2006-01-19
夕やけ小やけふれあいの里
八王子市上恩方町は陣場街道沿いにある”夕やけ小やけふれあいの里”へ行ってきた。幸いに天気もよく風もな穏やかな日和だった。この施設は同地出身の童謡「夕焼け小焼け」の作詩者中村雨紅と写真家前田真三にちなんで作られた。中は山里を装った一種のテーマパークを思わせる。残念ながら今冬は寒さが厳しく、この時期水仙の花は見ることはできなかったが、水仙や梅が植えられいる季節を感じさせる畑がある。とりあえず園内をゆっくりぐるりと回ってみた。散歩にはよい。園内に入るには二百円の入場料を払なくてはならないが、損をしたとは思わなかった。またベーゴマやコマ、かるたなどで遊べるプレイルームがあり、久しぶりにコマ回しに挑戦したが、結局一度も回らなかった。一緒に遊んでいた少女は何度目かの挑戦でコマ回しに成功した。回した本人がコマが回ったことに驚いていた。パンフレットを見ると、四月から十二月までは鱒つりが楽しめる。キャンプ用の野外炊事場なども揃っている。またこの園内から北高尾山陵を経て、陣馬山、高尾山、八王子城跡へ行く登山コースもある。宿泊施設もあり一泊三千円で泊まることもできる。今度来る時は、高尾山から山を通って、ここに泊まろうと思った。食事は園内の食事処「いろりばた」で手打ちそばを食べた。しっかりとしたコシのあるしゃきっと冷えたざるそばだった。食後にはそば湯を飲んで温まった。またここのお茶はセルフサービスでお替わりができるのだが、イチョウの若葉をメインに二十四種類のエキスを使った”飛鳥の茶”というものであり、大変おいしい。お土産に一袋買った。また土産物屋では、新鮮で安い野菜や果物も多く取り扱っており、やはり幾つか買って帰った。園内には前田真三の写真館があり、美しい北海道美瑛や全国の景色が楽しめる。また中村雨紅の墓がある。
八王子市民なら一度は行ってみる価値のある施設だと思った。もしよかったら一度訪ねてみてください。
問い合わせ先 夕やけ小やけふれあいの里社団法人八王子観光協会
管理事務所 0426−52−3072
宿泊施設「おおるりの家」 0426−52−4126
食事処「いろりばた」 0426−52−5655
2006-01-16
私は中江有里さんを応援しています
中江有里さんと言えば、みなさんはどんな印象をお持ちですか。読書好きな方はNHK-BS2の日曜日朝八時から始まる『週刊ブックレビュー』の司会者の知的で奇麗な女優さんとして知っている方も多いでしょう。ここまでは私の周りでも知っている方は多くいますが、中江有里さんがオフィシャルウェブサイトを運営していることを知っている人は少ないと思います。しかもそのホームページ、センスがいい。上品なリビングルームを背景にした壁紙から、”木の葉”がマウスの動きを追って、ひらひらと動きます。ソファーに置かれた帽子、テーブルの上の本、壁に飾られた絵などに”木の葉”が近づくと、ホームページのコンテンンツが現れます。そこには、今まで知らなかった中江有里さんの一面が見て取れるようになっています。中でも”From Yuri”と題された日記は中江有里さんの”今”をかいま見させてくれます。最近の出来事、見た映画や演劇の話、読んだ本の話などが私の心を優しく包んでくれます。また、"Mail to Yuri"のコーナーでは中江有里さんへお手紙を書くともできます。『週刊ブックレビュー』では、毎回ゲストの方が紹介する本を全て読んで番組に出演するそうです。他の司会者の児玉清さん、藤沢周さん、長田渚左さん、三舩優子さんら四人の方は毎回の出演ではないので、月に一度程度ですが、中江有里さんは毎回番組に出演しているので、全ての本を読むのはそうとう大変なことだと思います。北方謙三さんがゲストの時には、『三国志』を十三巻完結するところまで読んだそうです。しかも印象に残った部分や発言で使えそうなところには、付箋紙を張るという念の入り用です。中江有里さんは他の私生活の部分でも付箋紙を貼る習慣が身に付いていて、パソコンの周りなどは箋紙紙だらけだそうです。意外な中江有里さんの一面が窺えたでしょうか。
ところで、中江有里さんは脚本や小説を書いています。中江有里さんの脚本で、ラジオドラマが放送されたこともあります。ラジオドラマでは、「納豆ウドン」で第23回BKラジオドラマ脚本懸賞の最高賞を受賞しています。テレビで脚本がドラマ化されたこともあります。小説では現在、NHK出版のホームページで、『結婚写真』が連載されています。内容は是非、ホームページを見て楽しんでください。あなたにも新たな中江有里さん像が現れることを願っています。改めて言わせてください。”私は中江有里さんを応援しています。”これからもお体を大切にお仕事がんばってください。
2006-01-15
千羽鶴
