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【グラニュース】


さぁ逆転連覇だ

2011年11月27日 紙面から

名古屋−山形 前半39分、チーム2点目のゴールをヘディングで決める闘莉王(左から2人目)=豊田スタジアムで(畦地巧輝撮影)

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 さあ、最終戦決戦だ。前節2位の名古屋グランパスが山形に3−0で完勝。C大阪と引き分けた同1位の柏と、勝ち点1差に肉薄した。仙台に1−0で辛勝した同3位のG大阪も逆転優勝の可能性を残し、三つどもえのまま決着は最終第34節に持ち込まれた。名古屋は前半7分、左CKからFWジョシュア・ケネディ(29)が4試合連続得点となる先制ゴールを頭で決め、同39分、同47分(ロスタイム)にはDF田中マルクス闘莉王(30)がFKから得点した。12月3日の第34節は名古屋が新潟、柏は浦和、G大阪は清水といずれもアウェーで対戦する。

 闘莉王がゴール左前に体を投げ出すように飛び込んだ。中央後方から放たれた藤本のクロスを頭で合わせ、角度のない位置からゴール右隅へ放り込んだ。前半39分のFKのチャンス。先制しながら追加点が取れず、相手にペースを渡しかねない流れを断ち切った。

 ダメ押しの3点目も闘莉王。「あの時間帯に入って(試合が)終わった感じだった」と振り返る前半ロスタイム、同じくFKで、今度は藤本からのボールをトラップ。相手DFを軽くかわし、GKの腕の下のわずかなスペースに流し込んだ。センターバックの相棒の増川が「いいところに入ってきて、うまく流し込んだ」と舌を巻く足元の技術を発揮した。「俺には一発勝負しかない」と闘莉王。特にセットプレーでは相手チームから徹底マークを受ける中、2回しかなかった得点機をきっちり仕留めた。

 リードされても攻めてこない相手にいらだつ場面もあった。自陣ペナルティーエリアのすぐ外で、ボールの前にしゃがみこんだり、GK楢崎とパス交換したりして、相手を誘い出そうとした。「ナラ(楢崎)さんにしかられたよ」。冗談交じりに振り返ったが、闘莉王なりのファイティングポーズの一つだった。

 この日の2得点を加えて昨季の6得点に並んだ。通算でもこれで51得点。DFとしては異例の50得点超えに胸を張った。「入団会見のときに今までにないDFになると言った。その通りになっているんじゃない。点は取るし、(痛めている)右足で蹴れなければ左足で蹴るし」とニヤリと笑った。

 この勝利で勝ち点68とし、引き分けた首位の柏に勝ち点1差に肉薄した。同じく勝利を収めた3位のG大阪までが勝ち点2差の中にひしめく大混戦。しびれるような優勝戦線にも百戦錬磨の闘莉王がびびることはない。「俺は楽しんでいる。大舞台は好き」と言い切った。分の悪いアウェーの新潟戦だが「勝つことしか考えていない」。柏を追っているという感覚もない。

 「3−0で(試合は)ほぼ決まっていた」とストイコビッチ監督。前半の3発が、新潟戦に向けた選手交代を可能にさせた。あと1回警告を受ければ出場停止となる田中隼、阿部、増川のDF陣を早い時間にベンチへ。ベストメンバーが欠けることなく、最終節に臨むことができる。ホーム最終戦を横綱相撲で完勝したグランパスが、逆転連覇の劇的フィナーレに挑む。 (伊東朋子)

 

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