2011-11-20 18:00:00
「嫌われる大国」へまっしぐらの支那サイバースパイ
テーマ:ブログ
ソフトパワーを強調して平和的台頭を目指すはずが野望むき出しのサイバースパイ活動でかえって反感を買っている
米国家情報防護局は今月初め、アメリカが中国からの広範囲に及ぶサイバー攻撃の標的になっているとする報告書を発表した。
高度な技術が奪われる恐れや、軍用アプリケーションの盗難、情報集約型の米経済の弱体化が特に懸念されるという。
実際、主にサイバー空間で行われる広範な経済スパイ活動は、アメリカの戦略的競争力を損なう可能性がある。
一方で、中国のサイバー攻撃は、当の中国にとっても戦略的代償を伴う。
サイバー上のスパイ活動の発信源として、常に名指しされている国にはロシアなども挙げられる。
それでも近年(日本や韓国やヨーロッパは勿論)アメリカの企業や大学、政府機関などを襲っているのが、中国発とされているサイバー攻撃だ。
現に報告書は中国を、
『世界で最も活発で継続的なスパイ活動を行っている』
と非難する。
一刻も早く世界の大国になりたい中国がこうした行動を取るのは容易に予想がつく。
報告書によれば、欧米が享受しているような経済的繁栄を手にしたいという長年の欲望が中国を突き動かしている。
目的達成のため、外国の技術や研究開発計画、特許で守られた知的財産を手に入れようと、オンラインの不正行為に走っているようだ。
しかしこうしたやり方は、中国が望む「平和的台頭」を自ら脅かし、結果的に外部からの圧力を増大させる可能性がある。
対中政策は「関与」か「封じ込め」かで議論された時期もあったが、米政府はこれまで、アジアのほとんどの国とよく似た政策を大筋で採用してきた。
経済的・外交的には深く関与する一方で、戦略的には中国による武力侵略の可能性に備える、というものだ。
アメリカとアジアの多くの国は万一に備えて単独または相互に軍備増強を図り、安全保障協力を深め、経済の連携を拡大している。
その結果、アメリカを軸とする従来の同盟体制を補完する新たな勢力図が生まれている。
大男ガリバーを小人たちが縛り付けるような体制だ。
★中国パワーに広がる懸念★
アジアの国々が是が非でも中国を抑止しようとするのは、中国の能力とその狙いに悪い印象を抱いているからだ。
中国の軍事力とサイバー能力は確かに増大している。
狙いのほうは推測の域を出ないが、過ちを犯して周辺国の疑念を呼びそうな点は確かだ。
例えば中国は昨年、ASEAN(東南アジア諸国連合)に南シナ海の領有権問題で外部勢力(アメリカを指す)と連携しないよう警告して反感を呼んだ。
また、尖閣諸島沖での漁船衝突事件をめぐってレアアース(希土類)の日本向け輸出を一時停止し、日本政府との関係を悪化させた。
さらに韓国海軍哨戒艦沈没事件で国連安保理の北朝鮮非難決議に反対し、続いて米韓合同軍事訓練を牽制して、韓国政府の怒りを買った。
中国政府はこうした一連の過ちから立ち直り、自国のソフトパワーを強調すべく模索してきた。
欧米経済の不振をよそに中国経済は好調。
中国政府当局者は金融危機の震源は欧米であってアジアではないと主張する。
多くの途上国にも魅力的な経済モデルを提供し、ほとんど無条件の援助と投資を行っている。
とはいえサイバー攻撃がこうした努力を台無しにする恐れもある。
世界各地でかつてない数の企業や大学、政府機関や個人が中国のハッカー攻撃にさらされている結果、中国パワーへの疑念は広がる一方だ。
いわばソフトパワーとは正反対。
高圧的な悪いイメージを広める結果にしかなっていない。
中国に懐疑的な故人や組織を増やし、図らずも近隣諸国の自衛行動を加速させる可能性がある。
ただ、それだけの代償を払う価値はあると中国は踏んでいる。
報告書によれば、中国指導部は
『経済成長、独自の技術革新、科学および技術の進歩、再生可能エネルギー部門の成長』
に重点的に取り組むなら今だと考えている。
サイバー空間でのスパイ活動はひとえにそのためだ。
しかしそれが中国の平和的台頭を妨げ、近隣諸国を中国抑止に走らせるとしたら、かえって逆効果でしかない。
~リチャード・フォンテーン(新米国安全保障センター上級研究員)~
SNSも標的になるかも。こちらをお読みください。
Social networking websites: the next cyber war zone?
