ピンピンしてるさ」とか言ってるから…。
・マフィア大富豪(オヅキ)はなんであんないとも簡単にやられるのか…。
・後半になるとやたら耳にする「チュモロ」という人物。権力者というか英雄らしくて、学生集会でも話題になったし、その集会で捕まって拷問を受けたキムはベッド上にて、
「ラジオつけてごらん…。チュモロが呼びかけてるよ…」
とチュモロ=神みたいにうわごとを言っているし、よっぽどすごい人物なんやなあと思てたら、最後チュモロ(せしる)、ちょろっと出てきて終了。チュモロ、ただの革命好きな学生やん…。
・生きている証に毎月マリポーサの花を贈ると言い残して戦場に向かったネロ。戦争が終わって?、その花が本当にセリアのもとに贈られてきました。思わず箱を落として手が震えるセリア。ここまではいいシーンだったんですが…。
そこにケガが回復してきた弟リナレスが登場。
「姉さん、ほら、こんなに歩けるようになったよ」
と、松葉杖をはずしてセリアに向かって歩き出したものの…。
姉さん、花に見とれて(浮かれて!?)弟を完全無視。
そのまま遠くに映るネロを見つめるセリア。→芝居終了、フィナーレへ。
「恋は盲目」とはよく言ったものです…。
・フィナーレは、よく地方劇場の公演での1本物の芝居でやりそうなタイプのものでした。パレードの歌も芝居の歌で、なんか暗かったです(^_^;)。
・全体的に、大劇場の広い舞台がもったいないくらいに、小劇場向きのストリートプレイでしたね。たぶんバウホールやドラマシティでやったほうがいいのかも。
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いっそ、観たいような気にさせられてます。←天邪鬼