国際部隊 パキスタンを越境攻撃
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国際部隊 パキスタンを越境攻撃

11月26日 22時26分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

パキスタン政府は、隣国アフガニスタンに駐留するアメリカ軍などからなる国際部隊が、国境を越えて攻撃し、パキスタン軍の兵士24人が死亡したことを明らかにし、ギラニ首相が国際部隊を非難する声明を発表しました。

パキスタン軍によりますと、パキスタン北西部のアフガニスタンとの国境近くで、26日朝早く、アフガニスタンに駐留する国際部隊のヘリコプターが国境を越えて飛来し、軍の2か所の検問所を攻撃したということです。この攻撃でパキスタンの兵士24人が死亡し、13人がけがをしたということです。国際部隊とアメリカ政府は、相次いで声明を発表し、パキスタン兵の犠牲に哀悼の意を表したうえで、パキスタン政府と協力して徹底した調査を行うとしています。一方、パキスタンのギラニ首相は「今回の事件を強く非難する」という声明を発表したほか、パキスタン外務省は、アメリカ政府に対して、ワシントンにあるパキスタン大使館を通じて抗議しました。またパキスタン北西部の地元の当局者は、この地域を通ってパキスタンからアフガニスタンに燃料などを輸送している国際部隊向けの車両の通行を禁止したとしていて、報復措置との見方も出ています。パキスタンでは、去年9月にも越境したアメリカ軍のヘリコプターによる誤爆で国境警備の兵士3人が死亡する事件も起きていて、今回の事態を受け、アメリカとパキスタンのテロとの戦いの協力関係がさらに悪化するおそれもでています。パキスタン駐在のアメリカのマンター大使は「パキスタン軍の兵士たちが犠牲になったことを遺憾に思う。アメリカ政府は、パキスタン政府と協力して、今回の事件の調査に当たる」という声明を発表しました。