25日のヨーロッパの債券市場では、財政状況が厳しい国の国債を売る動きが続き、このうち信用不安が広がっているイタリアの10年ものの国債の利回りは、7.3%台と、自力での財政再建が危ぶまれる7%を上回って取り引きされています。
25日のヨーロッパの債券市場では、この日実施されたイタリアの短期国債の入札で政府が高い金利の支払いを余儀なくされたことで、信用不安の広がりへの懸念が改めて強まりました。この結果、財政状況の厳しいユーロ圏の国の国債がじりじりと売られ、10年ものの国債の利回りは、イタリアが7.3%台と、自力での財政再建が危ぶまれる7%を上回って推移しています。また、スペイン国債は6.7%前後、ベルギー国債は5.7%前後などと、いずれも高止まりしています。このほか外国為替市場では、単一通貨ユーロも売られ、円に対しては1ユーロ=102円台半ばでの取り引きになっています。市場関係者は「信用不安の拡大を抑えるための対策を巡って、ドイツとフランスの間の足並みの乱れが再び表面化するなど、問題の解決策の糸口が見えないことも投資家の心理を冷え込ませている」と話しています。