|
ひさびさにエジプトさんで和むニュース。 「西暦」2011年11月11日なのはいいとして、古代エジプトの遺跡で儀式しても意味なかろう。 そんなもん、近所のスーパーの「ぞろめ市」で安い生鮮食品を買い求めておいたほうが万倍も有意義な時間の使い方、むしろそんなつまんない儀式のためにエジプトに行く金とヒマがあるのならスーパーの閉店時間にすら帰宅が間に合わないこの私の代わりに働いてくれ。 しかしどうも、そういう話ではないらしい。 とりあえず、てけとーにテレグラフの記事とか。 http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/africaandindianocean/egypt/8883173/Pyramids-closed-by-11.11.11-threat.html The council faced a backlash after it reportedly gave permission to a Polish numerologist group that wanted to hold a ceremony to protect the world from "cosmic forces" intent on destroying the planet next year. まずコトの発端は、ポーランドの心霊団体が、来年地球を破壊するであろう宇宙の力を予言し、それを回避するためにエジプト政府に許可をもらったこと。ここ重要。勝手に儀式をやろうとしたわけじゃなくて、ちゃんと許可はとってた。それに対して市民団体の猛抗議を行なって、許可が取り消されたという話のようだ。 もともとエジプトさんはお金さえ積めばピラミッド貸切でも何でもやらせてくれるお国柄で、かつて日本の企業でもピラミッドを社員旅行のために貸しきったことがあるくらい。 ところが、先だってムバラク政権が倒れたこともあり、今のエジプトさんは昔のようにお上がカネほしさに独断で遺跡を貸し出すことは難しくなっているようなのだ。 この件について、「ネット上で非難が巻き起こり、ピラミッドが封鎖された」と書いているソースがあるが、そのネット上の非難というのは実はデマ。大ピラミッド内にユダヤ人が大量に乗り込んでくるとか、フリーメーソンが集結するとか、出所不明の情報が駆け巡り、暴動が起きそうだったために許可を取り下げたというのが真相だろう。 エジプト革命ではインターネットの力が大きかった、とも言われるが、インターネット上の情報伝達はひとたび流言飛語が流れ始めると止めようもないという危険性もはらむことは、大震災後のネット上の混乱を経験した日本人はよく知っているはず。エジプトさんのネット界隈も似たようなもので、さらにそこに宗教が絡んで余計めんどくさいことになっている、ということ。 日本にはネトウヨという言葉があったりするが、あちらさんは「原理主義」というもっと強固なモノがあり、それは日本でいうところの「ネトウヨ」のような半ば妄想や断定じみたものではなく、たんなる主義思想というより生活スタイルや市民階級にまで関わる実に根深い「レッテル」だったりする。 #脊髄反射で「ユダヤしね」とか書いちゃう人はネット上には結構する #低学歴乙ww なノリで、非一神教信者がコキおろされるとかもある と、いうわけでこのニュースは、オカルト団体が勝手に乗り込もうとしてピラミッドが封鎖されたというニュースではなく、インターネット時代のシビリアンコントロールの難しさと、エジプトさんの世相変化を読み取るべきニュースだと思う。 政府が遺跡を好き勝手できない市民監視時代に入ったとすると、今後、各国の発掘隊も、カネさえ積めば発掘権が貰えるような状況ではなくなってくるのかもね。 |
| << 前記事(2011/11/11) | ブログのトップへ | 後記事(2011/11/12) >> |