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【プロ野球】

清武氏が渡辺会長発言を暴露 「江川なら客呼べる」

2011年11月26日 紙面から

日本外国特派員協会で記者会見を行った巨人前球団代表の清武英利氏(左)。右は吉峯啓晴弁護士=東京・有楽町の日本外国特派員協会で

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 巨人のコーチ人事を発端とする混乱で業務執行に支障をもたらしたなどとして、球団代表を解任された清武英利氏(61)が25日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、渡辺恒雄会長(85)のコンプライアンス(法令順守)違反を改めて指摘、処分は不当などとして来月にも提訴する準備があることを明かした。渡辺会長がOBの江川卓氏の入閣について集客を高めるのが狙いと発言したことなども暴露したが、新たな事実に乏しかった。

 300人以上の報道陣でごった返した会見場は冷たい空気に包まれた。清武氏が文書を淡々と読み上げ、英語での通訳が続く。渡辺会長との対決を優位に進める新しい材料は乏しく、清武氏は空回り気味だった。

 1時間を超える会見の中で、会場から声が上がったのは「江川問題」に言及したときだけ。渡辺会長が「(巨人は)スターがいない。江川なら集客できる。彼は悪名高いが、悪名は無名に勝る」と“集客目当て”の組閣だったと話していたと暴露。

 清武氏は「彼のユニホーム姿に期待するファンを愚弄(ぐろう)するもの」と続け、2004年の球界再編騒動の際に「たかが選手」と発言したことを引き合いに、「たかが江川、たかがファンという底意に基づいた人事」と糾弾した。それでも、取材陣の反応は鈍かった。

 「米球団の方にも(今回の問題を)分かってもらいたい」として日本外国特派員協会を会見場に選んだものの、出席者の9割以上は日本メディア。居眠りや途中退席する外国人記者の姿も見られた。「これから本当のことが分かってくる」と予告し、清武氏が用意した日本語の用紙はA4判13枚。

 桃井社長が「もうやっていられない。俺辞表出すよ」と話していたことや、江川氏の入閣交渉は原監督が行うことなど、これまでに触れていなかったことも盛り込まれた。だが、その厚みとは対照的に、巨人軍を揺るがすような新しい事実に乏しかった。

 清武氏は、解任は、コンプライアンス(法令順守)違反を隠すためで報復措置でもあり違法、不当なものとして「そう遠くない時期に必要な訴訟を提起する」と12月にも提訴する姿勢を強調したが、会見場には“しらけたムード”があった。

 

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