ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
誰か、感想を…
第二章:原作
第十話 見抜かれた偽顔
カカシサイド



サクラはタズナさんの護衛に行き、ナルトとサスケは森の方で木登りをしている中、
俺の眼に前にはタズナさんの家族の護衛と自分の補佐(介護、まだ一人では動けない)をするため、今は流稀が家に残っている。
その流稀は珍しく読書に集中して暇をつぶしている。
(ちなみに本の題名は『ヨガろうゼ!お茶の間ヒーロー、軟骨老子!』というマンガ本…)


…下忍チームの担当上忍の顔合わせの前、
自分の隊の下忍の資料をもらう時、資料を渡してくれたイルカにこんな事を言われた。

 …流稀の担任だったイルカのによると、元々流稀は実力を持っているにも拘らず、どうやら意示的にそれを隠して生活をしていたらしい。

 手元の資料を見てみた。すると成績を見る限り能力は平凡、悪くはないがしかし、それほど良くもないという特徴も見当たらないまさに平凡だった。

 ……しかし、ハッキリ言って安定しすぎる。
よくみると、一定の法則により成績が上下しているから実力を隠しているのは納得出来る。

 イルカもその事で流稀に問いただした事があったそうだが、あの無駄に高いテンションと、あのフワフワと雲のようにつかめない性格でのらりくらりとうまくかわされたのだそうだ…。まあ、偶然だったということもあり得るし、もし本当に隠していたとしても試験で分かる事だと思い、その時はそこまで深くは考えてはいなかった。



そしてそれが確信出来たのはあの演習の時だ。


 あの演習で流稀は最後まで何ら行動を見せず、最後に残るは流稀だけになり、このままではラチがあかないと思い、わざわざ流稀が隠れている方向に向かったらトラップが仕掛けてあった。

 最初、流稀は周りにトラップでも仕掛けているかと思っていたが、周りにはそれらしき匂いもせず、流稀と対峙した時はナルトと同じ正々堂々の猪突猛進な奴だと思っていた。だが、こちらに来て攻撃してきた瞬間流稀は消え、また次の瞬間には周りの森の中からクナイが殺到してきた。

 一瞬硬直してしまい、かろうじて避けられたものの、少し行動が遅れていたら大怪我を負っていただろう。それをかわし、次は直接戦闘になったが体術や忍具の使い方は下忍でも平凡であり、速さではサスケよりも少し遅い程度。

時間も無かったし、さっさと決めるかと下忍では無理な速さで後ろに周り、手刀を入れ終わったと思ったらそれも影分身で、いつの間にか背後にいた本体にスズを取られていた。
あの時の気配の消し方と言い、…速さでもあの時はサスケをもしのいでいた。


 あの後、仕掛けていた罠を聞くと……なんとも驚くべき答えを言ってきた。


 あの時、広場の真ん中を中心に、周りの森の中に『結界法陣』を仕掛けており、自分の影分身を広場に待機させ本体は結界の外で気配を消し待機していたという。…あの結界は敵が外から入ってきたら発動するものではなく、自分のチャクラがあの結界の中から消えた時に発動するものだったらしい…。
 あとは影分身が広場の中央で俺が来るのを待ち、流稀に意識している所で術を解き、俺が動揺した瞬間にトラップが発動したという事だ(ちなみに、俺が罠を見つけられなかったのは、仕掛けていた札に消臭剤をかけ、その上から土や葉っぱなどで匂いを誤魔化したからだそうだ)。


…ハッキリいってそれだけで下忍とは思えない戦術だった。…実戦なら確実に敵を殺れるかも知れない。



最後に予想を上回ったのは再不斬の戦闘の時だ。


 あの時は再不斬の術に捕まってしまい、外の声などはあまり聞こえなかった。
だが、外の様子から途中、ナルト達が何やら慌てており、よく見ると流稀一人があの場所からいなくなっていたのがわかった。再不斬の方も覗いてみると何やら動揺しており、流稀が消えたのに気付かなかったようだ。そう思っていると背後から自ら何か飛び出した気配がし、見ると変な掛け声をかけながらクナイを再不斬に投げている流稀がいた。そのおかげ俺は再不斬の術から脱出する事が出来た。

