970 Extreme3
変態はドコに消えた?
AMD9xxで一番安い・ドがつくくらい普通
SATA2でRAIDはムリなのかな??・変態じゃない
今回は、Asrockのマザーボード『970 Extreme3』のレビューをさせて頂きます
このマザーボードは、「昔はオレもワルだったけど今じゃ更正してこんなに立派に」みたいな感じがあるAsrockのSocket AM3+なマザーボード
で、AM3+対応を謳ってる製品では、AMD 8xx系を中心に他にも安い製品はありますが、AMD 9-Series系のチップセットでは最安(レビュー投稿時)となってます
…とか知ったのは買った後だったんですけどw
なんせ下の方に書いてあるようにカナリ焦って購入したんで、トリアエズ店頭で一番安いのを買っちゃったのでw
で、ザックリと感想を一言で先に言っちゃうと、価格を考えても、当然エントリークラスの製品なわけですが、少なくとも今の自分にはコレで十分って感じですね
● 導入した経緯
コレまで(Athlon 64以来…780Gでチョコッとダケ浮気しましたけどw)ほとんどAMD環境から離れていたんですが、そんな自分がなぜ、しかもこのタイミングで今回AMDのプラットフォームを選んだかと言いますと…
約1年前…
FF14ベンチ祭というイベントが、ここ、coneco商品レビューで行われていました
ナゼか、そのイベントで頂いたのがPhenom Ⅱ X6 1055T
で、コレを素直に家で組み立てれば良かったんですが、久しぶりのAMDerと言うことで、スグに返品・交換・足りないパーツの買い足し
等が出来るように、ソフマップからそれほど離れていない会社の事務所で組み立てました
が、ソレが運の尽きで、その一ヶ月程前にチョットしたトラブルから会社の社内規約が変更になり「会社からPCパーツの持ち出し絶対禁止」になっていたことをスッカリ忘れてましたw
まぁ、申請すれば、問題なく持ち出せたとは思うんですが…('A`)正直めんどくさかったw
と言うことで、いただいたPhenomⅡはありがたく「会社の私的備品」としてOffice専用機として過ごしてたわけです
そして、一年近くの時が流れて…
自宅でメインとして使用してたCore2Quad Q6600のPCが「数ヶ月に一度の頻度でRAIDアレイを見失う病」になってしまいました
ぶっちゃけハードウェアが原因じゃ無い気がしつつも、ちょうど数ヶ月前からPC変えたくてウズウズな気分w
しかし、今のIntelはどうもプラットフォームの寿命に不安を感じちゃいますし、出来れば出費は低く抑えたいなぁ…と考えてるところで、ふと思い出しました
会社の自分のデスクの脇で有り余るパワーをOffice2010のExcelにしかぶつけられない不憫なPhenomタンを…
しかし、「お持ち帰り」の申請するのはやっぱメンドクサイんで、
会社に誰も居ない日を見計らってコッソリ解体
→自宅に持ち帰るついでにソフマップによってマザーとメモリゲット
→家で組み立てる
と言うウハウハな計画を思いついたわけです
…本気でコレを実行したので、会社の人間に知られると非常にマズイ立場になる可能性がありますが…(・ε・) キニシナイ!
● パッケージ
箱は小さめかな?
