これを受けてオウム真理教家族の会とオウム真理教被害対策弁護団は、松本死刑囚以外の実行犯らの死刑回避を求める声明を発表。日本脱カルト協会は最高裁と法務省に対して、上告棄却への抗議、同じく死刑執行の回避や減刑の検討などを求める要請書を送り、3団体共同で記者会見を開きました。
■「坂本事件の捜査に怒りと後悔」
| 小野毅弁護士 |
「裁判が終わったが、まだ国や社会がきちんとなされていなかったことがあるのではないか。それは、オウム真理教とは何だったのか、止められたのではないか、そういう観点からの検討だと思います。たとえば坂本堤弁護士の事件は、最初は失踪事件と扱われていましたが、実際には部屋の中にたくさんの血痕があったことがわかった。(そのとき警察が)ちゃんと調べてくれれば、少なくともそれ以降の事件は、止められたのではないか。そこに私たちの強い怒りと後悔があります。そういうところを検証することをやっていただきたい。松本智津夫以外の人たちの多くは、カルト問題やオウムに対してきちんとしたことをやっていく大事な証人として、死刑は執行していただきたくない。逆にもっと世の中にとって大切な役割を担ってもらいたい」
■「死刑囚に語らせて社会に役立てるべき」
| 西田公昭氏 |
「彼ら(実行犯たち)は決して極悪非道な人間では、もともとはない。にもかかわらず、なぜ彼らがこうした事件を引き起こしたのかについて、我々はオウム事件に学ばなければならないし、そこまで理解する裁判経過ではなかった。心理操作とかマインド・コントロールという言葉がこの事件にかんして使われてきたわけですが、そういう視点で全員の被告人が裁判を受けたわけではありません。マインド・コントロールという観点で一人一人をもう少し丁寧に扱って欲しかった」(西田氏)
「このままでは、麻原のような悪いカリスマはまた日本あるいは世界の中で人を操り事件を起こすことはあるだろうと思います。第二のオウム真理教とでも呼ぶべき集団ができ第二のサリン事件が起こらないと保証はできない。彼らをこのまま死刑にして社会から抹殺してしまうよりは、彼らがなぜこんな事件に巻き込まれていったのか、なぜ正しいと信じて、人を救済するなんていう気持ちで反社会的な行動をとってしまったのかということを、彼らに語らせて社会に役立てる方が建設的ではないか」(西田氏)
■「麻原は間違いなく、ほくそ笑んでいる」
| 永岡弘行会長 |
「死刑の判決が出ている人には、死んでしまいたいという人もいました。実際に場内において自殺までした人もいます。私は彼らに対して、『卑怯なことをするな。償いというものは、お前たちが生きていって、二度とこういう問題を起こさないために果たす義務というものがかならずあるだろう。そうすべきが、お前たちに課せられた今後の働きなんだ。親である我々にも大いなる責任がある』と言って、お詫びもして参りました。だから、死刑にしてもらいたくない」(永岡会長)
「みなさんもご存知のように土谷(正実)被告が、私が接見したときに『麻原は詐病だ』と言っていました。彼(麻原)は間違いなく、ほくそ笑んでいる。側近であった土屋からその言葉を聞いて確信を持った」(永岡会長)
そして、再び「償うことのできないことをしでかしてしまった親たちの代表としてお詫びしたい」と頭を下げました。永岡会長の妻・英子さんは、同会で死刑確定者の死刑回避を求める署名活動を行なっていることを報告しました。
「(署名活動は)今年で5年目になりますが、こんど、教祖を除いた12名の名前を(署名用紙)入れました。なかなか御理解いただけないところもあるかと思いますが、なんとかご協力いただきたいと思います」
同会がメディアを通じて署名活動への協力を呼びかけるのは、これが初めてとなります。
■「オウムを潰すためにも死刑囚の証言が必要」
会見では、浄土真宗の僧侶でJSCPR理事の瓜生崇氏も発言。自らがオウム真理教ではない別のカルト団体に12年間所属していた経験をもとに、こう語りました。