その後、流稀から霧に乗じて攻撃したと聞いたが、
明らかに流稀の実力は下忍ではトップクラスだろうし、速さや決断力、実行力は既に中忍クラスだ。精神的問題はまだ何とも言えないが、あの実力ならアカデミーでもサスケを軽く抜いてトップになれただろう。

……しかしここで疑問になるのが、何故実力を隠していたかだ。それに流稀は本当の自分を表に出していない気がする。それと、これも俺の勘ではあるが……流稀は何かとても重要な事を皆に隠しているような気がする……。


……少し探ってみるか…………。






 
…ナルト達が外に行ってしまったため、流稀はタズナの家族の護衛とカカシの介護をするためにタズナの家で珍しく集中して読書していた(ちなみに今読んでるのは三巻です)。

ベッドの上でイチャイチャパラダイスというエロ本を読んでいたカカシに突然声を掛けられた。

「流稀、ちょっといいか?」
「………………………(無視)。」
カカシの言葉に流稀は当然のように受け流す。

「………あの、ちょっと、聞いてる?」
それでもカカシは負けじと言葉を言い放つ。

「…………………(スッ)。」
そんなカカシに眼もくれず、流稀はどこから出したのか、カカシにあるものを手渡す。



…カカシはまだ全然回復してないからトイレに行くにも補助が必要。
でもマンガを読むのを中断したくないので手っ取り早く尿瓶を渡した。

「……いや、違う。聞きたい事があるんだ。」
「………何?(イラッ)」
そんなに中断されたくなかったのだろうか、少し不機嫌気味に返事をする。

「…お前の実力についてだ。」
カカシは真剣な表情になり流稀に質問する。

……なんだか面倒な質問である。

(さすがに再不斬の時のは目立ち過ぎか…まあ、それでも予想内だから別にいいが…)

稀流は少し慎重に考え、表情には出さず自然に応えようとする。

「実力ですか~(疑)?」
最初はとりあえず惚けとく。

「ああ、アカデミーの成績表を見るとお前はどの教科も平行線で平凡だ…。
それでもおまえは安定した成績を取っているが、
あまりに安定し過ぎていて作為的に感じたんだが………。」
(そこを突いて来るか…しかし、少しは得意、不得意を明確にしておくべきだったか……)

「…な~に言ってんですか~~(笑)!作為的って先生…(ププッ!)。
そんな事して何になるっていうんすか~~~~!(疑ッ門)?」
「それに現実にお前の実力を見た。…そしてどう考えても首席を取ったサスケよりも上回る。
更にサバイバル訓練の時、アカデミー上がりには到底できない戦術や考え方もお前は普通に実践し、
木登りで見たチャクラコントロールでも下忍とは思えない程安定していた。」
カカシは流稀の言葉になにも反応せず喋る。

(…やはり、カカシクラスだとそれぐらいは見破れるか…………。)
「いや~~ん(嬉)!!そんなに褒めてもらっても何も出ませんよ~~~(笑顔)!」
「お前は低く例えても下忍のトップクラス。既に中忍の域にも達していると言っても良い。
……そこで疑問だ。何故実力を隠していたんだ?」
それでもカカシは流稀を無視し、目を見ながら聞く。

流稀はダメもとでもう少し粘ってみる。

「いやだな~(困)!ボクチンは~全身全霊で生きていますよっと(ドドーン)!!」
「…その不自然なしゃべり方もそうだが…おまえ、自分に偽って生きているだろ。
……そろそろ、本性を表に出したらどうだ……!」
カカシの目線が厳しくなり、どんなウソも見逃さないよう睨んでいる…。



「………………………………………………………………(・・・・・・)。」

流稀は無言になり、笑みを浮かべながら止まってしまった。






………さすがに上忍のカカシに対し、偽りの仮面を被っているわけにはいかなくなった。













(……そろそろ、この辺で潮時か………。)
















