柔道の五輪金メダリストで九州看護福祉大(熊本県玉名市)客員教授の内柴正人氏(33)について同大は29日、未成年の女子学生にセクハラ行為をしたとして懲戒解雇処分にした。
同大によると、セクハラ行為は9月19日、大学関係者が合宿したホテルで、飲酒した後になされた。内柴氏はこの女子学生の飲酒行為も黙認し、学生は酩酊(めいてい)状態だったという。
記者会見した二塚信学長は「内柴氏は事実関係を否定していないが、合意の上だったと主張している」と話し「合意の有無にかかわらず信用失墜行為にあたる」と処分の理由を述べた。内柴氏は西日本新聞の取材に「未成年の飲酒を黙認したことは申し訳ない。ただ(大学の調査委員会に対し)セクハラ行為は認めていない。名誉毀損(きそん)や不当解雇で大学を訴える方向で弁護士と話を進めたい」と話した。
大学は二塚学長や合宿に参加した女子柔道部の関係者なども減給や戒告の処分とした。
内柴氏はアテネ、北京両五輪の柔道男子66キロ級で金メダルを獲得し、昨年10月に現役を引退。同大女子柔道部のコーチを務め、今年1月1日付で客員教授に就任した。
=2011/11/29 西日本新聞=