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在来線復旧、バス・路面電車も代替対象 JR仙台支社長
JR東日本の里見雅行取締役仙台支社長は24日、仙台市内で開いた定例記者会見で、東日本大震災で被災して復旧の方向性が定まっていない気仙沼線などについて、専用レーンを利用したバスや次世代型路面電車(LRT)といった代替輸送による復旧も検討対象になるとの考えを示した。 ただ「JRとして特定路線への導入は考えていない」として、主体的には推進しないことも明言。実際の協議は沿線自治体や東北運輸局などとつくる復興調整会議に委ねる意向だ。 里見支社長は復旧の在り方に関して「地域にとってふさわしいものを議論することに意味がある」と説明した。その上で、線路を舗装した道路をバスが走行するバス高速輸送システム(BRT)やLRTを代替輸送手段の具体例に挙げた。 従来の鉄道に戻す再建案への言及は避け「(復旧は)あくまで地域の足を守るのがベース。その方法は復興調整会議での議論になる」と語った。 LRTを含む新交通システムに関しては、気仙沼市も震災復興計画に「導入検討」を盛り込んだ。里見支社長の発言について菅原茂市長は「(復旧では)時間短縮と安全面の確保を第一に要望している」とした上で、「市街地での利便性の高い交通手段として、JR側から案が示されれば聞きたい」としている。 東北のJR在来線は震災の影響で、7路線に運休区間があり、うち気仙沼のほか大船渡、山田の3線は復旧の方向性が決まっていない。八戸線は来春に全線開通見込みで、常磐、仙石、石巻の3線は内陸へのルート移設などが検討されている。
2011年11月25日金曜日
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