大手日用品メーカーの「花王」が、中国のメーカーと販売面で業務提携することを25日、上海で発表し、洗濯用洗剤などを投入して中国での売上高を数年のうちに5倍に伸ばす計画を打ち出しました。
「花王」は、中国の大手日用品メーカーの「上海家化」と上海で記者会見し、中国での販売や市場調査の分野で業務提携することを発表しました。この中で「花王」の尾崎元規社長は「中国は消費者の収入が増え、購入する商品の質も上がっていく巨大な市場だ。新たなニーズを的確に捉え、中国の生活向上に貢献していく」と述べました。具体的には、「花王」の洗濯用洗剤や乳児用の紙おむつ、それに生理用品の3つの商品を上海家化の販売ルートを使って2013年から、中国全土で本格的に販売を始めるとしています。現在、中国の日用品分野での「花王」の売上高は、年間およそ100億円ですが、数年後にはこれを5倍に増やす目標だということです。中国の業界団体によりますと、化粧品も含めた日用品市場の売上高は、去年、前の年を10%以上上回るおよそ2兆5000億円に上り、日本企業をはじめ、欧米の企業も相次いで参入し、競争が激化しています。