厚みが少ない感じです
で、付属品もかなりシンプルで
・SATA 3ケーブル x 2本
・ドライバDVD
・マザーボード マニュアル
・UEFI マニュアル
・バックパネル
といった感じ
まぁ、FDDやIDEは使えませんし、eSATAも標準で一口バックパネルに用意されてるんで、これ以上は必要ないんでしょうね
● 外観など
黒+シルバー(グレー)で、カッコイイですw
が、ヒートシンク類は若干貧相かなぁ
まぁ、ドレも割と背が低いので、CPUクーラーがビデオカードなどと接触する危険度は低そうですけどね
バックパネル側の端子類は
・PS/2端子(キーボード/マウス) x 2
・USB 2.0 x 4
・USB 3.0 x 2
・eSATA3 x 1
・デジタル音声 出力端子(角/RCA 各1)
・GbE LAN x 1
・音声関係のミニピン端子 x 6
となってます
まぁ、不満が出ない程度には用意されてる印象です
マザーボード上の端子類は
・SATA3 x 5
・ファン端子 x 4(4pin PWM x 2 / 3pin x 2)
・USB 2.0 ヘッダー x 6口分
他にも電源スイッチやLED等のpinもありますが省略
拡張スロットは
・PCI-e x16 x 1
・PCI-e x4 x 1(x16形状)
・PCI-e x1 x 2
・PCI x 2
の計6スロット
PCI-e x16の一段下の、事実上ホトンド使えないスペースにムダに拡張スロットが置いてないのは良いですねw
● てなわけで組立→インストール
ではバレずに帰宅できたので、デジカメで画像を撮ったりした後に、組立ててみました
とりあえず、当初の予定では、「CPUとマザーとメモリ以外は全部流用しよう」と思ってたんですが、ココでいきなりつまずき
…Achilles S1284CのAM2用クリップが見つからねぇ('A`)
LGA775のバックプレートとか、プッシュピンとか、はたまたSocketAのCPUクーラーとかは出てくるクセに、目的のブツが出てきません… _| ̄|○ トイウカ ドンナカタチカモ ワカラナイカラ サガシヨウガナイ
既に箱は廃棄してたのは覚えてるんですが、付属品をドコにやったかがキレイサッパリ思い出せませんw
それでもリテールクーラーは使いたくなかったので小一時間思案した挙げ句…Athlon 64X2(Manchester)のリテールクーラーがヒートパイプ付きだったのでコレを使ってみましたw
ソケットはコロコロ変わってるけど、s939の頃のクーラーも使えるAMDに本気で感謝した瞬間ですw
で、組み立ても終わったので、いよいよOSインストール!
と思ったらココでもつまずき…
前述通り、旧PCの構成をそのまま引き継いで作ろうとしたわけですが、SATA2のHDDだと、UEFIのSATA設定をRAIDにしてもRAIDの設定画面に入れません
ぶっちゃけ、どっか設定間違ってるのかも知れませんが、とりあえず自分には分からなかったですw
仕方ないのでRAIDはあきらめ単騎で使用することにして、Win7のインストールを進めると、今度はHDDを認識しない
(´ε`;)ウーン…(´ε`;)ウーン…と唸りつつ色々試してたら、SATA 3_5の端子に挿したHDDだけWin7のインストーラからは認識出来ることが分かって、ようやくインストールが完了しました
(※ この辺、詳しい方、是非ともアドバイスヨロシクお願いしますw)
● ベンチマーク
と言う流れなので、前回Core2QuadのレビューでやったHDD関係のベンチマークが全部意味が無くなってしまいましたw
まぁココは素直に諦めてとりあえず今現在計測できているモノのスコアと消費電力を掲載しておきたいと思います
構成を一応書いておきます
CPU : AMD PhenomⅡ X6 1055T@定格(2.8GHz)
メモリ : DDR3-1600(4GB x 2)(特別な断り書きが内場合を除いて1333で動いてますw)
GPU : ELSA AXERIZE GTS 450 1GB OC
M/B : Asrock 970 Extreme3
HDD :
WesternDigital WD5000AAKS x 2
WesternDigital WD6400AAKS x 1
Seagate ST3500410 x 1
電源 : ZALMAN ZM600-RS
ケース : ANTEC ダークフリート DF-85
OS : Windows7 Ultimate(x64)
…てな感じです
比較対象は、前回レビューしたCore2Quad Q6600+P45+その他諸々の環境で、矢印の左側がC2Q・右側が今回の環境での計測結果です
(※ 各ベンチはそれぞれ5回回して一番スコアが良かったモノをチョイスしてあります)