米国家情報防護局は今月初め、アメリカが中国からの広範囲に及ぶサイバー攻撃の標的になっているとする報告書を発表した。
高度な技術が奪われる恐れや、軍用アプリケーションの盗難、情報集約型の米経済の弱体化が特に懸念されるという。
実際、主にサイバー空間で行われる広範な経済スパイ活動は、アメリカの戦略的競争力を損なう可能性がある。
一方で、中国のサイバー攻撃は、当の中国にとっても戦略的代償を伴う。
サイバー上のスパイ活動の発信源として、常に名指しされている国にはロシアなども挙げられる。
それでも近年(日本や韓国やヨーロッパは勿論)アメリカの企業や大学、政府機関などを襲っているのが、中国発とされているサイバー攻撃だ。
現に報告書は中国を、
『世界で最も活発で継続的なスパイ活動を行っている』
と非難する。
一刻も早く世界の大国になりたい中国がこうした行動を取るのは容易に予想がつく。
報告書によれば、欧米が享受しているような経済的繁栄を手にしたいという長年の欲望が中国を突き動かしている。
目的達成のため、外国の技術や研究開発計画、特許で守られた知的財産を手に入れようと、オンラインの不正行為に走っているようだ。
しかしこうしたやり方は、中国が望む「平和的台頭」を自ら脅かし、結果的に外部からの圧力を増大させる可能性がある。
対中政策は「関与」か「封じ込め」かで議論された時期もあったが、米政府はこれまで、アジアのほとんどの国とよく似た政策を大筋で採用してきた。
経済的・外交的には深く関与する一方で、戦略的には中国による武力侵略の可能性に備える、というものだ。
アメリカとアジアの多くの国は万一に備えて単独または相互に軍備増強を図り、安全保障協力を深め、経済の連携を拡大している。
その結果、アメリカを軸とする従来の同盟体制を補完する新たな勢力図が生まれている。
大男ガリバーを小人たちが縛り付けるような体制だ。
★中国パワーに広がる懸念★
アジアの国々が是が非でも中国を抑止しようとするのは、中国の能力とその狙いに悪い印象を抱いているからだ。
中国の軍事力とサイバー能力は確かに増大している。
狙いのほうは推測の域を出ないが、過ちを犯して周辺国の疑念を呼びそうな点は確かだ。
例えば中国は昨年、ASEAN(東南アジア諸国連合)に南シナ海の領有権問題で外部勢力(アメリカを指す)と連携しないよう警告して反感を呼んだ。
また、尖閣諸島沖での漁船衝突事件をめぐってレアアース(希土類)の日本向け輸出を一時停止し、日本政府との関係を悪化させた。
さらに韓国海軍哨戒艦沈没事件で国連安保理の北朝鮮非難決議に反対し、続いて米韓合同軍事訓練を牽制して、韓国政府の怒りを買った。
中国政府はこうした一連の過ちから立ち直り、自国のソフトパワーを強調すべく模索してきた。
欧米経済の不振をよそに中国経済は好調。
中国政府当局者は金融危機の震源は欧米であってアジアではないと主張する。
多くの途上国にも魅力的な経済モデルを提供し、ほとんど無条件の援助と投資を行っている。
とはいえサイバー攻撃がこうした努力を台無しにする恐れもある。
世界各地でかつてない数の企業や大学、政府機関や個人が中国のハッカー攻撃にさらされている結果、中国パワーへの疑念は広がる一方だ。
いわばソフトパワーとは正反対。
高圧的な悪いイメージを広める結果にしかなっていない。
中国に懐疑的な故人や組織を増やし、図らずも近隣諸国の自衛行動を加速させる可能性がある。
ただ、それだけの代償を払う価値はあると中国は踏んでいる。
報告書によれば、中国指導部は
『経済成長、独自の技術革新、科学および技術の進歩、再生可能エネルギー部門の成長』
に重点的に取り組むなら今だと考えている。
サイバー空間でのスパイ活動はひとえにそのためだ。
しかしそれが中国の平和的台頭を妨げ、近隣諸国を中国抑止に走らせるとしたら、かえって逆効果でしかない。
~リチャード・フォンテーン(新米国安全保障センター上級研究員)~
SNSも標的になるかも。こちらをお読みください。
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