国連安保理:パレスチナ加盟 正式議題と決定

2011年9月27日 10時40分

 【ニューヨーク山科武司】パレスチナによる国家としての国連加盟申請を受け、安全保障理事会は26日、非公式協議を開いて対応を協議し、加盟申請を正式な議題とすることを決めた。28日に開く会合で担当の委員会である承認委員会に案件を付託することが決まる見通しとなった。

 承認委員会がまず加盟の当否を協議する。安保理として結論を出すまで少なくとも数週間はかかると見られている。その間にイスラエルとパレスチナの直接協議がどの程度進捗(しんちょく)するかが、安保理での協議も左右しそうだ。

 国連の外交筋は30日にも承認委員会の会合が開かれるとの見通しを示した。

 承認委員会は15カ国の理事国が1人ずつ委員を派遣し、安保理の議長が承認委員会の議長役も務める。結論は「全会一致」が必要となる。「加盟妥当」でまとまれば、その結論が安保理に戻され、安保理での採決となる。9票(9カ国)以上の賛成で、安保理はパレスチナの加盟を国連総会に勧告する。

 ただ、パレスチナの国家としての加盟には、既に米国が拒否権の行使を明言しており、ただちに承認委員会が結論を出して安保理に戻すことは考えにくい状況だ。AP通信は26日、複数の米外交官の話として、米側が他の理事国に結論を急がないよう働きかけていると報じた。

 安保理の協議後、パレスチナのマンスール国連大使は記者団に、23日の加盟申請後の速やかな動きに謝意を示した上で「数週間以内で結論が出ることを望む」と語った。

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