【ジャカルタ佐藤賢二郎】インドネシアの汚職裁判所は28日、大手商社「住友商事」が受注した日本の中古鉄道車両の輸送事業を巡り、汚職撲滅法違反に問われたインドネシア運輸省の元鉄道局長、スミノ・エコ・サプトロ被告(64)に禁錮3年と罰金1億ルピア(約85万円)を言い渡した。
判決によると、スミノ被告は鉄道局長だった06~07年、無償提供を受けた中古の鉄道車両計60両の日本からの輸送費などを水増しし、国庫に約1億9500万円の損害を与えた。
インドネシアへの中古鉄道車両の輸送事業を巡っては、住友商事側がスミノ被告を接待するなどした疑いがあり、警視庁は外国公務員への賄賂を禁じる不正競争防止法に違反する可能性もあるとみてインドネシア当局と連携して調べている。
同国の捜査機関「反汚職委員会」(KPK)の起訴状によると、住商側は茨城県内でスミノ被告をゴルフ接待したほか、住商を含む共同事業体が訪日時の交通費や宿泊費を負担していた。【前谷宏】
2011年11月29日
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