そして、一緒に遊んでみて、そこで表現されているゲームの技術水準を把握し、実際に訓練などに利用できるのかどうかなどを検討し、NATO間のコンセンサスを形成するのだ。
■一般ユーザーもプレーできるドイツ軍の正式採用ゲーム
一方、軍事訓練の目的でカスタム開発されたゲームが、一般のユーザー向けに販売されるケースも出てきている。
チェコに本社を置くBohemiaIntaractiveは、01年に軍事シミュレーション色が極めて強い「オペレーションフラッシュポイント」という一人称シューティングゲームをリリースした。
このゲームを元に軍事シミュレーター用にカスタマイズした「VBS(バーチャルバトルスペース)」というゲームを02年に発売、米軍、オーストラリア国防軍で採用された。07年にリリースした「VBS2」は、NATOでは、ドイツ軍が正式採用しており、利用方法についてNATO全体で情報共有しているという。
VBS2は、一般的なゲームエンジンと同じように、ゲームそのもののシナリオを作るエディター機能が豊富で、簡単に特定の状況を作成することができる。つまり、戦闘のシナリオを訓練内容に合わせて設計することができるわけだ。
ルイツ氏によると、シミュレーションソフトとしての側面よりも、訓練のシナリオや目的に応じてカスタマイズでき、他のソフトの連携が可能なところに特徴があるのだという。
そして、VBS2は、一般ユーザー向けのゲームとしても販売されている。VBA2をベースに開発され、09年にリリースされた「ARMA 2」(パソコン用)だ。
旧ソ連に属していた架空の国での内戦に、米軍が介入するというゲーム内容だ。
軍事シミュレーターの要素が極めて強いために、ゲームとしてはかなりの軍事好きでないと楽しめない難易度になっていることでも有名だ。一般的なゲームのようにばたばたと敵を倒すといったようなことはできず、ゲームの展開はおおむね地味だ。敵に発見されれば、はるかに遠くでも、即銃撃戦になり、コンピューターが操る敵の兵士は手加減をまったくせず、プレイヤーはすぐに殺されてしまう。
半面、軍事マニアを中心に熱烈なファンがいるゲームでもある。ゲームの改造が自由にできるので、追加プログラムやシナリオを作成するエディター機能も付いている。現在でもユーザーが独自に開発したシナリオを発表し続けている。
NATO、ゲーム
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