「社会的に悪いと言われていることでも、(カルトの)中の人は、本当にその人を幸せにしたい、世の中を救いたいと思ってやっている。オウムの信者もそうであったと思います。それは悪いことではあったかもしれませんが、自分たちと関係ないところで行われたことではありません。人生の歯車がほんのちょっと狂ったならば、ここ(司法記者クラブ)にいる人たちも、オウムの信者と同じように、こういう団体に入って多くの人を殺めるような犯罪を犯す可能性があったということを知っていただきたいと思っております」
最後に、JSCPR理事・滝本太郎弁護士。
| 滝本太郎弁護士 |
「(死刑が確定した)12人は、深く反省している者、まだ夢の中にいる者、いろいろあります。でもそれぞれが、やるべきことがあります。死刑を執行するのではなく、死ぬまで、何年かわかりませんが反省をし、現実感覚を持って本件を反芻し、再び同じようなカルト事件を起こすことがないように証言をさせてやってほしい。それを伝えることができる貴重な題材です。オウム集団を潰すためにも必要なんです。オウム信者が一人もいなくなるまで、オウム問題は終わったことにならないと思います」(滝本弁護士)
「12人を死刑にすることで一番喜ぶのは麻原彰晃だと思います。社会への恨みと、破滅させたいという恐ろしいほどの煩悩。最後に麻原を喜ばすことになるのは決して許せない」(滝本弁護士)
■何も解決していない
この日の午前中には、同じく刑事裁判終結を受けて、サリン事件被害者遺族が別途記者会見を開いています。報道によると、ここでは遺族から「刑がどう執行されるか見守りたい」という言葉も出たようです。
サリン事件の被害者にとってオウム事件は無差別殺人事件であり、子供が信者になってしまった親たちや「カルト問題」の構造を解き明かすべきとする人々とは意見も立場も違うでしょう。オウム真理教家族の会は、もともと「オウム真理教被害者の会」という名称でした。しかしサリン事件以降、「被害者」を名乗るのをやめています。信者の親たちが、加害者である子供の親としてその名称を名乗る訳にはいかないと判断したからです。
オウム問題に取り組むある団体の関係者は、刑事裁判終結を前に「これを過ぎると、もうメディアがオウム問題に注目しなくなるのではないか」との危惧を口にしています。21日の会見後には、オウム真理教家族の会の関係者たちから、こんな声が聞かれました。
「メディアからの質問がほとんどなかった。若い記者ばかりで、もうオウム事件を知らないのだろう」
また、家族の会の中でも、オウム真理教と直接的な緊張関係にあった90年代に比べて、「信者の親の側の危機感も弱まってきているように思えるケースもある」となげく関係者もいます。
危機感が風化しつつある気配もありますが、オウム問題自体は終結していません。
◇ ◇ ◇
オウム真理教家族の会声明
オウム真理教被害対策弁護団声明
日本脱カルト協会要請書
共同記者会見・ややノーカット映像
48 コメント:
他人事のように思ってほしくないな、
特に統一教会の人たちには。
食口だってオウム信者と同じなんだからね。
文ちゃんだって、今は取り巻きがいっぱいいるけど
麻原と同じ立場になったら
絶対に自分の非は認めないと思う。
オウムはいまさらながらに、
カルトの極みというか、
カルトを超越した、盗賊・殺人集団だなと思う。
藤倉主筆~
いまさら、オウムもないでしょ~
時事性はバッチシじゃん。
ここで記事にしなきゃ、
カルト新聞といえないっしょ。
アレフに迫ってほしいね。
動画の字幕の日付まつがえてしまいました……orz
そうだね。
藤倉は仕事が雑すぎ。
ライター失格やな。
> いまさら、オウムもないでしょ~
坂本弁護士の生還を願って搜索活動をしてきた弁護士や、自分の子供がオウムに入信してしまった親の言葉を載せた記事や動画を前にして、よくそんな言葉吐けるなあ。それ、オウム問題に巻き込まれたり取り組んだりしてきた人間すべてを愚弄してるよ。
お前、二度と来んな。ぼくを誹謗中傷したりからかったりする人間よりはるかにゲス野郎だ。
今さら何を正義ぶってんだこいつ。
歩道で牛丼食ってろよ。
牛丼をばかにするな。
牛丼を馬鹿にはしてないだろ。ゲス野郎w
断食の訴えをしている人たちの前で牛丼食べて人を愚弄してたのは誰だっけ。
いまさら、断食デモもないでしょ~(笑)
てかまだ生きてんの?
