GMボルトに搭載されている電池が発火したというニュースを見た。側面衝突試験をしたボルトを保管しておいたところ、3週間後に炎上。周囲のクルマ数台を延焼させるというショッキングな状況となってしまったそうな。一報によれば韓国LGケム製のリチウムイオン電池が燃えたという。
ちなみにLGケムの電池は正極にマンガン系を使っており、ニッケル系のように危険じゃないとされる。しかも衝突試験をした時は発火しなかったため、とりあえず規定されている安全性についちゃクリアしていると考えていいだろう。いずれにしろどういった状況だったのか見えない。
また、LGケムのセルはラミネートタイプ。これまた衝撃には強いとされてます。もしかするとバッテリー本体でなく、配線のどこかが発火したのかもしれない。電気系にトラブル出たら、クルマを80km走らせるためのエネルギーが放出されるまで止まらなくなってしまう。これが電池の怖さ。
相当シリアスなことになります。気になるのはアメリカ当局の動き。一時的にリチウム電池の運用に制限が掛けられる可能性ある。そうなるといろんな意味で厳しい。参考までに書いておくと、バッテリーセルはLGケム。ユニット&制御系がGMです。続報あったらレポートします。(国沢光宏)
2011年11月12日
ボルト炎上?
posted by polishfactory5 at 18:45| Comment(4)
| プラグインハイブリッド
前から気になっていたのですが、リチウム・イオンバッテリーはほぼすべてのメーカーで一度はトラブルを出していますが、一体何なんでしょう。
「製造工程でごく微量の不純物が混じったため」と説明しているメーカーもありましたが。
http://bit.ly/uwsBw5
ボルトが絡む火災は今回が初めてではなく、既に2〜3件の前例があります。それで道路交通安全局(NHTSA)が調査に乗り出したのでしょう。
LG ChemのLiイオン電池セルは、リーフのものと同様の正極材(マンガン酸リチウム)や構造(ラミネート)ですが、GMの脇が甘かったのではないかと。
日産はLiイオン電池の安全性には特に気を付けていたはずで、リーフでは簡単にはボルトのような事故は起こらないと思います。
それでも、ご指摘の通りLiイオン電池のエネルギーはそれなりに大きいので、本質的にそういった危険性のあるものを制御してEVに載せているという認識は皆に必要と思います。
燃焼に必要な要素の一つが生じにくいために安全側にいるのは間違いないのですが、それを前提としているため、その他の安全装置をカットしているのではないでしょうか?
ほかの電池でいえば必須の耐熱層が無いという話をききます。(耐熱層:短絡発熱で生じるセパレータ熱収縮による短絡拡大を防ぐための電極に施すセラミクスコート)
3週間後という時間差は、想定していなかった外部からの酸素の供給が原因だったりして。