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【大リーグ】

名将ラルーサ氏 本紙に激白

2011年11月25日 紙面から

 今季、カージナルスでワールドシリーズ3度目の制覇を果たし、33シーズンの監督生活に幕を下ろした前監督のトニー・ラルーサ氏(67)がこのほど、自身が設立した動物愛護基金の活動のために米カリフォルニア州サンフランシスコを訪れて本紙の単独取材に応じた。2006年ワールドシリーズを制覇したときにカージナルスに所属した田口壮外野手(41)=前オリックス=との思い出や、自身の将来のことを語った。 (ジョン・シェイ=サンフランシスコ・クロニクル紙記者)

 ラルーサ氏にとって、カージナルスでともに06年のワールドシリーズを制した田口は、特別な存在だった。「これまで指揮した中で、最高のチームメートは?」と問われた同氏は、即座に田口の名前を挙げた。

 「30年以上監督をしてきた中で、最高のチームメートという意味では、ソウ・タグチがその一人だね」。さらに、懐かしそうな表情で「素晴らしいチームメートであると同時に、勝負強く、勝つことを知っている選手だった。ワールドシリーズの優勝に手を貸してくれた」と力説した。

 それほどにラルーサ氏を魅了した田口は、渡米した02年から2年間はマイナーとメジャーを行ったり来たり。04年に開幕メジャーを勝ち取るとチームプレーに徹し、信頼を得た。06年にはメッツとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦で9回に守護神ワグナーから決勝アーチ。タイガースとのワールドシリーズ第4戦では、7回に代打で同点を呼び込む犠打を決めるなど貢献した。

 ベンチでは常にラルーサ氏の隣に陣取り、“知将”の野球理論を余すところなく吸収した。「グレートな選手だったな。自分の中では最高だ」。この日、同氏が熱く繰り返したほど、強烈なインパクトを残した田口が指導者になったとき、その経験が存分に生かされることだろう。

◆「本屋をオープンしたいね」

 ラルーサ氏は球界復帰も視野に入れているようだ。「完全に球界から引退したわけじゃないよ。どこかの球団のフロントで、監督としてだけじゃなく、編成部の人間としてもワールドシリーズ優勝を経験してみたい」と、野球への衰えぬ情熱を口にした。

 「もっとも、今は就活中だよ。まあ、何かあるだろう」と同氏。また、カージナルス退団時に「本屋をやりたい」と話していたことについては「みんな、冗談だと思ったようだが、本気なんだ。本屋をオープンしたいね」とキッパリ。球界きっての読書家としても知られるだけに、趣味と実益を兼ねた夢だったようだ。

◆「マグワイア いい仕事した」

 やはり“まな弟子”のことは気になるようだ。常々「史上最高の打者」と呼んではばからなかったアルバート・プホルス一塁手(31)=カージナルスからFA=の去就について聞かれたラルーサ氏は「カージナルスが慰留に全力を尽くすことは分かっている」と話した。また、同氏は今季、筋力増強剤ステロイド使用を告白したマーク・マグワイア(48)を、自らの肝いりで打撃コーチとして招へい。「マークは本当にいい仕事をしてくれたよ」と、しみじみと話していた。

 

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