(※ 消費電力はベンチ中に一番高かった数値のみを掲載しました)
(※ クリーンインストール直後の状態でベンチマーク計測してあります)
(※ 一部電力計測忘れてるモノもありますw)
・起動時最大消費電力
C2Q : 196W
PhenomⅡ : 200W
・アイドル時消費電力
C2Q : 119W
PhenomⅡ : 126W
▼ 3DMark11
・スコア
Core2Quad : P2419
PhenomⅡ : P2446
・消費電力
Core2Quad : DEEP SEA:231W / HIGH TEMPLE:217W / Graphics Test 1:223W / Graphics Test 2:217W / Graphics Test 3:209W / Graphics Test 4:213W / Physics Test:178W / Combined Test:237W
PhenomⅡ : DEEP SEA:219W / HIGH TEMPLE:217W / Graphics Test 1:239W / Graphics Test 2:254W / Graphics Test 3:251W / Graphics Test 4:249W / Physics Test:200W / Combined Test:256W
スコアは微増(というか誤差の範囲w)
消費電力は+20W程度のことが多いみたいです
▼ Windows Experience Index
・Core2Quad
プロセッサ : 7.1
メモリ(RAM) : 7.1
グラフィックス : 7.2
ゲーム用グラフィックス : 7.2
プライマリハードディスク : 5.9
・PhenomⅡ
プロセッサ : 7.4
メモリ(RAM) : 7.4
グラフィックス : 7.2
ゲーム用グラフィックス : 7.2
プライマリハードディスク : 5.9
今回変わったプロセッサとメモリがそれぞれ0.3スコアアップしました
…がRAIDを組まずに単騎で使用してるはずのハードディスクのスコアが全く同じ…w
▼ CrystalMark 2004 R3
・Core2Quad
総合 : 153039
ALU : 34906(13934/6529/4647/9474)
FPU : 35044(3100/19166/6645/6111)
MEM : 18927(7566/3082/3173/5084)
HDD : 15416(4718/4227/1663/3322/314/1172)
GDI : 8898(3493/914/2186/2305)
D2D : 14223(100/745/1792/2746/4288/4552)
OGL : 25625(10055/15570)
・PhenomⅡ
総合 : 180880
ALU : 43933(16478/7583/6122/13728)
FPU : 43736(5412/22729/8634/6939)
MEM : 30600(10483/6290/5790/8015)
HDD : 9867(…画像キャプチャし忘れました orz 細かいスコア不明です)
GDI : 11662(4158/1431/2987/3086)
D2D : 15876(94/745/1926/2937/4863/5311)
OGL : 25206(7983/17223)
ココだけメモリを1600に設定して計測しました
結果的には総合スコアで20%増
当然、CPUとメモリでソレラを稼いでるわけですが…HDDがガタ落ちで話になりませんねw
(動画に入れ忘れたので画像載せました(画像1枚目 参照))
▼ CINEBENCH R11.5
・スコア
Core2Quad
OpenGL : 29.23fps
CPU : 2.25pts
PhenomⅡ
OpenGL : 39.75fps
CPU : 4.97pts
・消費電力
Core2Quad
OpenGL計測時 203W / CPU計測時 165W
PhenomⅡ
OpenGL計測時 234W / CPU計測時 200W
ココでもCore2Quadに大差付けてますね
ただ、その分、消費電力も30W程度増えちゃってますけど…w
▼ SuperPI Mod
2M テスト
・Core2Quad : 51.309s
・PhenomⅡ : 51.168s
消費電力
・Core2Quad : 143W
・PhenomⅡ : 162W
Core2Quadに負けこそしませんでしたが…微差誤差の範囲しか差が出ませんでした
シングルスレッド(の浮動小数点演算)ではCore2Quad Q6600と大差が無いってことかな?