景子は千羽鶴を折っていた。もう幾つの鶴を折ったのか分からなくなった頃、景子は一息入れようと、お茶をいれた。おいしい。自分でいれたお茶に満足しながら、お茶菓子に手を伸ばした。お茶を飲みながら、景子は後何日すれば、千羽鶴が完成するだろうかと考えていた。景子はひとのために鶴を折っているのではない。自分の病いの完治を願って鶴を折っていた。私は景子と同じ病棟に入院していたので、景子が鶴を折っていることは景子本人から聞かされていた。
私が景子の千羽鶴作りを手伝おうと思ったのには、きっかけがあった。
ある曇った午後のことだ。私が景子と喫煙室で煙草をくゆらせていると、共通の知人である神田さんが入ってきた。神田さんは喫煙室に入るなり、勢いよく煙草に火をつけ、大きく息を吐いた。
「景ちゃん、あんたどうなってんの。入院した頃より、ずっと悪くなっているじゃない」
神田さんは悪気があって言った訳ではないことを、私は神田さんの人柄でよく知っている。ただいつでも少しあけすけに物事を言い過ぎるところがあるだけで、根はいい人だ。しかしこの言葉で景子が大きく傷ついたことに私は気がついていた。景子は口にこそ出さなかったが、明らかに顔から曇った表情が読み取れた。
私はその日の晩から景子の千羽鶴作りを手伝うことにした。すると不思議なことに自分の病気も早く治ればいいと思えるようになった。私はその頃遅々として進まない治療にうんざりしていて、全ての考えがネガティブになり、ネガティブな考えが頭の中を堂々巡りしていた。それが景子の千羽鶴作りを手伝うようになってから、全てのことが前向きに考えられるようになった。今では病状こそあまり変わらないが、気持ちが晴れる日が多くなった。そのことを一番喜んでくれたのは、景子だった。私は景子に感謝している。ただそのことは口には出せなかった。口に出してしまうと、千羽鶴の効果も梅雨の雨のように、しとしとと流れ落ちてしまうような気がしたからだ。梅雨入りを前にした曇った日に、私は今千羽鶴を折っている。
2006-01-14
連ドラ依存症
連ドラが大好きだ。はっきり言おう。連ドラがなくては生きてはいけない、とは言わないが生きていく張りがない。NHKの朝の連続テレビ小説は、今みなさんは知らないかもしれないが、『風のハルカ』を放送っている。勿論ほぼ毎日欠かさずチェックしている。ちなみに今、主人公のハルカが会社を辞めて、故郷の湯布院で仕事を探そうとしているところだ。連ドラが好きっていう程度なら安心してテレビに向かえる。これが度を超すと、私のような連ドラ依存症になる。症状はテレビ欄を端から端まで見て、連ドラの有無、内容をチェックする。理想的には毎日九時から十時までと、十時から十一時までの二本を確保したい。が、これはかなり難しい。NHK-BSを入れても毎日は無理だ。この二本が確保できないと、テレビのチャンネルをザッピングして無駄な時間を過ごして終わる。テレビで見たいものがなければ、本でも読めばいいと考える方もいらっしゃるかもしれない。ところが最近は本を開くのも億劫で、マンガでさえようやっと読み終えるという、モチベーションの低さが私を襲っている。だから何が何でもテレビで間に合わせなくてはならないのだ。去年の暮れは酷かった。NHK-BS2の忘れもしない木曜日の午後十時から放送っていた(現在は『チェオクの剣』)『チャングムの誓い』が終わってしまい、気が動転してしまった。物語がハッピーエンドで終わったのは良かったが、あまりに自分の全生活の精神的比重をこのドラマに置いていたため、ドラマが最終回を終えた翌週の木曜日の午後十時は一体どう過ごせば良いのか分からない程で頭の中は真っ白なブランクな状態だった。そんな私の精神状態は他所に、NHKは新たなドラマを送ってくる。前述の『チェオクの剣』だ。だが私にとって悲しいことには、このドラマにハマれなかった。同じ韓国時代物というジャンルをもってしてNHKが新たに謀った刺客に私は応じることができなかった。しかも丸々一時間ノンストップのドラマなので、かなり集中力を要する。私にはその天性のものがなかった。その後はかなり辛い拠り所のない根無し草な生活を送っていた。せいぜいTBS金曜日十時からの『花より男子』でお茶を濁す生活に甘んじていた。そして新春、連ドラのスタートレースの火が落とされた。早速唾を付けたのは、フジテレビの火曜日九時から連続二時間二本立て『Ns`あおい』と『アンフェア』だ。前者は主演の石原さとみの看護婦姿が初々しい。後者は、私の好きな篠原涼子が不適な刑事を男っぽく演じていて興味深い。同じくフジの木曜日十時の『小早川伸木の恋』も気になる。が、焦るのは禁物だ。まだ出走していないドラマも多々ある。もう少し様子を窺って結果を見たいものだ。各局の連ドラ担当の皆さん、期待してまっせ。というオチで、連ドラをこよなく愛す一市民の心の叫びをまとめてみました。いかがどすぇ。