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2005-03-04

分田上

八王子、野猿街道沿い越野にあるラーメン屋。とんこつスープににんにくです。素ラーメンに好きなトッピングを乗せていきます。トッピングを乗せると、値段がかなり高くなるのが玉にきずです。


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満留賀

多摩市豊ケ丘商店街にある蕎麦屋です。普通の蕎麦屋ですが、おいしいです。一時は年間100食位食べていました。

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東花飯店

八王子、南多摩高校前の上海風中華料理店。上品な味でとにかくおいしいです。ランチタイムは杏仁豆腐がついたお得なセットがあります。

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2005-03-03

同級生-6-

月曜日の朝、千鶴が通学路を歩いていると、後ろから、よっ、とかけ声が
掛かる。後ろを振り返ると、自転車に乗った勇作だった。勇作が自転車から降りて手で自転車を引いて千鶴の横を歩く。千鶴は、
「阿部君、自転車通学なんだ。意外」
「本当はバイクで来たいんだけど、三月生まれじゃん。まだ免許取れない訳」
「そうなんだ。早く私も十六才になりたい」
「なんで?」
「なんとなく。誕生日っていいじゃない。年に一度の私のための日」
「俺と一日違いのな。一緒に誕生日会でもやるか。シェーキーズかなんか貸し切って」
「うわあ、それいい。やろうやろう」
「冗談だよ」
「駄目。やろう。絶対だからね。約束。勇作&千鶴のバースデイ・パーティ。有希を呼ぼう」
「お前って岡崎有希と仲いいのな。全然タイプ違うのに」
「どういう意味?」
「瀬戸は地味だけど岡崎は超ハデじゃん。一緒に歩いてるところ想像できないもんな」
「そう?よく二人で買い物したりお茶するのよ」
「ふーん」
「岡崎っていいよな。なんか自分の世界を持ってる感じで。人に媚びないし」
「それって女の子として気に入ったってこと」
「違うよ。なんて言うか。人として認められるっていうか、上手く言えない」
「十分。有希のことよくわかってる。わたしも有希の人に媚びない強いところが好き。そして弱さも」
「いいな。そんな友達がいて」
「俺は部の先輩くらいしか心許せる人いないもん」
「軽音部の?」
「そう。ジョーさん。超かっこいいぜ。女だったら絶対惚れる」
「ありえない」
「ありえるって」
「男の子のかっこいいってあてになんないもん」
「それは女の方だろ。今まで女に紹介してもらった子でいい子なんて一人もいなかったぜ」
「へえ、紹介なんてしてもらったことあるんだ」
「まあ、しがらみでね。今は音楽が恋人さ」
「ぷっ、何かっこつけて。似合わない」
「何言ってんだよ。本当にギターが恋人だって。段々上手くなってきてさ。楽しくって仕方ない。瀬戸は部活とかやってるの」
「うん。園芸部」
「それっぽい。手芸部も似合いそう」
「手芸も得意よ。ちなみに料理もね。いい奥さんになれるわ」
「その前に男見つけろ」
「言われたくない」
「ハイハイ」
「いつか阿部君のライブの時、私が育てた花、プレゼントしてあげる」
「サンキュウ。真っ赤なバラがいいな」
「バラはやらないの。他の季節の花で我慢してね」
「ちぇ」
「バラはとっても大変なの。三年間の学校生活じゃ育てるのは無理なんだ」
「そうなんだ。詳しいんだな」
「まあね」
二人は校門を通ると、校舎に入った。
階段の踊り場で有希が窓から外を見ていた。千鶴が、
「おはよう。何してるの」
「空を見てた。トンビみたいな鳥が飛んでてさ。ゆったりと羽ばたくこともなく空をゆっくり旋回してるんだ。なんかうらやましくてってさ。見てた」
「そう、もうすぐ時間よ。教室行きましょう」
「ああ」
「あっ、こっち阿部君。有希話したことある?」
「ない」
「じゃあ紹介する。阿部勇作君。知ってるとは思うけど。クラスメイトよ」
「知ってる。バンド組んでる奴だろ。二年の高杉と一緒に」
「知ってるのか、ジョーさんのこと」
「ああ、中学一緒だったから。あいつ中学の時超ワルでさ。高校行けないんじゃないかって言われてた。勉強はできないわけじゃなんだけど、問題児だったからな」
「お前も問題児なんじゃないの?」
「うるせえ」
「冗談だよ。許せ。茶髪少女」
「バカ。つんつん頭」
「言ったな」
「言うよ」
「はい、そこまで。二人が仲いいのはよくわかったから。もう授業始まるわよ。席に付きましょ」
三人は1年B組の教室に入っていった。

shiroyagiさんの投稿 - 23:43:23 - 0 コメント - トラックバック(0)

別れ話

「好きな女ができたんだ、別れてくれ」
「分かった。約束だもんね。おめでとう」
「ああ、お前はどうなんだよ」
「私は駄目。全然いない」
「そうか」
「好きな人ってどんな人?」
「どんなんでもいいだろ」
「知りたいの」
「なんで?」
「健司が好きになるってすごいことだから」
「まあな。普通の子だよ」
「普通って?」
「普通のOL」
「わたしよりきれい?」
「どうかな」
「きれいなんだ」
「わかんないよ」
「なんで?」
「好きになったら、ブスでもきれいに見える。もう客観的にあいつのことはわからない」
「好きなんだね」
「ああ」
「好きなんだね」
「そう言っただろ」
「なんでおまえが泣くんだよ」
「好きなんだ。その子のこと。わたしも健司が好きなのに」
「何いってるんだよ?」
「気づいてなかったの」
「何が?」
「私が健司に夢中だってこと」
「初耳」
「だって言ってないもん」
「なんで?」
「言ったて無理だから」
「何が?」
「本当につきあえないって事」
「当たり前じゃん。そういう約束だろ」
「でも、理屈じゃない。わたし機械じゃないもん。健司のこと好きになっちゃったんだもん」
「無理だよ」
「わかってる。でも納得できない。三年もつきあったのに」
「そういう問題じゃない」
「わかってる」
「でも好きなの」
「仕方がないよ」
「仕方がないで済まないの」
「じゃあどうすればいい」
「殺す。わたしを愛せないんだもん」
「何いってるんだよ」
「わたし本気だよ」
「本気って?」
「だから本気」
「やめろ。危ないからやめろ」
「もう止まらない」
「痛て。やめろって」
「好きなの」
「無理だよ」
「ああ、美沙子」
「健司」
「俺死ぬのかな」
「死ぬよ。そのために刺したんだもん。仕方がないよ」
「仕方がないか。そうだな、仕方がない」
「好き」
「ああ、わかった」
「好き」
「少し静かにしてくれ。頭ががんがんする」
「好き」
「・・・・・」
健司の肉体の上に、美沙子は覆いかぶさった。美沙子の腹には包丁で刺した傷があり血が生々しく流れていた。
新聞では痴話喧嘩に始まった無理心中と報道された。

shiroyagiさんの投稿 - 07:40:53 - 1 コメント - トラックバック(0)
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