韓国企業が操業する北朝鮮の開城工業団地で最近、北朝鮮労働者のおやつに出される韓国製のチョコパイをめぐる騒動が相次ぎ、入居する123企業の経営者たちを悩ませている。持ち帰れば自由市場で高値で売れるため、人気が沸騰しているのだ。
韓国で広く食されているチョコパイは1個300ウォン(約20円)足らず。当初、各企業が月平均105ドル(約8千円)の給与とは別に、午後の間食用として1人2個程度を配っていた。ところが、ノルマ達成の成果給とし、最近は10個支給する企業も現れた。
北朝鮮労働者も各企業の事情を情報交換。支給数が少ないと生産性が落ちるようになった。困った企業側は今月10日、支給数のガイドラインを作って横並びを目指すことで一致したという。
一方、9月ごろには北朝鮮労働者の代表が、チョコパイではなく現金での支給を提案する事件も起きた。チョコパイが自由市場を通じて他の住民に広がり、韓国へのあこがれにつながることを北朝鮮当局が警戒し、労働者に「現金支給提案」を強要した可能性があるという。(ソウル=牧野愛博)