パキスタン 対米報復措置を発表
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パキスタン 対米報復措置を発表

11月27日 5時52分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アフガニスタンに駐留するアメリカ軍などからなる国際部隊が、国境を越えて攻撃し、パキスタンの兵士24人が死亡した事件を受けて、パキスタン政府は、国際部隊向けの物資の輸送を停止するなどの報復措置を発表しました。

パキスタン北西部で26日、アフガニスタンに駐留する国際部隊のヘリコプターが国境を越えて軍の検問所を攻撃し、パキスタンの兵士24人が死亡しました。この事件を受けてパキスタンのギラニ首相は、26日夜、閣僚と陸海空の3軍のトップなどを集めた緊急の会合を開きました。そして、報復措置として、アフガニスタンに駐留する国際部隊向けの燃料や物資の輸送を停止することや、パキスタンの南西部バロチスタン州の空軍基地にいるアメリカ政府関係者を15日以内に退去させることを決めました。そのうえで、アメリカ軍や国際部隊との協力関係を今後全面的に見直していくとしています。アメリカ軍などの国際部隊は、物資の補給の半分近くをパキスタンからの輸送に依存していますが、パキスタン政府の当局者は「補給路を遮断する期間は無期限だ」と述べていて、アフガニスタンでの軍事作戦に影響を及ぼす可能性が出ています。今回の事件に関し、国際部隊のヤコブソン報道官は、アフガニスタン東部での軍事作戦に参加していた国際部隊による誤爆の可能性が高いことを認めました。アメリカ政府は、事件について、徹底した調査を行うとしていますが、パキスタン国内の反米感情が一段と高まるのは必至で、両国の関係がさらに悪化することは避けられない情勢です。