その割には、CrystalMarkではFPUでも結構スコア伸びてるんですよね~ (´ε`;)ウーン…
▼ FF11 Vana'diel Bench
・スコア
CoreQuad : 6481
PhenomⅡ : 7418
・消費電力
Core2Quad : 151W
PhenomⅡ : 171W
余りにも懐かしいので回してみましたw
スコアは1000程増える代わりに消費電力増は同じ傾向ですね
▼ EDIUS 6 動画出力時間
動画編集ソフトのEDIUS 6でWindows7同梱のサンプル動画をフルHDサイズに変換してM2TS出力に掛かる時間を比べてみました(出力プロファイルは「MEDIAEDGE4/HDMA-4100 H264 2ch」)
Core2Quad : 3:13:343
PhenomⅡ : 2:20:099
流石にマルチコアが効くような用途ではヘクサコアが活きていますね
ちなみにTurbo UCCという一発簡単お気軽OC機能があります
起動時にマザーボードのタイトル画面で「X」キーを押すだけなのでホント気軽
で、その機能を使った結果、どの程度スコアが伸びたかというと…(画像2枚目 参照)
▼ CINEBENCH R11.5
CPU : 5.35pts(0.38pts ↑)
▼ CrystalMark 2004 R3
ALU : 47227(17619/8013/6784/14789)(ALU総計で3294ポイント↑)
FPU : 47322(5831/24673/9335/7461)(FPU総計で3586ポイント↑)
MEM : 31347(10014/5566/5162/10583)(MEM総計で747ポイント↑)
以上二つのベンチで関係有りそうな項目だけ試して見たんですが、こんな感じになりました
まぁ、200MHz程度上がってるだけっぽいんで体感できるほどの性能向上はなさそうですが…そんなの期待する人は手動でやれってコトですねw
ちなみにCrystalMarkのメモリなんですが、キャッシュ以外の項目が下がってる分をキャッシュで取り戻してる感じなんで、どうもUCC TurboでOCするとメモリは下がっちゃう(というか今回の場合は1333の定格に戻ってる)みたいですね
ついでに(ベンチじゃないけどw)このマザーボードには「THX TruStudio」というサウンドを高音質化するソフトも付いてきたので試してみました(動画中でも比較やってみてます)
SRS Audio Essentialに慣れた後では物足りないかな?
Windows MediaPlayerだったらSRS WOWを有効にするのと余り変わらないかも知れません
一応、効果は誰にでも確実に分かると思いますが…イマイチ押しが足りない音で、あまり期待すると裏切られると思います
● まとめ
事前に思ってたほど消費電力も増えず、今回の乗り換えは「トリアエズは満足」という感じです
ただ、HDD激値上がり中の今のタイミングで乗り換えたのはチョット失敗だったかも知れませんw
早くRAIDに戻りたいですが…当分は無理でしょうねぇ
マザーボードに関して言えば、とにかく無難な製品だと思います
ただ、この価格にしてはUCC=一発OC機能とか、CPUとPCIバスの非同期等々、OCにも一応気が遣われてますし、THX TruStudio・オン/オフ再生機能等のオーディオを楽しむ機能からXFast LAN(正体はcFosSpeedみたいですけど)やXFast USB等の実使用を快適にする機能まで盛りだくさんで、しばらくの間は色々試して楽しめそうですw
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追記(11/11/24)
XFast LANで実際に速度を比較してみました
画像3枚目の 上がXFast LANを入れる前 / 下がXFast LANを入れた後の速度を、Speedtest.netで計測したモノです
インストール前 : PING 13ms / 下り速度 86.39Mbps / 上り速度 59.84Mbps
インストール後 : PING 13ms / 下り速度 90.76Mbps / 上り速度 60.80Mbps
一応、結果的には早くなってるようなんですけど…
まぁ、この程度は計測サイトでの数値だと誤差として出たりしますし、「入れて遅くなることはない」と言うことくらいしか言えないような気がしますw
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その他の マザーボード レビュー
939Dual-SATA2
http://club.coneco.net/review/Review_Detail.aspx?rev=26382
GA-EP35-DS3R
http://club.coneco.net/review/Review_Detail.aspx?rev=26383
TA780G M2+
http://club.coneco.net/review/Review_Detail.aspx?rev=26384
GA-EP45-UD3P
http://club.coneco.net/review/Review_Detail.aspx?rev=26386
Maximus III Formula
http://club.coneco.net/review/Review_Detail.aspx?rev=38915
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51人中、51人のユーザーが、このレビューを「役に立つ」と投票しています。
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[データ更新日時:2011/11/25 00:20]
最安値¥7,896
平均価格:¥8,642
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