2011年11月20日日曜日

個人情報不正入手で逮捕の司法書士、統一協会“別働隊”の“白い旅団”にも関与か

逮捕された司法書士の事務所が入る東京・湯島の雑居ビル
捜査関係者の戸籍謄本や住民票などを不正に入手したとして東京の司法書士が愛知県警に逮捕された。

この司法書士が統一協会問題に取り組む人物の戸籍謄本などの個人情報を不正入手していたことが判明、“白い旅団”との関係を疑わせる符合が浮かび上がった。



参議院議員有田芳生氏が“統一協会(統一教会)の別働隊”と指摘する捏造ブログ白い旅団

怪しげな司法書士事務所や調査会社、そして暴力団関係者の影もちらつく今回の摘発。

本紙記者の周辺で起こった不審な出来事を併記し検証する。


愛知県警捜査4課

今月11日、愛知県警は、暴力団捜査担当の警察官の戸籍謄本や住民票を不正に入手した容疑で元弁護士や司法書士、探偵会社の代表者らを逮捕した。
【朝日新聞 2011年11月11日】暴力団捜査幹部の戸籍不正取得容疑 元弁護士らに逮捕状

指定暴力団山口組弘道会などの捜査を担当する愛知県警の幹部らの戸籍や住民票などが不正に取得された疑いが強まったとして、県警は手続きにかかわった東京都内の元弁護士や司法書士、依頼した男ら計5人について、偽造有印私文書行使などの疑いで逮捕状を取った。11日、うち4人を逮捕し、関係先に家宅捜索に入った。
捜査関係者によると、5人は、捜査幹部や別の警察官、その家族らの戸籍や住民票などを取得しようと計画。昨年夏ごろ、うその内容の申請理由を書き込んだ書類を東京都内から役所に郵送し、戸籍や住民票などを取得した疑いが持たれている。弁護士や司法書士、行政書士は本人に代わって戸籍や住民票を取得することができる。

その後、この捜査幹部の自宅や携帯電話に、名乗らない男から電話が複数回あった。男は幹部が内偵捜査中の案件に触れて、「お前にも家族がいるだろう」などと告げたという。いずれも同じ人物とみられる。
【中日新聞 2011年11月12日】戸籍不正取得1万件か 司法書士ら5人逮捕

司法書士の特権を悪用して警官らの戸籍謄本などを不正取得したとして、愛知県警捜査4課などは11日、偽造有印私文書行使、戸籍法違反(不正請求)などの疑いで、東京都千代田区にあるプライム総合法務事務所の代表奈須賢二(51)=東京都中野区、司法書士佐藤隆(50)=東京都練馬区=の両容疑者ら5人を逮捕した。

5人は、全国で3年前から少なくとも約1万件の個人情報を違法入手していたとみられ、暴力団捜査を担当する県警幹部も含まれていた。資金のやりとりに暴力団周辺企業も浮上、暴力団の資金源や犯罪の温床になっていた可能性がある。県警は総務、法務両省に被害調査を要請する。

ほかに逮捕されたのは、探偵会社「ガルエージェンシー東名横浜」代表粟野貞和(62)=横浜市青葉区、元弁護士長谷川豊司(48)=東京都世田谷区、グラフィックデザイナー杉山雅典(54)=京都府八幡市=の3容疑者。

容疑では、5人は昨年3~7月、司法書士の職権で認められている「職務上請求書」を偽造し、虚偽の申請内容で、名古屋市内の女性=当時(47)=ら7人の戸籍謄本などを取得したとされる。

司法書士は請求書を自治体に郵送すれば、本人が知らないまま戸籍謄本や住民票を取得できる。粟野容疑者が個人情報を求める依頼者を集めて奈須容疑者に持ち込み、司法書士の佐藤容疑者名で申請していたとみられる。佐藤容疑者は一部を否認、4人は認めている。

県警によると女性が被害を受けた脅迫事件の捜査過程で、プライムが女性や親族らの戸籍謄本などを取り、この情報が別の探偵会社を通じて加害者の男=当時(61)=に伝わっていたことが分かり、不正取得が発覚した。