カルトは生かしておくなよ
国が排除すりゃいいが、政治家もカルト信者多いし世も末よのお
主筆様>良い記事を上げて下さりありがとうございました。
西田先生のコメント「…第二のサリン事件が怒らないと保証はできない。…」→「起こらない」
訂正願います。
カルトは、人間の心の本質的なものだと思う。
オウム問題はそれを解くカギになる。
カルトは、私たち万人の日常であり、それに関わらない人などいない。
禅者の鈴木大拙は魔が潜むものの一つに「力(ちから)」をあげているが、霊能力や、宗教性、神聖さは、力、権力なのだと思う。
あなたの持つ力、権力、長所にカルトは宿っている。
あえて暴飲暴食する人間は豚以下だ。
断食という行為に年代が関係あるのかよw
真剣なデモをおちょくる行動ばかりしておいて、何を今さら正義ぶってんだって話だよ。
分からないかな?下衆野郎(笑)
藤倉が正義を語るとか、うすら寒いな
ぼうさん さん
ご指摘、ありがとうございます。訂正しました。
> あえて暴飲暴食する人間は豚以下だ。
牛丼ばかりか、豚までばかにしやがって。
> 藤倉が正義を語るとか、うすら寒いな
そうか。ぼくが語ったことを正義だと言ってくれているんだな(照)。
NHKラジオに出演された滝本氏が
「薬物」使用が一線を超えた転機だったと
指摘されていた。
サリンも「薬物」の延長だったのかもしれ
ないが、いまだによくわからない事件だ。
12人の実行者に事件を語って頂く事で
使命を果たして貰うというのは良い案だと
思う。
麻原も「私が間違っていた」「申し訳ない」
と自分の罪を認め社会に謝罪するまで
刑を執行しないでほしいと思うのは私だけ
だろうか
このエイトに関する記事をたくさんの人が読むまで、削除しないように。
都合が悪いことでもあるのかな。なぜ削除した?
>牛丼ばかりか、豚までばかにしやがって。
人がいいね。豚も牛丼も、君らをバカにしているのさ。
牛丼は言いました。「お前らに食べられたくない」
豚は言いました。「おいらは、暴飲暴食なんかしねぇよ。健康的さ」
このサイトにエイトのこと書くと藤倉が必死で削除するから、2ちゃんの統一教会スレにでも書いていただけると宜しいかと思います。
藤倉の言ってることが正義だと言ってるんじゃなくて、藤倉が正義ぶってもうすら寒いということを言ってるんだと思いますよ。
そんな読解力ではライター失格です。
> 牛丼は言いました。「お前らに食べられたくない」
> 豚は言いました。「おいらは、暴飲暴食なんかし
> ねぇよ。健康的さ」
肉の霊言か(笑)。
> 都合が悪いことでもあるのかな。なぜ削除した?
