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選挙:大阪ダブル選 市長選、橋下氏支持者に「都構想」浸透 教育基本条例も

 27日投開票の大阪府知事・大阪市長のダブル選は大阪を二分する激戦が続いている。毎日新聞とMBSの世論調査では、大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」と「教育基本条例案」について、賛成が反対を大幅に上回った。情勢では、大阪維新の会が公認する橋下徹氏(42)と松井一郎氏(47)が維新支持層をほぼ固めているのに対し、民主、自民が支援する平松邦夫氏(63)と倉田薫氏(63)は両党支持層を固め切っておらず、終盤戦が焦点となりそうだ。【高山祐】

 維新の掲げる「大阪都構想」は、府と大阪、堺両市を解体して「都」と「特別自治区」に再編。大阪市は8~9の区に分割し、中核市並みの権限を持たせる。

 都構想の賛否をみると、知事選では、賛成派が51%と、反対派のほぼ2倍に上った。市長選の年代別では20代で賛成派が63%を占めた。

 都構想の賛否は、市長選、知事選ともに投票先と連動する傾向が浮き彫りになった。市長選で橋下氏に投票するとした人のうち、都構想について「賛成」「どちらかといえば賛成」は計73%だった。これに対し、平松氏に投票するとした人では、「反対」「どちらかといえば反対」が計64%を占めた。知事選でも、松井氏を支持する人の88%が賛成派、倉田氏を支持する人の51%が反対派だった。

 維新は、知事が教育目標を設定するなど、教育への政治介入を明確にした教育基本条例案も公約に掲げる。同条例案について「賛成」「どちらかといえば賛成」は、橋下氏を支持する人の計63%に上ったのに対し、平松氏は計18%にとどまった。知事選でも松井氏を支持する人は計77%、倉田氏は計29%だった。

 市長選の支持政党別で、同条例案の賛成派は維新、自民、民主、公明の各支持層で反対派を上回った。共産支持層は反対派が賛成派の倍以上を占めた。

 市長選で、橋下氏は20代の8割、30代の6割と、若い世代を中心に60代までの各年代で平松氏を上回った。平松氏は、40~70代以上の中高年層で4割の支持を集めた。

 40年ぶりのダブル選となった今回、市長選の投票に「既に行った」「必ず行く」と答えた人が計75%、知事選では計71%に上り、関心の高さをうかがわせた。

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 ◇調査の方法

 19、20日の2日間、コンピューターで無作為に作成した電話番号にかけるRDS法で実施。大阪府知事選、大阪市長選とも750人を目標に、府知事選は766人から、市長選は844人から回答を得た。

毎日新聞 2011年11月21日 東京朝刊

 

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