捜査関係者によると、被害者の7人中、2人は愛知県警の警官で、このうち1人は指定暴力団山口組弘道会などを捜査する捜査幹部。弘道会幹部と親しい風俗グループ代表佐藤義徳被告(54)=詐欺罪などで公判中=の周辺を内偵中、家族に危害を加えるような内容の電話が自宅にあり、個人情報が漏れた疑いが持たれていた。佐藤被告は今年4月、弘道会ナンバー2の竹内照明被告(51)=詐欺罪で公判中=とともに逮捕された。
【読売新聞 2011年11月13日司法書士グループ 戸籍 裏ルート確立
戸籍不正取得、1万件超

愛知県警捜査員らの戸籍謄本や住民票の写しの不正取得事件で、同県警に偽造有印私文書行使などの容疑で逮捕された東京都中野区、「プライム総合法務事務所」実質経営者の奈須賢二(51)、練馬区、司法書士佐藤隆(50)両容疑者らのグループは、全国の探偵事務所や調査会社から依頼を受け、不正取得を繰り返していた疑いのあることが分かった。プライムが不正取得した戸籍情報は少なくとも1万件に上るとされ、県警は、奈須容疑者らのグループに情報入手を依頼するルートが業界内に確立していたとみている。

捜査関係者によると、奈須容疑者のグループが不正取得した戸籍謄本の情報を使い、女性を脅迫したとして、今年6月に逮捕された男(61)は、最初に名古屋市内の探偵事務所に入手を依頼していた。

今回、不正取得されていたことが判明した暴力団担当の捜査員の戸籍情報についても、何者かが別の探偵事務所などに入手を依頼したとみられる。いずれもプライムに依頼が届く前に、別の会社などを経由していたことが、「代金」の入金口座から判明したという。

依頼は、粟野貞和容疑者(62)が代表を務める横浜市の探偵会社「ガルエージェンシー東名横浜」に集約、粟野容疑者は写し1件につき、約1万円でプライムに取得を依頼していた。

プライムが虚偽の請求理由に基づいて自治体から不正取得したとされる写しは、奈須容疑者らとともに逮捕された京都府八幡市、グラフィックデザイナー杉山雅典容疑者(54)が異なる体裁の文書に作り替えていたという。

県警は、戸籍情報取得の依頼や入手ルートを複雑にしたり、写しを作り替えたりしたのは、不正取得の発覚を防ぐとともに、取得を引き受けていたプライムの関与を隠すためだったとみている。






やや日もマーク。怪しい司法書士事務所

本紙でもこの司法書士をマークしていた。カルト問題に取り組む人物の個人情報を不正に入手したとして佐藤隆司法書士の名前が浮上していたためである。

佐藤容疑者所属のプライム法務事務所は、東京都千代田区西神田の千代田ファーストビルというタワーオフィスビルの西館29階に事務所がある体を装っていた。このビルは実在するがプライム法務事務所が29階に入っていた事実はない。(因みに今回逮捕された元弁護士の長谷川豊司容疑者が所属していた法律事務所“東京アシスト法律事務所”は千代田区西神田にあった)

ではプライム法務事務所はどこにあるのか?調査の結果、東京都文京区湯島の雑居ビル“妻恋ビル”の2階にあることが判明した。


文京区湯島の妻恋ビル。2階に9つもの会社・事務所が

現地を確認すると、妻恋ビルは1973年08月築の古い雑居ビルで、驚くべきことに2階にはプライム総合法務事務所の他に“東京シティリーガルオフィス”  “有限会社日本GS” “株式会社フィット” “株式会社M物流” “株式会社TMF ” “株式会社トミーワークス” “有限会社パルミングコミュニケーション” “有限会社AEプロジェクト”と計9つもの事務所・会社が入っていた。

“東京シティリーガルオフィス”“プライム総合ホーム事務所”の他に7つもの会社の表記がある
しかもプライム総合法務事務所の表記が、“プライム総合ホーム事務所”と“法務”ではなく“ホーム”となっていた。


この妻恋ビル2階の広さは20.68坪、約68㎡しかない。賃料は約20万円。何度か電話したが毎回同じ女性が応対、「折り返し電話する」として佐藤司法書士が電話口に出ることはなかった。事務所としての実体があるのかも疑わしい。
妻恋ビル2階の間取り図。僅か20坪のオフィスに9つもの会社・事務所が?

