«Prev | 1 | 2 | 3 | ...| 90 | 91 | 92 |...| 123 | 124 | 125 | Next»

2005-03-07

スケーティング・パーク-8-

伸治は天才肌のスケーターだった。一度教わると、次の日にはマスターしていたし、人がやっているステップなどを簡単に見よう見まねで憶えていしまった。慶市は聞いた事がある、なんでそんなに覚えがいいのかと。クールな伸治は軽く答えた。
「子どもの頃バレエ習ってたんだ。それで振りとかすぐ覚えなくちゃならなかった。バレエの踊りを覚えるのに較べたら、スケートのステップのコンビネーション覚えるなんて、朝飯前だぜ」
慶市は悔しかった。目を食い入るようにして、人の滑りを見ても、さっぱり何をやっているかわからない。先生から教えてもらって初めて理解できた。そんな自分に焦りを感じていた。レッスンを毎週土日と祝日に入れる。ワンレッスン三十分だからあっと言う間だ。まだ足りない。が、これ以上レッスンを増やすのは金が持たない。自己練習で補うしかない。慶市は一日最低六時間はリンクにいた。製氷時間があるので、実際滑っている時間は五時間位だろう。
ある日、慶市は体がだるく調子が悪かったが、スケートを休みたくないのでリンクへ行った。ジャンプの練習を黙々とこなす。トップスピードでどこまで跳べるか練習していた。その時だった。慶市は転んだ。らしい。らしいと言うのは慶市に転んだ記憶がないのだ。気が付いたらベンチに座って頭に氷嚢を当てている。頭が少し痛い。慶市は夢を見ていたような気がした。いやまだ夢を見ている。なんだかぼんやりしている。滑り仲間のおじさんが話しかけてきた。
「大丈夫?」
「俺転んだんですか?」
「知らないの?」
「はい。何やってて転んだんですか?」
「ジャンプだよ。すごいスピードでジャンプして着氷に失敗して頭打ったんだ。リンクの端まで音が聞こえたよ。大丈夫?」
「はい。でも気が付いたらここにいたんですよ。全く記憶がなくって」
「ええ本当?さっき僕が担いでここま運んで来たんだよ」
「本当ですか。それはすみませんでした」
先生が近づいて来る。やばいとこ見られちゃったな。慶市は思いながら挨拶する。
「転んじゃったみたいで」
「気を付けなきゃ駄目よ。大丈夫だと思うけど、もし今夜気持ちが悪くなるようなことがあったら脳神経外科で診てもらうのよ」
「はーい。今日は自粛してもう帰ります」
「それがいいわね。たまには休みなさい。最近がんばってるのはいいけどちょっとやりすぎなんじゃない?」
「でもこれくらいやらないと・・・」
慶市は荷物をまとめて帰る支度をする。車に乗り込み、家に向かう。家に着くととりあえずベッドに寝転んだが、いつの間にか眠っていた。気が付いたら外が暗い。慶市は飯を食べに松屋に行った。牛焼き肉定食で腹を満たし、家に帰る。時間が早い。インターネットでもやるか。オークションサイトで、フィギュアスケートと入力した。出てきた情報は、ほとんどが女性スケーターの生写真などだった。最近十七才で日本チャンピオンになった河合美奈の衣装姿の写真や雑誌の切り抜きの記事が羅列している。まあ若いしちょっとはかわいいが、こんなもん誰が買うのかね。慶市はあきれてパソコンの電源を切った。慶市は一ヶ月後また転んで記憶を失った。

shiroyagiさんの投稿 - 00:50:01 - 0 コメント - トラックバック(0)

2005-03-06

大東苑

稲城市、大丸にある焼き肉屋。独特のタレが異常にうまくて、ご飯が食べたくなります。唯一酒がなくていいと思える焼肉屋です。

shiroyagiさんの投稿 - 07:04:08 - 0 コメント - トラックバック(0)

瓢箪

八王子、放射線通りにある居酒屋。刺身や新鮮な季節の食材がうれしい。はっきり言っておいしいです。


shiroyagiさんの投稿 - 07:01:00 - 0 コメント - トラックバック(0)

肥後もっこす

八王子、北野駅から徒歩一分にある焼き鳥屋。焼き鳥の他に川エビなど渋いつまみが多い。


shiroyagiさんの投稿 - 06:57:50 - 0 コメント - トラックバック(0)

古志満

富士森公園の近くにある焼き肉屋です。

shiroyagiさんの投稿 - 06:54:24 - 0 コメント - トラックバック(0)
«Prev | 1 | 2 | 3 | ...| 90 | 91 | 92 |...| 123 | 124 | 125 | Next»