エイトさんの公開していない本名書いたやつだろ。そりゃ削除するわ。
なるほど…
統一にしろ幸福にしろ、どうしてカルト連中のやることって、卑劣なんだろう?自分たちが正しいと思うなら、正々堂々どうとしてればいいのに。
>エイトさんの公開していない本名書いたやつだろ。そりゃ削除するわ。
エイトさん、この世界では もうかなり有名じゃない。賛同する人もいれば、批判する人もいる。当然だ。ライターなんだから、いろんな人が読んでいる。いちいち削除なんかしてたら、マイルよ。
>だれにも名前があるし、記者なんだから、名前をどうどうと出すべきでしょ。
だからといって、第三者が実名を出していいという理屈にはならないでしょ。
>カルトは生かしておくなよ
国が排除すりゃいいが、政治家もカルト信者多いし世も末よのお
キリスト教や仏教、イスラム教など、最初はカルトでしたからね。1000年後(それ以上)までも残るのは、はたして、どのカルトでしょうね。幸福?統一?学会?その他?
エイトさんは、知名度が高くなっているよ。検索したらいっぱい出てくる。ペンネーム使っても、読者は知りたがる。
新聞記者を名乗るんだったら名前くらい名乗るべきかも。
自分は匿名で顔も隠したまま、人の顔写真や本名は記事に出しまくる。
確かにかなり卑怯な人間だね。
ここにエイトのこと書いて削除されたら、逆にネットのあちこちに書けばいいんじゃないかな。
ふ~~~ん、陰湿な嫌がらせ&脅しね。
お前のことわかってんだぞ~~~て
流石、なんでもありのカルト集団。
>キリスト教や仏教、イスラム教など、最初はカルトでしたからね。1000年後(それ以上)までも残るのは、はたして、どのカルトでしょうね。幸福?統一?学会?その他?
客観的にみて、統一だと思う。いずれ、統一に全部つながっていくのではないか。なんせ、子だくさんだからな。
2011年11月23日1:17の匿名さん
オウムが教化に用いたチオペンタールは病院などの医療機関を有する宗教団体であれば容易に入手可能です。
北朝鮮や南米など覚せい剤や麻薬の産地と繋がりのあるカルト団体もあります。
放火殺人事件で用いられたダイミ茶などにいたっては脱法ドラッグであり、今でもカルト宗教団体において用いられています。
取り締まりを教化する必要もあるでしょうが、私たち一人一人が、社会性の無い快楽について、薬物の影響を考える必要があるのではないかと思います。
「自分が正しいと思っているから」「自分の良心が喜んでいるから」などという主観的な感覚のみに頼って行動するのは危険ですね。。
2011年11月23日17:44の匿名さん
2011年11月23日22:34の匿名さん
現代における「カルト」とは、単なる「熱心な少数派宗教」という意味ではなく、反社会的カルトあるいは破壊的カルトを指すことを理解しておいた方が良いですよ。
藤倉は実名でやってんのに、エイトはそんなに実名知られちゃまずいんか。
だったら、盗撮して記事書くとかやめればいいのにw
記事と関係なく、つまらない小言、悪口ばっか言う連中に一言。
「それなら、やや日読むな」
誹謗中傷書き込むことで対抗しようとする馬鹿。いや、カルト連中、自分たちのフィールドで遊んでいなさい。
本当にカルトの連中、気持ちが悪いな。
ここよく読んで引っかからないようにしよう。
藤倉氏は、本名?
エイト氏は、匿名。
藤倉氏は、本名なら勇気ある!
エイト氏は、ヘタレ。
エイト氏は、なかなか良い仕事をしているだけに残念。
ちなみに、藤倉氏は、本名なの?
何たらヘッドギアだの薬だの使ったりして行われた’マインド・コントロールなるものゆえに
人を殺したのだから責任はなく、無罪である。
弁護側の主張でしたよね。
でも、オウム程の所業によるマインド・コントロールなるものも法廷では採用されなかったのですね。
その上での死刑判決です。
日本の法を尊守するなら、死刑確定後執行は
6ヶ月以内。
法の定めは守りましょう。
法務大臣には法を守れる人になってほしいものです。
法がおかしいと思う人もいるかもしれません。
法を変えるというのも一手ですが、それまでは
法は守られるべきものです。
アレフについてぜひ、取り上げてください。
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