誰が依頼したのか?

では、カルト問題に取り組む人物の戸籍謄本などの個人情報書類を佐藤容疑者が不正入手したのは、誰の依頼だったのか?

時系列から見ても白い旅団からでしょう」と有田議員は語る。

 
暴飲暴食デモで名を馳せた本紙やや日刊カルト新聞のダミー団体“面白い旅団”。そのネタ元となったのが、カルト問題に取り組む弁護士・脱会カウンセラー・牧師など統一協会にとって都合の悪い人物のスキャンダルを捏造するブログ“白い旅団”だ。尤も“白い旅団”自体イタリアの極左団体“赤い旅団”の捩りであるが。

読売新聞記事掲載の“不正取得の構図”によると、依頼人からの個人情報不正取得リクエストが逮捕された司法書士に届くまでには、興信所などの調査会社・探偵事務所や複数の会社を介している。依頼人が直接この司法書士に頼むわけではない。

白い旅団が統一協会問題に取り組む人物の個人情報を不正取得する際にも同様に調査機関などを介していると思われる。

調査機関と云えば、統一協会が脱会した元信者の居所の調査に興信所を使っていたことが、信者ストーカー事件で宇佐美容疑者宅から押収された証拠により明らかとなっている。

その際、興信所に依頼したのは統一協会広報局の澤田渉外部長とされており、有田議員によって指摘された白い旅団と統一協会との関係を加味すると一連の繋がりが見えてくる。
また、白い旅団の捏造映像には暴力団関係者の関与も指摘されている 。

統一協会、白い旅団、 興信所、 司法書士、 暴力団関係者、 各メソッドの繋がりの解明が待たれる 。

1万件の余罪もあるとされる今回の摘発、その余波がどこまで伸びるのか今後の展開が注目されるところだ。

尚、正体が明らかになることを惧れたのか2011年8月23日の記事更新以降、白い旅団は沈黙したままだ 。
それとも統一協会の“拉致監禁キャンペーン”に則った執拗なコメントを本紙記事コメント欄に書き込む作業に勤しんでいるのかもしれないが。


◆カルト工作員の手口と嫌がらせ


丁度2年前のことだ。宅配業者を装った男が記者の個人情報を訊き出す目的で偽電話を掛けてきたことがあった。

その後、ルポライター米本和弘氏のブログ“火の粉を払え”や2ちゃんねるの統一教会スレッドなど複数の媒体で記者の個人情報がネット上に公開された。この偽宅配業者も時系列からみて統一協会の関係者に間違いないと思われる。

記者の自宅周辺にも複数の不審者が現れている。敷地内に侵入するなど自宅周辺をうろつく不審人物を監視カメラが捉えている。
給湯設備のガス栓を細工されるなど悪質なイタズラにも遭った。

カルト団体にとって都合が悪い人物への嫌がらせは過去にもあり現在まで続いている。
浅見定雄氏も自宅へ脅迫電話が掛かるなど数々の嫌がらせを受けてきた一人だ。

記者がカルト問題に取り組んだ過去11年の間ににも、尾行・恫喝・暴行・脅迫・付きまといなど様々なことがあった。

偽装勧誘阻止活動中の記者を殴ったのは、統一協会の販社で渋谷の印鑑販売詐欺会社“新世”の経理担当者Kである。


新世の“K”、連日偽鑑定士勧誘をしていた(渋谷・東横のれん街横)

謀略組織の一端が垣間見える今回の司法書士の逮捕、今後の捜査で新たな事実が出てくることを期待したい。

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

なんだ、ガルエージェンシーか。

匿名 さんのコメント...

やっぱり、統一協会もオウム真理教と同じ、恐ろしいカルト団体。

自分たちの主張にそぐわないものは、全て敵とし、目的のためには、手段を選ばない狂信者達なんでしょうね。

匿名 さんのコメント...

統一教会の嫌がらせは、本当に陰湿で幸福の科学のように下手なやり方をしないであろう分、始末が悪そう。

やっぱり、資金集め、勧誘以外にも、非合法活動の要員が居るんでしょうね。

やっぱ、統一協会も幸福の科学も早く壊滅したほうが世のためだな。

近々上場 さんのコメント...

エイト氏は、ええ仕事してはるねぇ・・・