流稀はカカシに対し、遂に『道化師の仮面』を脱ぐことに決めた…………。





















しかし、此処までは流稀にとっては全くの想定内・・・だった……。







むしろ、もっと早くカカシが気付くのを待っていたほどだ。













そうして流稀は偽物の仮面を取り外すと…………




















前から用意していた『新しい仮面』を付け、カカシと対峙することにした……………。









「……はーーーー。…だってよー、忍者の中で突出すると……くそ面倒だろうが…。」



 …流稀は姿勢を崩しながらため息をつき、眼は死んだ魚のように濁り、


まるで生きている事自体めんどくさいというような雰囲気を出しながら、


低く、そして、ゆっくり気だるけな雰囲気を感じる口調でカカシの問いに答えた。


「……面倒っだと?」
突然流稀の雰囲気、態度、言葉使いなどいつもの流稀と百八十度違う性格に、カカシはひどく動揺している。



「あーーっ、先生が良い例だろーが。……カカシ先生はよーーー、才能があって、その才能を小さい頃から遺憾無く発揮した。……そのせいで直ぐに上忍とかになった筈、だろ?」
流稀は気だるけにカカシに言う。

「ああ、まあ、そうだ。」
…カカシは動揺しつつも、昔を思い出したように少し目を細め答えた。


「あんたの時代はよ~、大全期だから更に顕著だったろうが……今の時代だって、優秀な奴は直ぐ!
出世させて重要な任務につけさせるっつう体制は変わってねー筈だ、だろ?」
流稀はまるで忌々しく低い声で質問する。


……カカシに対してなどもうあんた呼ばわりである


カカシは流稀に少し雰囲気に押されながらも頷く。


「だからっさ。……あんま突出すると、出世させらて危険な任務に就かされるじゃん?
…だから、敢えてそこまで優秀じゃねえ忍を演じたんだよ」
「御分かり?」とダラダラしながらカカシに返事を促す。


「……つまり、危険な任務に就きたくないから実力を隠していたのか?」
カカシは少し怪訝な顔をしながら流稀の言葉に返事を返す。




「…まぁ、それもあったけどよ、

…そもそも俺忍びなんかこれっぽっちもやる気なかったし…」
「なっ!?」
カカシは流稀の衝撃的な言葉に眼を見開いて驚いている。


「俺の家はよー、木の葉の里でも知名度低いが、一応旧家で忍者の家系なわけよ……、しかも、大半の一族は九尾の事件で死んじまうはで、後残ってんの、内の家族だけなんだよ……、だから、なりたくねーっつっても強制的に忍びやらなきゃならないし、親もなんか変に期待してるわで、……そんな状態で「ボク忍者やめまーす。」て言える奴なんて多くいると思うかぁ?」
いきなりの質問に少し驚いたようだが直ぐに冷静になり答えた。


「……いや、あまり無いな。」
「だろうなぁ。忍びなんてただえさえ嫌だったのに能力認められて重要な任務で命を晒す?……何の冗談だってんだ…!」
そんな流稀の愚痴を聞かれカカシは黙ってみている



「俺の夢はよぅ。もう諦めたから何れは父さんみたいに上忍になることだけどさあ、直ぐにはなりたくない。一杯遊んだり、学んだり経験しながらじっくり時間をかけて出世してーのよ。そして上忍か中忍になってある程度の収入が手に入るようなったら結婚してガキ作って、子供が独立したら隠居してのんびり暮らしたいのよ……。自分の安息のために生きる!……それが、俺の今の忍道だ…」
流稀は最後、真剣な顔で答えた。


「…………。」
しばらくカカシは黙っていたが


「……そうか、聞いて悪かったな。」
と言ってまた横になり寝出した。





……何だかんだで信用してくれたらしい。まぁその辺は別に信じようがいないはどうでもいい…。




…さて、これでこの『怠怒たいどな仮面』は、の俺の本性の顔として存在し、カカシはそれで認知していくだろう……。
これでしばらくは大丈夫だ………




カカシと話を終えた後、流稀はわきに置いた漫画を手に取り、また集中し読み始めたのだった。

『結界法陣:こくりんらんの陣』
 
 この忍術は術者のチャクラを感じ取り、
 指定した区内から出ると発動するトラップ忍術。
 術者が結界内から出ると、設置していた札からクナイが飛び出し、
 この陣の中の者にクナイがまるで嵐のように相手に殺到する。
 殺傷能力は高め。


 オリジナル忍術です。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。